君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。

もし「青春18きっぷ」を使うなら 日帰り案をいくつか考えてみた

鉄道に関心のある方には今更紹介するまでもないと思いますが、JR全線の普通列車等が定額乗り放題になる「青春18きっぷ」の夏の利用期間(7/20~9/10)となっています。

trafficnews.jp

www.kzlifelog.com

青春18きっぷの時期、特に夏になると、利用方法のガイド、青春18きっぷで乗れる観光列車や乗り得列車、限界への挑戦など、いろんな記事が出てくるのですが、そういったものからは離れて、これまでの経験や、今後乗ってみたいルートなども含めて、4つほど日帰り案を考えてみました。

青春18きっぷ自体は5日分が1枚になっており、分割はできないのですが、4日分使って1日だけ残ってるとか、金券ショップで1日残っている分が売られているというようなこともありますので、そうした使い方を想定しています。

なお、各ルート案の最後に「乗り通した場合の運賃」を参考に表示しました。そのあとの+〇〇円、というのは、青春18きっぷの1日当たりの料金(2,370円)との差額で、それだけ得になる、という意味で表示しています。実際には、途中で下車した場合などに運賃が変わる可能性もあるので、あくまで参考としてご覧ください。

東京発 東海道線御殿場線周回ルート

 東京-(東海道線)-熱海-沼津-(御殿場線)-国府津-東京

乗り通した場合の運賃:4,750円(+2,380円)

よく、「東京と熱海を往復するだけでも元が取れる」という話がありますが、少しひねって片道を御殿場線経由にするのもよいかと思います。

もともと、東京から箱根を越えて西に向かうルートは今の御殿場線でした。その後に今の熱海ルートが建設されて、そちらに本線が移ったという歴史があります。そういった予備知識があると対比も楽しくなるかと思います。

東海道線が海沿いを走り、御殿場線は富士の裾野を走るので、それぞれ違った景観が楽しめます。

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東海道線E231系電車

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東海道線・湯河原付近の風景

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御殿場線から見える富士山

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御殿場線を走るJR東海の列車

列車本数が多く、それほど時間もかからないのでルート例などは紹介しませんが、湯河原・小田原・熱海・沼津・御殿場等で立ち寄り観光をすると一日満喫できるのではないかと思います。

お得感は減りますが、御殿場線からは小田急直通の特急「ふじさん」を利用するのも〇。

大阪発 明石海峡と瀬戸内の風景

大阪-(JR神戸線)-播州赤穂-(赤穂線)-岡山
岡山-(山陽本線)-相生-(JR神戸線)-大阪

<参考スケジュール>

大阪 8:00-(JR神戸線 新快速)-9:42 播州赤穂
播州赤穂 10:01-(赤穂線)-11:33 岡山
岡山 12:13-(山陽本線)-13:18 相生
相生 13:21-(JR神戸線)-13:40 姫路
姫路 13:42-(新快速)-14:43 大阪

乗り通した場合の運賃:6,040円(+3,670円) 

大阪から西へ向かうルート。いつも通過するばかりなので、一度ちゃんと見ておきたいという個人的な願望でもあります。なお、上記のダイヤは2019年7月時点のダイヤになります。

途中、阪急や山陽電鉄と併走したり、須磨・明石付近では海岸沿いを走ったりするのが見どころ。

トワイライトエクスプレス瑞風のビューポイントとして、明石海峡大橋と、山陽本線(相生~岡山間)の和気付近の風景が挙げられています。

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また、姫路城や、忠臣蔵でおなじみ赤穂の城下町、岡山市街などの見どころもあります。上記の参考スケジュール通り、普通に乗り通すと昼過ぎには大阪に戻ってくるので、何か所か立ち寄る時間はありそうです。

こういったスケジュールを考える時は、まず最短の移動時間を調べておいて、途中の観光に使える時間が何時間あるか、ということを踏まえて考えるとよいかと思います。

知り合いには、赤穂線日生駅に牡蠣入りのお好み焼きを食べに行った人もいましたが、考えてみれば夏は牡蠣のシーズンではないですね。でも、漁港沿いなので海鮮料理を楽しみに行くのもいいかと思います。

もし岡山まで行くのが面倒なら、途中のどこかで折り返すのもありだと思います。

仙台発 震災後の輸送ルート(仙石東北ライン・気仙沼線BRT)を体験

仙台-(仙石東北ライン)-石巻
石巻-(石巻線)-前谷地-(気仙沼線)-気仙沼
気仙沼-(大船渡線)-一ノ関-(東北本線)-仙台

<参考スケジュール>

仙台 7:24-(仙石東北ライン)-8:19 石巻
石巻 8:23-(石巻線)-8:42 前谷地
前谷地 9:02-(気仙沼線)-9:25 柳津
柳津 9:33-(気仙沼線BRT)-11:24 気仙沼

気仙沼 12:22-(大船渡線)-13:41 一ノ関
一ノ関 13:53-(東北本線)-14:40 小牛田
小牛田 14:53-15:40 仙台

 

<途中で立ち寄り観光を追加する場合のスケジュール候補>

気仙沼 16:15-(大船渡線)-17:38 一ノ関
一ノ関 17:55-(東北本線)-19:33 仙台

乗り通した場合の運賃:5,570円(+3,200円)

