君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

阪急京都線「京とれいん」新旧乗り比べ (1)初代「京とれいん」梅田→河原町

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2011年から運行されている阪急京都線「京とれいん」

車内に坪庭を配置するなどの斬新な内装、にもかかわらず料金不要ということで話題となった、今年デビューした阪急京都線の「京とれいん 雅洛(がらく)」ですが、これは京とれいんとしては2編成目になり、初代となる「京とれいん」は2011年から運行されています。

これまでは京とれいんが休日ダイヤで日中2時間間隔の運転だったものが、「京とれいん 雅洛」が追加されたことであわせて1時間間隔の運転となり、大きく存在感が向上したと言えるかと思います。

今回、せっかくなので両方の「京とれいん」に乗車しました。

両者の比較と乗車記を、それぞれ書いていきたいと思います。

「京とれいん 雅洛」については下記記事に書きましたのでご覧ください。

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初代「京とれいん」について

www.hankyu.co.jp

上述の通り、2011年5月に運転を開始した編成。

特急列車の運用から引退したばかりの2ドア・転換クロスシート車の6300系電車を改造し、京都観光向けの列車として仕立て上げたものです。

上のページが「嵐山なび」であるように嵐山観光を強く意識していて、車内放送で嵐山の観光案内が流れたりもします。まだ、インバウンドが活況を呈して京都がオーバーツーリズムな状況になる前の話で、何を手掛かりに京都観光を盛り上げていったらいいのか……というような時期でした。

列車は6両編成で、基本的な運転区間は梅田~河原町ですが、展開次第では嵐山線に乗り入れることも想定しているのではないかと思います。

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1・2号車(梅田方面側)は「蘭の花散らし」という華やかなシートにかけ替えられた座席。

特急として現役時代の6300系をご存知の方なら、車内のつくり自体は変わっておらず、シートやヘッドカバー、ひじ掛け、壁面などの色や柄を変えただけということに気づくかと思います。もともと、2ドア転換クロスシートという仕様自体がきわめて観光向けなので、そこは大きく変更する必要はない、ということなのでしょう。

6300系の中には嵐山線に転用されたものもありますが、それらのクロスシートは9300系と同様のものに置き換えられたので、この形のクロスシートが残っている唯一の編成となっています。(ちゃんと調べてないですがそのはずです)

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5・6号車(河原町方面側)は同じ構成で、「麻の葉」のイメージの落ち着きと鮮やかさがあるシート。

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大きく変わったのは3・4号車。ボックスシート(4人用+2人用)の配置となっています。「京とれいん 雅洛」の1・6号車がこれに近いイメージ。ゆるやかな曲線を取り入れたボックスごとの仕切りが、柔らかく京都らしい雰囲気を演出しています。最近ではこうした曲線を取り入れた車内デザインも珍しくなくなりましたが、当時としてはまだ真新しいものでした。

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3・4号車の出入口部。格子を利用して京町家風にデザインされた、当時としては斬新だったエントランスが特徴的です。

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車両側面。こがね色であしらわれたロゴや扇の絵などがおなじみのマルーンともとてもマッチし、阪急電車の新しいデザインを生み出していました。

「雅洛」と比較してのメリットと注意事項は以下の面があります。

  • 転換クロスシート装備。座席を転換させることで用途に合わせて柔軟に対応できる余地が広い(「雅洛」はバラエティに富んだ座席が用意されているが、柔軟性は低い)。
  • 京阪間ノンストップ特急として活躍した6300系の雰囲気が、今もあまり変わらずに残されている。
  • 「雅洛」にある前方展望サービスは利用不可。ただし無料Wi-Fiは利用可能。
  • ドア配置の関係上、ホームドアに対応できないため、設置済みの十三駅には停車しない「快速特急A」として運転。

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快速特急A」の種別幕は白地に赤文字。

今は猫も杓子も観光列車ですが、爆発的な拡大の契機となったのは、2011年に九州新幹線が全線開業し、それに伴ってJR九州が「基幹路線の都市間特急」から「新幹線の二次交通となる観光特急」への転換を図り、次々と観光特急を投入したことにあります。

そういった背景を考えると、今の観光列車全盛の時代の先駆けとなる列車であったと言えるかと思います。

実際に乗ってみた

「京とれいん」に乗車するのは確か3度目でしょうか。初めてではないし、阪急京都線はそれこそ庭と言いたいぐらい乗りまくった路線です。

ただ、その時の記憶を持ちつつも、今回は訪問者としての視点で乗ってみたいと思っていました。

なお、紹介するのは河原町方面へ向かって左側の車窓になります。「京とれいん 雅洛」の3・4号車にある窓向き座席と同じ向きなので、参考になる面もあるかと思います。

乗車したのは上の紹介のうち「麻の葉」シートの5号車。綺麗に手入れされており、パッと見てももう40年以上走っている車両とはとても思えません。

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懐かしい遮光用の鎧戸。これは新しい車両にはないし、一般車両でもリニューアルされたりして数を減らしつつあるようです。