青春18きっぷでは気仙沼線BRT・大船渡線BRTにも乗れます。そんなわけで、震災後に生まれた仙石東北ラインと気仙沼線BRTに乗車するルートです。

仙石東北ラインの列車はハイブリッド気動車で、動力をどのように賄っているかがリアルタイムで表示されるパネルがあります。

また、気仙沼線BRTは、鉄道ルートを転用した専用道が整備された区間が多く、鉄道らしいルートでバスに乗るという少し不思議な体験や、専用道と一般道を移動するというようなBRTならではの経験ができます。

途中、大船渡線の列車本数が少なめなので、気仙沼などで立ち寄り観光を追加する場合のスケジュール候補も挙げておきます(もっと遅い便もありますが)。一ノ関~仙台間は新幹線にする手も。

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仙石東北ラインを走るHB-E210系気動車

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大船渡線の列車と気仙沼線BRTのバスが並ぶ気仙沼駅

上野発 全線復旧前の常磐線651系普通列車に乗る

上野-(常磐線)-仙台-(東北本線)-上野

<参考>

上野 6:04-(常磐線)-8:00 水戸 8:18-9:50 いわき
いわき 10:27-11:09 富岡 ※651系で運転されると思われます
富岡 11:40-(常磐線代行バス)-12:10 浪江
浪江 12:20-(常磐線)-12:40 原ノ町
原ノ町 12:54-14:18 仙台

仙台 15:02-(東北本線)-16:23 福島
福島 16:28-18:10 新白河
新白河 18:14-18:38 黒磯
黒磯 18:57-19:50 宇都宮
宇都宮 19:59-21:44 上野

乗り通した場合の運賃:12,200円(+9,830円)

富岡~浪江間が不通となっている常磐線の全線復旧は今年度末の予定であり、現在の状態で運行される期間も短くなってきました。ルート上、いわき-富岡間には651系で運転される普通列車が走っていますが、全線復旧後、651系はどうなるのかというのも気になります。

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651系普通列車と、不通区間代行バス(撮影当時は竜田駅から乗車)

思いついたはいいものの、上のスケジュールを見てもわかる通り、ひたすら乗り通して1日がかりという、かなり上級者向けコースになってしまいました。

運賃は十分に稼げているので、仙台あたりで1泊するか、適度に特急や新幹線を利用するなど、うまくゆとりを持たせる方がよいかと思います。

 

こういうのは、「ルートを考える時が一番楽しい」(いや、行動するのがもっと楽しいのは当然なのですが)というのもあり、時刻表を見ているといろんな案が浮かんでは消えていきます。

極限に挑戦したり、乗り得列車や観光列車に乗るだけが青春18きっぷの使い方ではないでしょうが、どうしても列車に乗る時間が長くなるので、単なる移動ではなく乗車自体に意味を持たせられるようなルートにできると、青春18きっぷを有意義に使えるのではないかと思います。

京都から琵琶湖へ 比叡山内シャトルバスと坂本ケーブル

※本記事は2019年6月の記録になります。

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琵琶湖側と比叡山を結ぶ坂本ケーブル

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比叡山周遊ルート(Googleマイマップで作成)

上記の比叡山周遊ルートを6月に訪問した記録の続きになります。

京都側から比叡山へ向かい、ロープウェイで比叡山頂まで来ました。

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今回は、さらに東へ向かい、京阪バスが運営する比叡山内シャトルバス、そして比叡山鉄道坂本ケーブルを乗り継いで滋賀県側へ降り立ちます。

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比叡山内シャトルバス(紫)、坂本ケーブル(赤)のルート(Googleマイマップで作成)

ロープウェイ比叡山頂駅から、比叡山頂バス停への道

同じ「比叡山頂」なのでややこしいですが、ロープウェイからバス停へは10分ほど歩くことになります。

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ロープウェイ比叡山頂駅のすぐそばには、ガーデンミュージアム比叡のゲートがあり、その柵の向こうに琵琶湖が見えてきました。

ようやく、山を越えたという気分になり、高揚感が出てきます。

ガーデンミュージアム比叡は、閉園した「比叡山上遊園地」を改装し、大人向けの散策エリアとしてオープンしたもの。近くには人工スキー場もありましたが、それも閉鎖されています。

www.garden-museum-hiei.co.jp

ただ、入場料が大人1人1,200円(11/20~4/12は半額)というのは短時間ふらっと立ち寄るにはちょっと辛く、今回は見送りです。

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ガーデンミュージアムの北側の道を進みます。高低差もそんなになく歩きやすい道で、木立の清々しさを感じながら歩いていくことができます。

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途中に分岐があり、坂本ケーブルまで歩いていくこともできるようです。徒歩50分くらい。歩きやすい気候ならいいと思いますが、天気も良くはなく、そこまで無理する必要もないので普通にバス停の方に向かいます。

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比叡山頂バス停まで来ました。左側に小さな売店があり、ここで休憩することもできます。

ここの特徴は、右に琵琶湖、左に京都市街地を展望できるというところ。山頂から両側を見下ろすことができる貴重な場所だと思います。

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こちらは琵琶湖側の眺め。瀬田川の両岸、大津市の中心部付近、そして逢坂山を挟んで山科の盆地あたりまでを見ることができます。