窓の下に収納された鎧戸を上までしっかり上げて、カチッと音が鳴るように止めないといけないのですが、それを知らずにひっかかりが甘いまま止めてしまい、乗車中にいきなりズドーンと落ちてくるまでがお約束。

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何か古さを感じるところはないかと見まわしてみました。

クロスシートの転換機構。さすがに使い込まれた年月を感じる、シブい輝きを放っていました。

列車は定刻通り梅田駅を発車します。5号車の乗車率でいえばまだまだ座席に余裕があります。

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次の中津駅で、1分前に発車していた宝塚線の普通と並走。最近導入され、阪神と共通デザインということでも話題になったラッピング列車「SDGsトレイン」でした。

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並走状態のまま、淀川を渡る橋梁へ突入。神戸線の列車は見えませんが(ダイヤ的には見えてもおかしくはないのですが)有名な「三線同時発車」を彷彿とさせます。

京都線宝塚線神戸線より高い位置に建設されているのは、もともと両線と比べて後の時代に建設されたということもありますが、本来は水防上こちらの高さが望ましく、宝塚線神戸線も架け替えの時にはこの高さに架け替える想定だと聞いたことがあります。

淀川を渡るとすぐに、6線いっせいに高架から地上へと降りて十三駅へ。この列車は十三では客扱いはしませんが、短時間の運転停車をします。

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初代「京とれいん」は今は「快速特急A」という種別で運転されており、従来の「快速特急」と異なるのは十三に停車しないということ。

ホームドアの設置によって、他の車両とドアの配置が大きく異なる「京とれいん」は客扱いができなくなったのでした。

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十三を出たところで、宝塚線の普通とはお別れです。

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十三の次の南方駅を過ぎると、両側で高架化工事が進んでいます。

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淡路駅で右側から合流する千里線(天神橋筋六丁目方面)。今は地上を走っていて平面交差で合流しますが、2層の高架になるらしく、付近の建物と比べると相当巨大な構造物が見えてきています。

淡路に停車すると乗客が増え、概ね座席が埋まったぐらいの感じで京都へ向かいます。次の停車駅は嵐山線との乗り換え駅となる桂駅です。

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淡路を出て、左側に分かれていく千里線(北千里方面)の線路。その先に(京都線もくぐるのですが)JRおおさか東線の築堤が見えます。

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正雀駅を通過。左側に巨大な車庫があります。

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南茨木駅付近。川を渡る際などに建物が途切れると、北摂の山々の眺望も楽しめます。

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目の前の家が関係あるかという話はさておき、ブルーシートを見て、1年前に大阪北部地震があったことを思い出しました。全体の被害規模は比較的大きくはなかったものの、ブロック塀の安全性の問題、朝の通勤時間帯の地震への対処、といったいろいろな教訓を残した地震でした。

あの直後の夏の帰省の際には、ブルーシートをかけた家が車窓からも多数見えたのですが、もうほとんど見えなくなっていて、今いくつか見えるブルーシートも、地震の影響なのかどうか正直よくわからない、というぐらいになっています。

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少し先に見えるのが、巨大な板チョコ状になった明治の工場の看板。すぐ手前にはJR京都線が走っていて、そちらからだともっと堪能できます。

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高槻市駅の手前。先に見えるJR線を何者かが大阪方面へ走っていきます。小さくてよくわかりませんがサンダーバードでしょうか?

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高槻市駅を通過すると、以前はなかったと思う集客施設らしきものが見えてきました。

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高槻市と上牧(かんまき)の間。北側からJR京都線名神高速が近づいてきます。

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南側からは東海道新幹線も近づいてきて、この先上牧・水無瀬・大山崎の各駅の間は新幹線との並走区間になります。「新幹線の線路で最初に営業運転したのは阪急電車」という逸話で有名な場所ですね。

要するに、この辺は新幹線・名神高速JR京都線阪急京都線が集まり、すぐ南の淀川の対岸には京阪電車が走るという、主要幹線が密集した場所なわけです。かつて、明智光秀豊臣秀吉の合戦があったのがこの山崎の地でしたが、合戦場となった理由もわかろうというものです。

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大山崎駅手前で、大阪方面へ走り去る223系と思われる編成。ダイヤ的には米原発姫路行き新快速(休日ダイヤでは3441M)のようです。

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阪急京都線で最も新しい駅、西山天王山付近。京都縦貫自動車道と交差する付近に駅が設けられ、高速道路上のバス停と一体的に整備されたのが特徴です。

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洛西口駅付近。この付近は高架化されましたが、周辺の住宅は低層が多いため、西山がよく見渡せます。車窓の見どころの1つでしょうか。

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桂駅に到着。正雀に続いて京都線の2つ目の車庫があります。一番車庫側の乗り場は数字ではなく「C号線」と呼ばれていますが、これは、もともと車庫内で「C号線」と呼ばれていた線を、駅の改築に合わせてホームに転用したためだそうです。

この駅では嵐山方面に向かう人、京都市街地へ向かう人などで多くの乗降がありました。

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北側へ分岐する嵐山線。架線柱のつくりなど、どうみても複線にしか見えませんが実は単線で、それは戦時中に線路を供出したため、というのはご存知の方も多いかと思います。

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桂川を渡ると、いよいよ京都市街地へ入っていきます。

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西京極陸上競技場と野球場。この目の前に西京極駅があり、利便性は抜群です。

ほどなくして地下線へ入り、西院・大宮を通過後、烏丸・河原町と停車して京とれいんの旅は終わりとなります。

見慣れた風景といえばそれまでではあるのですが、訪問客目線でいうと宝塚線神戸線との並走、北摂や西山の山並み、JR京都線東海道新幹線との離合など見どころが多く、思ったより楽しめる車窓だということに改めて気づかされた有意義な乗車でした。

おまけ

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河原町駅のベンチ。以前は平凡な水色かなにかのベンチだった記憶がありますが、こうして京都らしいデザインのものに交換されたようです。

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宝塚線で並走していたSDGsトレインが河原町にもいました。

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本来、車番表示をしている側面中央下部はつぶし、隅っこに改めて車番を配置しているあたりに芸の細かさを感じました。

大阪環状線弁天町駅 増殖したベンチと博物館の痕跡

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大阪環状線弁天町駅の駅名標。一部にはハローキティのデザインが。

弁天町駅は、周回する大阪環状線の西側にある駅で、大阪環状線は南北に走り、東西に走る大阪メトロ中央線と交差しています。

その特徴は、「高架のJRの上を地下鉄が越えていく」という、あまり例のない景観にあります。

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上の写真の黄色いラインが、地下鉄中央線の高架線。阪神高速の16号大阪港線の上下線に挟まれているため、JRの駅からはあまりよく見えませんが、線路が交差している弁天町駅前交差点あたりから見ると、4方向にひっきりなしに列車が行き交います。

写真の右側に中央線の弁天町駅ホームがあり、JRの駅とは連絡通路で結ばれています。写真で323系の左隣に見えるのがその連絡通路になります。

さて、冒頭の駅名標ハローキティですが、山陽新幹線関空特急はるかに続いて大阪環状線でも企画をやっているようでした。

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こちらは大阪駅で見かけたフォトスタンド。オレンジのリボンを付けた323系が可愛い。

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こちらは弁天町駅のもの。付近の名所の絵が描かれているようで、おそらく各駅違うデザインなのでしょう。ここでデザインされているのは海遊館や大観覧車といった天保山付近の施設になります。

駅名標ハローキティの絵があしらわれているのは一部のようで、別の駅名標は普通のものでした。

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ハローキティがあしらわれていたのはフォトスタンドに近い側だったので、スタンドに一番近いところに付けているのかな?と推測しています。

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内回りの大阪環状線列車と、外回りの大和路快速221系

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内回りの関空・紀州路快速関西空港・和歌山行き。

かつて、新快速とほぼ同じ時期に大和路快速に導入され、アーバンネットワークの花形だった221系が、こうして大阪環状線最古の車両として運転されているとは時代も変わったものです。

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鉄道の駅としては目を引くのが、線路の反対側にずらっと並べられたベンチ。

クロスシートの車両かと思わずツッコミたくなります。

写真中央に床がタイル張りの部分がありますが、もともと、ベンチはそこにしかなかったのです。そして線路向きに座るように配置されていました。

それが、酔客対策としてベンチの向きを変え始めたのと同じぐらいの時期に、サービス向上のために「置けるところにはベンチを置く」方針となり、大阪環状線に限らずあちこちでベンチが大増殖しました。

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これは上の写真の反対側から撮ったもの。ここまで並ぶと壮観です。

弁天町駅は、乗客数に対してホーム幅に余裕があるからこうなっているのかもしれません。隣の大正駅も似たようなつくりのホームですが、付近にドーム球場があって多客を想定しているためか、ベンチは横2席ではなく1席で配置されていました。

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内回りホームには、一部全面ガラス張りの部分があります。

かつて、この向こうには交通科学博物館があり、留置されていた車両をここから眺めることができました。列車が発車する時の「線路は続くよどこまでも」のメロディとともに、博物館があった時代の残滓と言えます。

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乗車位置案内。〇が4ドア車両用、△が3ドア車両用です。大阪環状線で唯一4ドア車両として残っていた201系が撤退する以前からこのマークに置き換えられていたので〇印が残っていますが、これもそのうちホームドアが整備されたりして変わっていくのでしょう。