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こちらは洛北方面。奥には京都市街地が広がります。

京都盆地からひたすら山を登り、ここで開放感溢れる琵琶湖の風景を目の当たりにする感動はやはり大きいものがあります。

比叡山内シャトルバスから坂本ケーブル

バス停には京阪バスの車両がやってきて、ほどなく発車するということだったので乗り込みます。

なんだか想定していたダイヤと違うのですが、よく見たら、これまでのケーブルカー・ロープウェーの乗り継ぎが想定より早く、30分ほど前倒しで進んできていたようでした。

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延暦寺、東塔、西塔などの山内に点在する施設を結ぶシャトルバスですが、車窓からは時折琵琶湖が見えることがあります。これは大津市中心部の眺め。

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これはもう少し東、草津栗東・守山・野洲方面。中央に見える三角形の山は、JR野洲駅から南にある、近江富士とも呼ばれる三上山(みかみやま)のようです。湖岸側には、草津市の烏丸半島も見えます。

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比叡山頂からは次の停留所となる東塔バス停で下車。ここが坂本ケーブルの最寄りになります。この辺で小雨が降ったりやんだりという感じになってきました。

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途中、延暦寺の入口もありますが、ここから先は入場料が必要なようなので今回は見送りです。

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延暦寺の入口付近にある各種案内標。

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ケーブル延暦寺駅へはまた歩道を進んでいきます。これも整備された快適な道です。

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途中、木々の切れ間から琵琶湖が見えますが、天気が良くなく、霞んでいてよくわかりません。

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ケーブル駅が近くなると、このように比叡山の案内掲示がありました。

坂本ケーブルで琵琶湖側へ

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ケーブル延暦寺駅に到着。少し黄色がかった外観が特徴の堂々とした駅舎です。開業以来の建物で、登録有形文化財に指定されているのだとか。

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入口に掲げられた駅名表示。

この駅周辺からも、琵琶湖の風景を眺めることができます。

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これは湖西方面。手前の陽が差しているのが雄琴堅田付近。その対岸が守山市付近で、画像中央の対岸が最も突き出た部分とは琵琶湖大橋が架けられています。

天気が良ければ遠くの方までよく見えると思うのですが、残念ながら雨に覆い隠されて見えませんでした。

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こちらは、駅の南側、木々の間から見える大津市の中心部。もう少しよく見えるスポットはないかと付近を探してみましたが、これが限界のようです。

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真っ赤な塗装と、若干ヨーロッパ風の車体が印象的な車両。

路線距離2,025mはケーブルカーとしては日本一だそうで、それを11分かけて進んでいきます。

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途中、「もたて山」「ほうらい丘」という駅があります。上がもたて山駅、下はほうらい丘駅で、前面の先に簡素なホームが見えています。

途中駅があるケーブルカーは珍しく、近鉄生駒ケーブルなど、いくつかあるぐらいではないかと思います。ちなみにケーブルカーの途中駅は、上下の列車が必ず同時に動くという仕様上、山上側・麓側の駅から等距離の場所に設けられます。

それぞれちょっとした見どころもあるようなので、時間がある時には下車してみてもいいかもですね。

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途中、ケーブルカーではあまりないと思われる(少なくとも私が乗った限りでは初めてでした)トンネルを抜けていきます。

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時折、木々の合間から琵琶湖を眺めたりしつつ、ケーブル坂本駅へ到着。

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こちらも登録有形文化財に指定されている駅舎。

ここからは、バスで京阪の坂本比叡山口駅、JRの比叡山坂本駅へ向かうことができます。

散策がてら歩いていっても問題ありませんが、この時は突然強い雨が降り出したので無難にバスに乗っていくことにしました。

次回は京阪の石山坂本線になります。

洛北を眼下に望む 叡山ケーブル・叡山ロープウェイ

※本記事は2019年6月の記録になります。

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比叡山周遊ルート(Googleマイマップで作成)

上記の比叡山周遊ルートを6月に訪問した記録になります。

前回、叡山電車の観光列車「ひえい」で終点の八瀬比叡山口駅まで来ました。

a-train.hateblo.jp

今回は、京福電鉄が運営する叡山ケーブル叡山ロープウェイを乗り継いで比叡山を目指します。

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叡山ケーブル(黄色)・叡山ロープウェイ(白色)のルート(Googleマイマップで作成)

京福電鉄は、京都市内に四条大宮北野白梅町・嵐山を結ぶ鉄道路線、通称「嵐電(らんでん)」を持っていますが、この両路線も運営しています。ここも京阪グループの一員です。というか、この周遊ルートは京都市営地下鉄以外は全部京阪グループです。

eizan.keifuku.co.jp

叡山ケーブル

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叡山ケーブルの起点となるケーブル八瀬駅には、叡山電鉄八瀬比叡山口駅から徒歩で移動します(※このへん、紛らわしい駅名が多いので駅名を太字にしています。旅行中も結構ごっちゃになってました)。

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八瀬比叡山口駅の目の前には、高野川を渡る木製の橋が。高野川は、叡山電車出町柳駅付近で賀茂川と合流し、鴨川として京都市街地を流れる源流の1つです。

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出町柳駅付近ではそれなりに大きな川でしたが、すっかり緑に囲まれた渓流となっています。

橋が真新しく見えるので、もしかしたら昨年の台風21号とかで被災して再建されたのかな? と思ったのですが、ちょっと調べた限りでは経緯はわかりませんでした。

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ケーブル八瀬駅へ上っていく道。車道には中央に段差があり、もし長いスロープが辛い場合はこちらを選ぶこともできそうです。