まだまだ201系は現役! JR新今宮駅

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島式2面4線のJR新今宮駅

JR新今宮駅は、大阪環状線大和路線が並走する天王寺~今宮間の中間駅。

島式2面4線のホームで、外側2線が大阪環状線、内側2線が大和路線というのが基本的な使い分け。

上の写真では、右側から大阪環状線の外回り(西九条・大阪方面)、大和路線JR難波方面、大和路線王寺・奈良方面、大阪環状線内回り鶴橋・京橋方面、となります。

駅の前後に渡り線があり、その配線上、大和路線阪和線)から大阪環状線へ直通する列車は内外どちらの線を利用することもできます。

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201系電車を駆逐し、完全に大阪環状線のヌシとなった323系電車。

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しかしながら、201系は大和路線ではまだまだ健在です。大阪環状線内で201系を見ることができる数少ない駅。

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こちらはJR難波行き。おおさか東線の全線開通を祝ったヘッドマーク付き。

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北側では盛大に建築工事が進行中です。

「あの星野リゾートがなぜ新今宮に!?」と世間を震撼させたホテルができる予定です。

www.hoshinoresorts.com

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JRと南海の連絡改札口。両者の改札口が向かい合い、その両側に各社の自動券売機や窓口が置かれているというのはなかなか頭のいい配置だと思います。

おまけとして、南海のホームに行くとたまたまラピートがいました。

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富山地方鉄道 アルプスエキスプレスと旧京阪3000系

※本記事の写真は2013年1月のものです。

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今回はGoogleフォトに残ってる写真の放出のみです。

もっとちゃんといろいろ撮っておけば、それなりに意味もありそうなのに、と当時の自分を恨んだりもしますが、当時は記録を残すことよりも体験することが最重要だったのでどうしようもありません。

電鉄富山駅から乗車したのは不二越・上滝線の普通岩峅寺行き。これを「いわくらじ」とは今も読めません。がんべんじ……がんべんじ……あれ、変換できない……

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この時にすでに懐かしいと感じた記憶がある、京阪時代のままのクロスシート。特に扉近くの補助席に面影がたっぷり残っています。

この時は特にどこに行くわけでもなく、たまたま高山から富山に抜けて、帰るまで時間があったので、それまで乗ったことがなかった富山地方鉄道にふらっと乗った、というだけだったのです。本当は立山まで行きたかったのですが、そうすると時間がなかったという。

岩峅寺駅の周辺は閑静な住宅街。折り返し列車まで確か1時間ぐらいあったのでぶらぶらと歩きまわりました。

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立山方面にある踏切から。

手前の分岐器で右側が立山線、左側が不二越・上滝線に分岐しており、その先にハの字状に岩峅寺駅のホームがあります。後日別の機会に乗車した時に気づきましたが、富山地方鉄道稲荷町駅も寺田駅も、路線が分岐するところはそういったハの字状の駅だったりしますね。

 

JR大阪駅から阪急梅田駅へ 見どころを辿りながら

時系列的には下記の記事の続きになります。

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梅田阪急ビルの2階入り口付近から、JR大阪駅の眺めを堪能した後、阪急梅田駅に向かいます。

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入ってすぐのところはこんな感じ。1階の賑わいに比べると移動ルートとして定着していないのか、ほとんど人がいません。

案内を見ると、阪急電車に乗るにはすぐに1階に降りないといけないようです。

このまま阪急梅田駅の2階改札口まで直進できればいいのですが、何しろJR線の高架がありますからね。

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1階に降ります。東京でいえば新橋のSL広場のような、テレビの街頭取材の定番であるJR~阪急の横断歩道。

以前は、青になるまでの秒数を5秒単位で表示する機器があり、「イラチな大阪人の象徴」のように言われたりしました。今、LED式の歩行者信号で、青や赤の残り時間をメーター表示する機器が全国的に増えてきましたが、それがここで付いていないというのは少し皮肉ですね。

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その横断歩道の付近から、JRの高架下に広がり阪急側まで続いている食堂街。看板が変わったりしながらも昔ながらの雰囲気が残ります。

朝早い時間なので開いてない店が多いですが、別にシャッター通りというわけではないはずです。

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うめだ阪急前のコンコース。

以前の荘厳な雰囲気は薄まり、洗練した感じになったのを惜しむ声も多かったですが、こうしてみると充分阪急らしさは出ていると言えると思います。

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JRの高架をくぐる、阪急名物のムービングウォーク。これを渡り切ったら目の前に3階へ続くエスカレーターがあり、その上が阪急梅田駅になります。

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コインロッカーに表示された構内図。9線の櫛型ホームはやはり壮観です。