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数分歩くとケーブル八瀬駅。

この近くには大原方面へ向かう国道があり、バスも発着しています。

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ケーブルカーと、オリジナルキャラクター「八瀬かえで」のパネル。

鉄道むすめ」シリーズではないのですが、同じようなキャラクターは鉄道に限らず積極的に起用されるようになりましたね。

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ケーブルカーなので当然と言えば当然ですが、見るからに急勾配です。ちなみに、麓側と山上側の高低差561mは日本一なのだとか。

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中間点での対向列車との交換。緑に囲まれた道のりを9分かけてゆっくりと進んでいきます。

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ケーブル比叡駅に到着。降車する際は、列車を出て真横に出口があります。階段をあまり登らなくていい親切設計。

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下りの列車に乗車する際は少し登ったところに駅舎があり、そこから降りて乗車する形になります。

叡山ロープウェイ

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叡山ケーブルケーブル比叡駅のほぼ真向かいに、叡山ロープウェイの「ロープ比叡」駅があります。

駅舎には「ロープウェー」とありますが、公式Webサイトは「ロープウェイ」なので、そちらの表記に合わせていきます。

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駅舎に向かって左側は眼下が見晴らせるようになっており、岩倉付近の町や、その北側の鞍馬・貴船を含む山々の姿が見えます。

下側にある輪っかは何かというと……

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小さい醤油皿程度の素焼きの皿(かわらけ)を投げて、輪っかを通そう、というもののようです。かわらけは3枚1組が100円で、ロープ比叡駅の入口で売っています。

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ロープウェイの車体と運行ルート。山上の「比叡山」駅も遠くに見えています。

車体は白地に上側が赤、下側が青のウェーブがあしらわれており、ケーブルカーと共通のデザインになっています。

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車窓からは青もみじの姿も見えます。

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眼下には、先ほどよりもさらに広い範囲で、洛北の町が見えます。

この範囲には叡山電車鞍馬線が走っており、ルートを描いてみるとこんな感じになります。

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叡山本線と分岐した宝ヶ池駅の次の八幡前駅から、市原駅ぐらいの範囲です。その先、貴船口・鞍馬方面は山中に分け入っていくため、ここからはよく見えません。

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比叡山駅の駅名標。840mという標高の表示があります。

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今までと比べてもそっけない駅舎でした。奥に見える周囲の山々と比べると、ずいぶん高いところまで来たというのがわかります。

ここからは、さらに比叡山内シャトルバスで東へ向かいますが、続きはまた記事を改めたいと思います。

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いたずらな空・誰かが見る違う空

はてなブログ今週のお題「空の写真」に寄せて。

昔聞いた言葉なのですが、「空はタダで見られる芸術」とはよく言ったもので、いろいろな美しい空を見てきました。

ただ、ここでは単に美しいだけではなく、印象に残った空の景色をいくつか挙げてみたいと思います。

いたずらな空

何度か記事に書いている話なので、ずっと見ていただいている方には「またか」という感があるかと思いますが、お題向けということでご容赦をいただければ。

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富士急行河口湖駅。午前中に初めて見た時の写真

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同じ富士急行河口湖駅。夕方の帰宅時の写真

普通に優雅な駅だと思っていたら、実は背後に富士山がいたなんて! という。富士山はいろいろな場所から何度も見たことがありますが、その中でも最もサプライズな経験でした。

誰かが見る違う空

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坂本ケーブルケーブル延暦寺駅からの琵琶湖の風景

「こっちは晴れているのに向こうは雨が降っている」というような空を見るのが結構好きです。同じ空なのに、向こうはこっちとは違う思いで見ているんだろうなあ、という、その感覚が楽しいのです。

この日は天気が不安定で、手前側(雄琴堅田付近)は日が差しているのに、北の方は雨で何も見えない、という対照的な景色になっていました。

叡山電車 観光列車「ひえい」に乗って

※本記事は2019年6月の記録になります。

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比叡山周遊ルート(Googleマイマップで作成)

上記の比叡山周遊ルートを6月に訪問した記録になります。

前回、阪急河原町駅から京阪祇園四条駅へ、そして出町柳駅まで来ました。

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今回は、出町柳駅から叡山電車に乗って八瀬比叡山口駅まで向かいます。

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叡山電車 叡山本線のルート(Googleマイマップで作成)

叡山電車には「叡山本線」と「鞍馬線」の2つの路線があります。上の図で示した叡山本線は、京阪電車と接続する出町柳駅から、北東に向かい比叡山の麓、平地の隅ぎりぎりの八瀬比叡山口駅までを結ぶ路線です。そこから比叡山へ向かうには、ケーブルカーやロープウェイ、バスを乗り継いでいきます。

途中の宝ヶ池駅からは北に鞍馬方面へ向かう鞍馬線があり、出町柳からは、両方向に向かう列車が運転されています。

出町柳から 電車は走る

見出しのフレーズは、京阪電車をテーマにした曲「出町柳から」のサビなのですが、叡山電車にも同じことは言えるわけで。

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出町柳駅の地上の外観。同じ京阪グループに属する京阪電車叡山電車の駅として、駅舎を共有する形になっています。京阪電車は地下駅、叡山電車は地上駅になります。