後でここに戻ってくる予定のため、大きな荷物を預けます。ICカード対応なのですが、対応しているのはPiTaPaのみ。

現金を投入すると紙が出てきました。印字されているQRコードが開錠キーになるそうです。

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改札口からホーム方向。

9線分ひたすら横に並んだ自動改札機は、1つの改札口に並んだ台数としては日本一だそうです。

ただ、間に柱や券売機などがない、自動改札機だけが並んだ台数でいうと相鉄の横浜駅が日本一なのだとか。

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盾を用意し、ペアで警備にあたる警察官。

もうG20対策かぁ……などと最初は思っていたのですが、そんなのんきな話ではなく、この日の早朝、警察官を襲って拳銃を奪った犯人が逃走中という一大事なのでした。

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各線の頭端部分にはこのように季節に合わせた鉢植えが置かれ、駅に彩りを与えています。

この梅田駅ホームの1号線(京都線)側と9号線(神戸線)側には、少し高いところからホームを一望できる店舗スペースがあります。

9号線側はこの時閉店中でしたが、1号線側にはTULLY'S COFFEEが入っていました。少し前のニュースでTULLY'Sが入ったことを知り、行ってみるのも楽しみの1つでした。

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窓側の席には、ACコンセントとUSB両対応の電源も。

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ホームの眺め。神戸線の方までよく見通せます。

次々と発着する列車を眺めながらというのもオツなものです。

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目の前の1号線の眺めはこんな感じ。

乗り場に吊り下げられている①のランプは、発車直前になるとゆっくり点滅します。昔ながらの案内で懐かしい気持ちになります。

梅田駅で撮った車両の写真を中心にした記事は下記に書きましたので、よろしければご覧ください。

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そして、お目当てだった初代「京とれいん」が入線して来たので乗り込みます。

この先は別記事にて。

磨かれたマルーンの美しさ 阪急電車の車両たち

はてなブログ今週のお題「わたしの好きな色」に寄せて。

阪急電車には一時期、日常的にお世話になっていたこともあり、とても愛着があります。

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大阪(梅田)~三宮方面を結ぶ神戸本線の特急。

梅田を出ると十三・西宮北口・三宮…だった頃と比べると、夙川や岡本にも停車するようになりましたが、一方で最高速度はアップしており、阪神間で並走する阪神・JRに対抗して山の手を駆ける疾風であることには変わりはありません。

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神戸本線の日中のダイヤパターンは以前とほぼ同じ。梅田駅の8号線・9号線を交互に使い、三宮方面からの特急が到着するとすぐに反対側の特急が出発します。

そしてその1分後には7号線から普通が発車。この数分間はとても慌ただしくなります。

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梅田と宝塚を結ぶ、宝塚本線雲雀丘花屋敷行きの普通。「ひばりがおか はなやしき」と読む、慣れてないと戸惑ってしまう駅名。行き先表示で「雲」「花」が大きく書かれているのが阪急流で、他には千里線の「天神橋筋六丁目」行きで「天」「六」を大きく書く例もあります。

車両は7000系という中堅どころ(やや古参より?)のもの。昔は上部のホワイトの帯はなかったのですが、リニューアルされた後に追加されるようになりました。

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梅田と京都(河原町)を結ぶ、京都本線河原町行き準急。車番の「5315」で調べるともう43年も経つ車両のようですが、美しく磨かれた車体は最新の車両にも全く引けを取りません。

むしろ、もう少数派となったのではないかと思いますが、上部にホワイトの帯がない、純粋マルーンならではの美しさもあります。

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京都本線の特急河原町行き。国鉄・JRや京阪電車と競うように京阪間をノンストップで駆け抜けた名車・6300系電車の後継として、神戸本線宝塚本線にはない転換クロスシートを備えている車両。

上の準急と同じ河原町行きで、行き先表示も同じように見えますが、こちらはフルカラーLEDでの表示。阪急独特の丸ゴシック体をなんとかLEDで再現しようとしているところに、車両デザインのこだわりを感じます。

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その名車6300系ですが、今でも数編成が改造されて京都市西京区内を走る嵐山線で活躍している他、特急からの引退直後に1編成が「京とれいん」として改造され、今も京阪間の観光輸送を担っています。当時、私も特急からの引退を惜しむ一人でしたが、そのまま廃車されるのではなく、嵐山線への転用、そして京とれいんへの華々しい転身を知って感激したものでした。

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京都への観光輸送強化のために、今年になって導入されたのが、京とれいんの2編成目「京とれいん 雅洛(がらく)」。これによって、これまで休日ダイヤで2時間に1本の運転だったのが、1時間に1本の運転に増発となりました。

上で宝塚本線の車両として紹介した7000系電車を改造し、初代以上に大胆な内装に仕立て上げたのが特徴。特に、2号車・5号車に配置された坪庭は大きな話題となりました。