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京阪電車を降り、北側の出口へ向かうと、叡山電車の発車案内が掲示されています。

基本的には、叡山本線八瀬比叡山口行きが1両、鞍馬線に直通し貴船口・鞍馬へ向かう列車が2両のようです。

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階段を上がって地上に出ると目の前は叡山電車の改札口。発車案内の左上に表示された時刻を見ていただけるとわかりますが、ものの1分程度の話です。

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京阪電車の出入口と、叡山電車の改札口が向かい合う位置関係。

目当ての列車までは少し時間があるので、駅周辺を見てみます。

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駅前すぐにある、高野川を渡る河合橋。この橋の先には、すぐ南で合流して鴨川となる賀茂川(同じ「かもがわ」でややこしい)を渡る「出町橋」があります。

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南側、賀茂川との合流地点。「鴨川デルタ」と呼ばれる部分で、賀茂川・鴨川沿いの公園の一部になっています。

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高野川の上流方向。洛北の山々が見えます。

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駅の南側には、こうして叡山電車としての出入口の表示があります。奥の方に列車の姿も見えています。

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出町柳駅の構内。手前の1番線は1両のみ対応、2番線・3番線は2両編成対応の長さです。

櫛型で3線あるホームというとそれなりの規模をイメージしますが、改札口とホームが近く、またホームが狭いこともあって非常にこじんまりとした印象です。特に1番線(手前側)と2番線の間のホームは非常に狭く、普段は使用していないようです。

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1番線側にあるトイレ。中は入っていないのですが、外観としては最近流行しているスタイルにリニューアルされています。木の風合いを生かした壁や扉、後で紹介する観光列車「ひえい」と合わせたと思われる深緑とゴールドの柱が特徴的です。

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鞍馬方面、八瀬比叡山口方面へ向かう一般の車両。クリーム色をベースにした塗装で、今は側面を三陸鉄道風にした車両もあるようですが、どちらかというと地味な感じの車両ではあります。

その叡山電車を観光路線として引き上げる立役者になったのが、鞍馬方面へ運転される展望列車「きらら」。形式番号としては900系となります。

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2編成あってどちらももみじをイメージしたカラーリング。写真のオレンジ色の他に、紅葉をイメージした赤色の編成(ただし、2020年3月まで期間限定で、青もみじをイメージした爽やかな黄緑色になっています)があります。

eizandensha.co.jp

前面にも側面にも窓を大きく取り、窓向き座席も用意して展望性を重視したのが特徴。洛北観光と言えば叡山電車、というイメージの向上に大きく貢献しました。

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出町柳駅に停車する「きらら」と、八瀬比叡山口へ向かう列車。

この次に八瀬比叡山口に向かう列車が、目当ての観光列車「ひえい」になります。

観光列車「ひえい」に乗る

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出町柳駅に到着する観光列車「ひえい」。

既存の700系(デオ730形)車両を大胆に改造したもので、鞍馬や比叡山の神秘性などをイメージした楕円が前面に大きくあしらわれているのが特徴です。

楕円が運転の邪魔にならないよう、運転席は中央側に寄せられているようです。

側面の窓や車内も、同じように楕円をモチーフとしてデザインされています。

eizandensha.co.jp

2018年3月にデビューした車両で、鉄道友の会が選定する2019年の「ローレル賞」を受賞しています。

www.jrc.gr.jp

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叡山電車が誇る2トップの並び。きららが発車するまでのわずかな時間だけ見られる光景です。

土曜・休日ダイヤの場合、「ひえい」が45分間隔、「きらら」が2編成で30分間隔・45分間隔の交互ということで周期が一致しないのですが、各列車の運転時刻は公開されているので、調べて行けば両者が並ぶタイミングを狙うことができます。

今回は「きらら」はまったく意識していなかったので、並びを見ることができたのは偶然でした。

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車内はロングシートですが、楕円形の側窓の間に背もたれを置くという、なかなか考えられた構造。はっきりとは写っていませんが、ドアとの仕切り板や、その上部の掴み棒にも楕円のモチーフが見られます。

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見た目で伝わるかもしれませんが、座席に安っぽさはなく、幅が広めにとられている上にほどよい上質なホールド感があります。ご存知の方には、京阪電車8000系のロングシート部分のイメージ、と言えば伝わるでしょうか。

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黒系に統一されたつり革と、スポットライト型の照明が車内の雰囲気を演出します。

出発すると、車窓に京都の市街地を眺めながら北へ進んでいきます。修学院には叡山電鉄の車庫があり、宝ヶ池での鞍馬線との分岐を経て、14分で終点の八瀬比叡山口に着きます。

八瀬比叡山口駅にて

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緑に囲まれた駅、そして駅前の御茶屋。たった14分でこの変貌ぶりです。

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八瀬比叡山口駅の入口。駅舎はともかく「驛瀬八」の表示は決して古いものではなさそうですが、何かの再現なのでしょうか。

撮影した時には注目していなかったのですが、きっぷの券売機は昔懐かしい、並んだボタンに金額が表示されるタイプのようですね。

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構内にたたずむ「ひえい」。外の緑が車体に鮮やかに映り込んでいます。