初代とは異なる長所を持ち、その1つが、京都本線専用ではなく宝塚本線神戸本線への乗り入れも可能であるということ(京都本線の方が歴史的経緯で車両のサイズが若干大きく、「小は大を兼ねる」理屈で)。導入直後にさっそく、春の観光シーズンには神戸本線に乗り入れての運転も行われていました。

京とれいん・京とれいん雅洛には最近乗車したので、その乗車記は改めて書きたいと思います。

 

※2019/7/10 乗車記を書いたのでリンクを追加します。

a-train.hateblo.jp

大阪駅と大阪環状線 活気を凝縮したビュースポット

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大阪駅へ入線する関空・紀州路快速

大阪駅周辺で写真を撮っていて、一番気に入ったのが上の写真になります。

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こちらは大阪駅を出発する323系の外回り電車。もう少しだけ我慢すればよかった、的なタイミング。

この近辺で写真を撮る人にとっては今更な話でしょうが、

ということで、大阪駅大阪環状線の活気を凝縮したような素晴らしいアングルだと思うのです。

欲を言えば、高架橋の側壁がもう少し綺麗だといいですね。

103系や201系が大阪環状線を引退する時の報道で、このアングルの写真が紹介されていて、「いい写真だなあ……どこでこういうのが撮れるんだろう?」などと思っていたのですが、歩いていて偶然発見してしまったのでした。

大阪駅から御堂筋南口を出ると、JR・阪急・阪神を結ぶ歩道橋があります。

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この横断歩道の屋根は以前はなかったはずなのですが。右側に見えるバスターミナルのバス停まで傘なしで移動できると便利ですね。

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歩道橋に上がると、リニューアルされた阪神百貨店のビルがよく見えます。リニューアルしたのはいいのですが、肝心の阪神百貨店のロゴが見えにくくなったような。

大阪市ネーミングライツ募集によって「阪急阪神連絡デッキ」という名前が付いたのは、ニュースで見て知っていました。

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歩道橋を阪急側へ進みます。

以前は2階から直接建物に入ることはできず、手前で地上に降りて1階から入るしかなかったのですが、リニューアルによって2階に入口ができたようですね。

ところで、この渡って左側のところ、なんかいい撮影スポットっぽくないでしょうか。

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ここからいい写真が撮れたらいいなあ、と思って行ってみると、冒頭のアングルにでくわして、「ここだったのか!」とびっくりしたのでした。

 

以前から気になっていた場所を発見できたのと同時に、それが特にマニアックな場所でもなく、梅田阪急ビルのリニューアル完成によって自然にできたスポットだというのも、変わりゆく梅田の姿を目の当たりにしてとても感慨深いものでした。

道頓堀 今井の親子丼 新大阪駅のおすすめ料理

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道頓堀 今井の親子丼。新幹線新大阪駅構内「大阪のれんめぐり」にて。

最近、新大阪駅で新幹線を待つ間に必ず食べているのがこちらの親子丼になります。

新幹線改札内にある、大阪の名店を集めた「大阪のれんめぐり(http://www.osaka-norenmeguri.com/)」にあるお店です。

www.d-imai.com

 

首都圏の方に移り住んでから、仕事場の人に「近くに親子丼をランチで出してる鶏料理の名店がある」と聞いて行ったことがあります。神楽坂の表通りから少し裏に入ったところにある評判の高い料亭でした。

わくわくしながら、昼休み少し前にこっそり抜け出して行ってきました。

確かに、料理の出来栄えには文句のつけようがないのですが。

でも個人的にはどうしても、関東風のエッジの利いた、主張の強いつゆが受け付けなかったのです。

親子丼のつゆは、柔らかく煮込まれた鶏肉と、ふわとろの卵、シャキシャキ感を加えるねぎ……それらをまあるく包み込む、尖りのないつゆであってほしい、と思っています。

それ以来、東京で親子丼を食べることはなくなりました。

 

ある時、大阪滞在中に腹の具合が悪くなってどうにか復調した後、帰宅する時に、それなりにボリュームがありつつ、しかし優しい味のものを食べたい、と思いました。それで浮かんだのが親子丼でした。

どこかいい店がないかと探し続けていて、見つけたのが新大阪駅構内のこの店でした。疲弊した腹にしみわたるような優しい味わいは期待以上で、心底満たされた気分で帰宅することができました。

 

それ以降、大阪に行った時には必ずここで親子丼を食べています。

だいたい、

  • 当日の予定があまり固まってないので、新大阪に着いてから、あるいはその直前に新幹線の切符を買う
  • 直近の列車は窓側の席が空いていないことが多いので、1時間後とか少し遅い列車にする
  • 空いた時間で親子丼をいただく

という流れです。

 