この先は京福電鉄が運営する叡山ケーブル、そして叡山ロープウェイへと向かいますが、それはまた記事を改めたいと思います。

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京都・四条大橋の両岸 阪急河原町駅から京阪祇園四条駅へ

これからしばらくは、2019年6月時点の訪問記として、比叡山を越える京都・滋賀の周遊ルートをメインに書いていきたいと思います(間に他の記事を挟む可能性はあります)。

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京阪・叡山電車などを乗り継ぐ比叡山周遊ルート(Googleマイマップで作成)

具体的には上図の通り、

を乗り継ぐルートです。

大阪-京都間の移動には阪急の京とれいん・京とれいん雅洛を利用したので、起点は阪急の河原町駅です。

本記事では、短いエリアに京都の特徴が凝縮された、阪急河原町駅と京阪祇園四条駅の乗り換えについて紹介します。

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阪急河原町~京阪祇園四条間の乗り換えルート(Googleマイマップで作成)

阪急河原町駅付近

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阪急河原町駅の東改札口。ここから東に向かいます。なお、中央改札口から出ても東西に地下通路がありますので問題ありません。

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京都の東西方向のメインストリート・四条通の直下を歩き、地上に出るための突き当り。南北どちらかの出入口から出ることになります。

ここには「徒歩約3分」という案内とともに、京阪電車の時刻表が掲示されています。

 

地上に出ます。今回は北側の出口を出ました。

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出入口の西側には、四条河原町交差点に建つ丸井も見えます。

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出入口のすぐそばを流れるのは高瀬川。飲み屋が軒を連ねる木屋町通りの景観に潤いをもたらす、重要な小川です。

夕方には、ここでストリートシンガーをやってる女の子がいました。

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学生の時には、大人数で飲むと言えばだいたいこの通りでした。お世話になりました。

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河原町駅から東方向。ものすごい混雑です。

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交差点を渡ります。マツモトキヨシの看板がすごく地味です。

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渡った先の歩道から河原町駅側。夕暮れ時ということでものすごい人、と言いたいのですが、午前中からすでにものすごい人だったので、一日中ものすごいのかもしれません。観光客で溢れかえっているという京都の姿を目の当たりにできます。

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鴨川沿いの小径。有名な先斗町の通りです。

この小径を横切っていくと、四条大橋に出ます。

四条大橋から祇園四条駅

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橋を渡り、山に突き当たったところにあるのが八坂神社。その手前が祇園と呼ばれる一帯になります。その独特の風情がある建物が見えています。

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四条大橋から南方向。

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四条大橋から北方向。鴨川の西岸には川床が連なっていますが、まだこの時期は営業していないようです。

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鴨川の向こうに洛北の山々も見える北方向。

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鴨川の河川敷には、「夕方になると等間隔でカップルが座る」と言われていますが、実際に見ると本当に等間隔で面白い光景です。というか、学生時代の言い伝えだったので、今でもそうなんだなあ、という感慨が。

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京阪祇園四条駅前の交差点。こちらの方は実はあまり歩いたことはなく、また機会があれば八坂神社方面にも巡ってみたいところです。

この交差点の4つの角すべてに階段があり、地下の祇園四条駅に続いています。

短いルートですが、四条通りの賑わい、木屋町先斗町祇園の風情、そして鴨川の風景も楽しめる、京都の特徴を凝縮したような道のりと言えると思います。

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京阪側の地下からの出口にも、阪急側と同じように、阪急河原町駅の時刻表と路線図が掲示されていました。

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祇園四条駅のコンコースは、京町家風に格子を利用した情緒ある作りになっています。

京阪電車出町柳

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やってきた列車で出町柳へ。祇園四条出町柳は間に三条・神宮丸太町の2駅があるだけの短い区間ですが、準急・普通は三条で特急などと接続するため、必ず先着するというわけではなく注意が必要です。

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8000系電車でおなじみの前面展望席。観光目的で乗車するなら、プレミアムカーダブルデッカー車と並んで狙いたいスペースです。

出町柳からは叡山電車の新しい観光列車「ひえい」に乗車したので、続きはそれについて書きたいと思います。

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ICカードサービスの新たな挑戦か JR西日本、北近畿エリアへのICOCA導入を発表

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SuicaICOCAの相互利用開始記念カード

少し前の話になりますが、7月9日、JR西日本はこれまでICカード非対応だった北近畿エリアにICOCA利用範囲を拡大することを発表しました。

www.westjr.co.jp

1 北近畿エリアで新たにICOCAが利用できる駅

福知山線丹波大山福知山駅間の各駅
山陰線:船岡~胡麻駅間の各駅、綾部駅和田山駅八鹿駅江原駅豊岡駅城崎温泉駅
舞鶴線西舞鶴駅東舞鶴駅
播但線生野駅竹田駅

2 サービス開始時期

2021年春予定

 同記事には、利用可能になる範囲として下記の図が公開されています。

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もともと、北近畿エリアは京阪神から近く、大阪・京都から特急が頻発し、城崎温泉・豊岡・竹田城跡・福知山城・舞鶴や、北側の京都丹後鉄道の天橋立など、山から海まで、そして温泉から海軍まで変化に富んだ観光資源に恵まれたエリアです。

JR西日本が北陸・山陰・南紀方面にICカードの利用範囲を拡大する中で、京阪神から近い北近畿エリアに導入が進まないのは一つの不思議ではありました。

ただ、その理由というのは素人なりに推測が付くこともあり、そのために、「いよいよ乗り出すんだ」という感覚で受け止めた面もあります。その辺について書いておきたいと思います。