個人的な思いとしては、東京の名店で親子丼を食べて満足している人に、大阪の親子丼を食べてほしい、と思っています。

ちょっと言い過ぎかもしれないですが。

新快速「Aシート」に初乗車 利用者アンケートとサービスの模索

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JR西日本の新快速電車に登場した「Aシート」のロゴ

東京からひかり号で米原で下車し、琵琶湖線に乗り換えて野洲へ。そして今回の寄り道の目的であった新快速の「Aシート」を体験しました。

米原駅野洲駅の記録に関しては下記をご覧ください。

a-train.hateblo.jp

今回乗車したのは、平日ダイヤの10時59分野洲発の列車で、本来の目的地である大阪までの乗車です。

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野洲駅にて。Aシートを連結した列車が、ゆっくりと入線してきました。

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Aシート車は側面の帯のカラーリングが変更されています。前面は他の編成と連結するからという割り切りなのでしょうが、アンバランス感が凄いです。

「Aシート」に乗車する

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Aシート車の車内。網棚や天井といったあたりは元の車両のままな感じがします。

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車内の座席。特急車とほぼ同じようなリクライニングシートです。

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各席に用意されている電源コンセントは、ひじ掛けの部分についていました。

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着席したのは、中間のドアをつぶして座席にした部分。ここはちゃんと席に合うように窓が設けられていますが、前後の席は窓がない状態なので要注意です。

野洲では数名がAシートに着席。

野洲を発車すると、係員の巡回があり、大阪まで乗車することを告げてSuicaで料金を支払い、乗車整理券を発行してもらいます。

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前の座席の背にあるポケットに挿しておきます。

これは、名鉄の特急車などにある「挿しておくと便利ですよ」というようなものではなく、むしろ「ちゃんと挿しておいてください」という運用になっているようです。「下車駅 大阪」と大きく印字されており、それを係員が見ることで状況を把握できます。JR東日本でいうと普通列車グリーン車の座席上にあるランプと同じような役割ですね。

思いがけず渡されたもの

この日は乗車前、Aシートの乗車口付近に、配布用のものと思われる何かを入れたプラスチック袋を持っている人が2人ほどいまして、何だろうと気になっていたのですが、しばらくしてこんなものが配られました。

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アンケートと、記入用のボールペンです。Aシートのロゴが入ったボールペンは持ち帰ってよいとのことで、思わぬお土産をいただきました。なので、ホイホイホイと喜んで記入します。

設問は全部で30問で、ざっと以下のような内容でした。

  • 新快速の乗車駅、Aシートに着席した駅、列車を降車した駅
  • JR線の乗車駅、降車駅(乗車駅は正直に首都圏の駅名を書きましたが、それでよかったのかどうか……)
  • 列車の利用目的、人数(複数の場合は誰と乗ったか)
  • 利用した乗車券の種類、所持しているICカード
  • 新快速を利用することを決めたタイミング(たまたま来た列車に乗った、も含めて)
  • Aシートを利用することを決めたタイミング(乗ってみたらAシートが付いてた、とかも含めて)、利用した理由
  • Aシートの利用回数、評価できる点、改善を希望する点、料金についての感想
  • もしAシートがなかったらどうしたか(一般席にする、特急や新幹線にする、等)
  • JR神戸線JR京都線琵琶湖線の利用頻度と、それがAシートによって変化したかどうか
  • Aシートがあることによって、より遠方に出かけるようになったか、なったのであればどこに出かけるようになったか
  • Aシートの満足度、今後も利用したいかどうか
  • 回答者の属性

ほとんどは選択式ですが、結構細かいです。私は暇だったので問題ありませんでしたが、利用される方によっては車内では回答できないという人がいても不思議はありません。

割と一般的な質問が多いと思うのですが、特に、「Aシートがあることによってより遠方に出かけるようになったか」というところが特徴的な気がします。

車窓で気になったこと

まあ、シートが変わったとはいえ、この区間はもう飽きるほど乗ったところです。さすがにワクワク感をもって車窓を見るのも難しいのですが、その後変わった点とかがいくつかあるのを見つけました。

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高槻駅。この駅のホームドアというと、新設された特急・新快速用ホームの昇降式ロープ柵が有名ですが、快速用ホームには横開き式の大開口型ホームドアが設置されていました。

ロープ式ならロープ式で統一すれば、コストも安くなるのではないかと思ったりしますが、場所によって使い分けているのは、やはりロープ式にはデメリットもあるとみているのでしょうね。

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東淀川駅を通過してすぐのところ。以前は「開かずの踏切」があった場所ですが、東淀川駅に自由通路を兼ねた橋上駅舎が整備されて廃止され、すでに撤去が進んでいました。

そうしたいくつかの変化を見つつ、全体的には懐かしさを感じながらの1時間の乗車でした。

乗車率ですが、野洲で数名が乗車した後、琵琶湖線内で徐々に増加。京都からは混むのではないかと思っていましたが、平日午前中ということもあってか、満席になるほどではありませんでした。