JRの運賃制度とICカードの相性の悪さ

ICカードの前身となるプリペイドカード(JR東日本の「イオカード」、JR西日本の「Jスルーカード」)も含めてですが、こうした運賃精算サービスは、JRが国鉄から引き継いだ運賃制度とは相性が良くないのです。

こうしたサービスは、乗車・降車の際にカードを機械に読み取らせ、「乗車駅」「降車駅」の2つの要素で運賃を計算します。途中の経路を把握する仕組みがないため、経路は最短経路を通ったものとして判断します。

JR以外の鉄道では、もともと同じように最短経路で計算する運賃制度になっているか、複数経路が存在しないような路線形状なので大きな問題はありませんでしたが(一部、プリペイドカード導入の際に制度を変えたところはあったと思います)、JRの場合は、基本的には「乗車駅」「降車駅」に加えて「乗車経路」も考慮して運賃を算出することになっています。

例えば東京-大阪間を移動する時には、一般的な東海道本線ルートの他に、中央本線関西本線を経由するルート、さらには北陸新幹線サンダーバードで移動する経路、名古屋から紀勢本線を回るルート、その他数え上げればキリがないほどのパターンがありますが、それぞれ乗車経路をもとに営業キロ(あるいは運賃計算キロ)を計上し、それに対して運賃を徴収するわけです。

この「乗車経路」の特定が難しいのが、プリペイドサービスとJRの運賃制度が相性が悪い、という所以です。

ところで、JRのそうした基本的な運賃計算方法には例外が多数あり、特にプリペイドサービスとのかかわりが深いのは「大都市近郊区間」制度になります。

昔から東京駅付近・大阪駅付近・博多~小倉間という網状の路線網があるエリアに適用されていた制度ですが(名古屋になかったのは、名古屋駅を中心とした放射状の路線形状だったためと思われます)、その最大の特徴は、「区間内の運賃は、実際の経路にかかわらず最も安くなる経路で計算する」というものです。

これがプリペイドサービスとの相性がいいため、サービスの拡大に伴って、その運賃計算の根拠として大都市近郊区間を拡大・新設する形で対応してきました。

プリペイドカードの導入の際に東京・大阪近郊区間が拡大されたほか、Suicaの導入に合わせて仙台近郊区間新潟近郊区間が新設され、東京近郊区間はさらに拡張されました。

もちろん、ICカードには特別に各社の利用約款があり、「実際の乗車経路にかかわらず最も安くなる経路で運賃を計算する」ということはそこに明記されているのですが、それでも、JR各社は「複数経路がなるべく発生しないようなエリア設定」+「大都市近郊区間の拡大」という形で、できるだけ通常のきっぷと大きくずれが出ないように対応してきました。その現状を見てみたいと思います。

(なお、話を簡略化するために新幹線はいったん考慮しないものとします)

JR北海道JR東海の場合

JR北海道JR東海は、営業エリア内に「大都市近郊区間」がありません。

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JR北海道の「Kitaca」対応エリア。(画像出典=JR北海道Webサイト)

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JR東海の「TOICA」対応エリア。(画像出典=JR東海Webサイト)

JR北海道の場合は、札幌駅を中心とした枝分かれとなっており、経路の問題を気にする必要はありません。

JR東海はエリアを拡大したために金山・岐阜・多治見の範囲で複数経路が発生しましたが、名古屋近郊のそれほど大きくないエリアのため、あまり大きな問題はないと判断しているのかもしれません。

JR東日本との境で、函南下曽我からそれぞれ1駅延びれば(函南→熱海、下曽我国府津JR東日本との通し利用も可能になりそうなのですが、その障害の1つは国府津~沼津間に複数経路(東海道線経由、御殿場線経由)が発生することではないか、という説があります。

JR東日本の場合

JR東日本は路線の規模が大きく、網状になっているエリアも多いため、サービスの拡大にあわせて大都市近郊区間を拡大する形で対応してきました。

JR東日本の各エリアと、大都市近郊区間を対照させる図を作成しました(エリア案内図の画像はJR東日本Webサイトによります)。各図の赤枠が、対応する大都市近郊区間になります。

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北はいわきから西は松本まで、広大な範囲となった東京近郊区間。他社エリアや新幹線を除いて、Suicaエリアはそれとほぼ同一となっています。利用者数が少ない盲腸線(赤の点線で記載した烏山線鹿島線久留里線)がSuica非対応という程度の差です。

ただ、大都市近郊区間は、運賃計算方法の他に「区間内は途中下車不可、有効期間は1日」という決まりもあり、特に長距離利用者にとってはサービスが低下する面もあることから(しかも、ICカードではなく通常のきっぷでも適用される)、あまりにも拡大された範囲については批判の声もあります。

今後さらにSuicaを拡大していくにあたって、引き続き大都市近郊区間と一致させていくのかどうかは気になるところです。

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仙台近郊区間新潟近郊区間は、Suicaの導入にあたって新設されたもの。それだけにSuicaのサービスエリアとはほぼ一致しています。石巻線石巻~女川間がSuica非対応、というぐらいのものです。