「Aシート」の方向性はまだまだ模索中の模様

そもそもの「Aシート」のサービスですが、概要については下記サイトをご覧いただく方がよいかと思います。着席保証ではない、というのが1つのポイントで、ざっと言うと首都圏の近郊列車にある自由席グリーン車に近いサービス形態と言えそうです。

www.jr-odekake.net

 

当初、Aシートが設定されるというニュースを見た時、関東で次々と導入されている通勤時間帯の有料着席サービスに近いものになると思ったのです。

「Aシート車は2両」「1日4本」という情報から、朝に網干野洲発の大阪行き、夕方に大阪始発の姫路・野洲行きと予想したのですが、大ハズレでした。

その大ハズレの記事は下記になります。

a-train.hateblo.jp

実際には、通勤時間帯の着席サービスの強化は、こちらよりも特急「らくラクはりま」の新設と、それにあわせたJR神戸線内の特急停車駅の追加が担う形になりました。

「Aシート」については、とりあえず試験的に設定してみたという雰囲気で、朝昼晩といろんな時間帯に走らせながら、今後のサービスの方向性を模索していこうという感じかと見ていましたが、今回の利用者アンケートとその内容を見て、ますますその感を深くしました。

現状の形が長期間続くとは思えないので、おそらく来年春のダイヤ改正に向けて、今年の秋あたりから何かしら動きが出てくるのではないかと思います。

アンケートには、増発を希望する旨を書いておきました。なので、それが実現すると個人的には嬉しいのですが、Aシートを追加する=一般車が減るということなので、それをやるべきかどうかも、利用者の反応を見ながら、ということなのでしょうね。

琵琶湖線野洲駅 同一ホーム接続と行き交う列車を眺めながら

 本記事は、下記記事からの続きになります。

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米原駅から普通列車野洲駅へ。駅手前の車庫に留置されていた編成の中に、Aシート車もちらっと見えていました。

10:59に発車するAシート連結の新快速まで、25分待ちになります。

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やはり、線路側を向かないように変更されたベンチ。

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ホーム幅が狭い相対式ホームでは裏側に向ける荒業も。

意地でも線路側には向けない、という執念を感じます。

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島式ホームの場合は、横に並べる数を調整しているようです。おおさか東線高井田中央駅では、1席分をこのような形で縦に並べていました。

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野洲駅は東側に車庫があり、大阪方面からの列車のおよそ半数が折り返す駅。それなりに列車本数があることからベッドタウンとしての開発が進んでいるようで、このように高層マンションが立ち並んできています。

野洲駅付近(というか野洲市)を境に、琵琶湖を中心とした地域分類も湖東と湖南で分かれます。気候も変わり、以前湖南に住んでいた時には、湖南では晴れているのに湖東では雪が降っていると聞いてびっくりしたこともあります。

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Aシートの乗車位置目標。通常の乗車位置目標の隣に小さく表示しています。

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Aシート車の乗車口は前後のみで中央の扉がないため、中央にはこのような表示があります。

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10時41分、223系4連+221系6連の普通米原行きが到着。

223系のうち、前面中央下部や乗務員室の扉の下にオレンジのラインがあるのは6000番台の車両で、新快速に使われる2000番台と似通った外見ながら、130km/h非対応であることを識別できるようになっています。

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10時43分、当駅止まりの新快速が到着。同一ホームで乗り継ぎができます。

この1分後に普通列車は発車していきました。

青春18きっぷを利用するなど、東海道線を大阪方面→東京方面へ普通列車で移動する時、米原を通る新快速を利用する方は多いと思います。

ただ、それだと米原での乗り換え時間が少なく、大垣までの短編成の普通列車で席を確保できないおそれがあります。

そこで、15分前の野洲行きの新快速に乗り、ここでこうして米原行きに乗り換えると、後続の新快速の4分前に米原に到着します。これによって、乗り継ぎに余裕ができ、席を確保できる確率が高まります。

ただ、これは上り列車限定で、下り列車は米原発の普通と野洲発の新快速は接続していません。もっとも、下りの場合は新快速が12連あるので、まったく座れないというケースはそうそうないとは思いますが。

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10時45分、長浜発の姫路行き新快速が到着。これは見送りです。

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10時49分発の普通網干行きとなる回送列車がゆっくりと入線してきました。

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さっきの野洲止まりの新快速が回送となって引き上げていきます。

野洲止まりの列車も単純にホームで折り返すのではなく、このようにいったん引き上げて入線してくるので、けっこう頻繁に列車の往来があります。

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そうして眺めていると貨物列車が急襲。どうにか機関車ぐらいは撮れました、という感じ。

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10時56分、当駅止まりの普通列車が到着。8連でしょうか、停車位置は手前側のようです。

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そして10時57分、待ちに待ったAシート連結の新快速がゆっくりと入線してきました。

Aシート車についてはまた記事を改めることにします。

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