新潟近郊区間はそれほどでもないのですが、仙台近郊区間はすでに山形・福島・郡山を含むそれなりの範囲となっていて、これ以上拡大するのかどうかは東京近郊区間と同じ問題がありそうです。

JR西日本JR四国の場合

JR四国JR西日本の「ICOCA」の一部のため、同一のサービスとして扱います。

富山から山口までの広大な単一エリアとする代わりに、原則として乗車駅から200kmの範囲で利用可能にする、という動的なエリア制限を設けたJR西日本。かつて、京阪神エリア、岡山エリア、広島エリアなどが設定され、エリアをまたぐ利用に制約があった「エリアまたぎ」の問題を解決する手法の1つと言えます。

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上の図は、ICOCAエリア(画像出典=JR西日本Webサイト)に、大阪近郊区間の境界を書き加えたもの。また、大阪近郊区間内でICOCAサービスを提供していない区間は点線で記載しています。

この図を見ると、複数経路が発生するエリアはほとんどが大阪近郊区間に収まっています。

残るは相生~東岡山間(山陽本線赤穂線)、岡山・総社・倉敷間、三原~海田市間(山陽本線呉線)ですが、三原~海田市間を通過する場合の運賃計算については、もともとどちらを経由しても短い山陽本線経由で計算する、という特例があります。したがってICカードで通過した場合にも、どちらを通っても山陽本線経由で計算する形で問題ありません。

また、相生~東岡山間はどちらの路線を通っても運賃計算キロは大きく変わらないこと(山陽本線60.6キロ、赤穂線63.1キロ)、岡山・総社・倉敷間はエリアが小さいことなどを考慮し、きっぷと異なる扱いにしても大きな問題はないと判断しているものと思われます。

JR九州の場合

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JR九州には福岡近郊区間があり、上記の通り、鹿児島本線筑豊本線篠栗線など、複数経路が発生するエリアをもともとカバーしています(エリア案内画像出典=JR九州Webサイト)。

長崎~諫早間にも複数の経路がありますが、もともと長崎駅を中心とした近距離輸送の実態としては、いちいち経路によって運賃を分けているわけでもなさそうで、大きな問題はないものと思われます。

北近畿エリアへの拡大がもつ懸念点

これまで見てきた通り、複数経路が発生する場合に、ICカードサービスにおいて乗車経路が特定できない点については、

  • 大都市近郊区間に吸収する
  • 通常のきっぷとは一致しないもののそのまま容認する(おそらく、利用実態や影響範囲を踏まえ、概ね問題ないと判断している)

の2つの対応法が見られました。

そこで、今度拡大する北近畿エリアについて見てみます。赤線で大阪近郊区間の範囲を書き加えてみました。

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こうした拡大をすると、懸念点としては具体的に以下のようなものがあります。

京都から福知山へ行く場合、山陰本線経由と大阪経由で運賃が変わるはずが、どちらも山陰本線経由で処理されるようになります。

京都~(山陰本線経由)~福知山は88.5キロ、京都~大阪~篠山口~福知山は157.0キロ。本来は経路に応じた運賃を徴収すべきという立場に立てば、ICカードなら仕方ない、と見逃すにしては結構大きな差があります。

また、それが滅多に発生しないような話かというと決してそうでもなく、例えば京都付近から城崎温泉へ特急列車で向かう場合、列車によっては福知山で特急同士の乗り換えが必要になりますが、それを嫌って新大阪から城崎温泉へ直通する特急を選ぶ可能性もあります。参考として、定期列車で京都発の特急のうち城崎温泉直通は15本中3本、新大阪発の特急の場合は14本中6本になります。

姫路~和田山間の播但線についても同様の問題をはらんでいますが、もともと、この区間を経由する「特急はまかぜ」で大阪~和田山間を移動する場合は福知山線経由で運賃・料金を計算するという特例もあり、いろいろややこしそうです。

この京都・大阪・福知山の大きなトライアングルこそが、北近畿エリアにICカードの導入が進まない理由として考えられていた点でした。なので、今回導入を決めたということは、何らかの回答を用意しているということになるはずです。

これらの問題は、JR東日本がやっているように「城崎温泉まで大阪近郊区間にしてしまう」という方法をとれば一気に解決します。しかし、ICOCAの拡大に伴う大阪近郊区間の拡大をやってこなかったJR西日本が、今回そうした対応をするかはちょっと懐疑的です。

もし、大阪近郊区間の拡大なしでこのエリア拡大をやるのであれば、JRのICカードサービスにおける新しい挑戦ということになるのではないか、という気がしますし、「200km制限」を核とする動的エリア設定によってエリアまたぎの問題を解決したJR西日本なら、何か新しい回答を用意しているのではないかという気がしなくもありません。

詳細はまだ発表されていないので、今後どのようになっていくのかは注目したいと思います。

「奇跡のぬれ煎餅」の頃の銚子電鉄 (3)「地球の丸く見える丘展望館」からの絶景

※本記事は2006年12月の記録になります。

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上記の一連の記事の続きとなります。

2006年秋、銚子電鉄が資金繰りに苦しみWebサイトに掲示した「ぬれ煎餅を買ってください。電車修理代を稼がなくちゃいけないんです。」のメッセージが反響を呼び、ぬれ煎餅の注文が殺到したほか、当時の2ちゃんねるを中心としたネットからの支援活動、そしてマスメディアに大きく取り上げられて一大ブームにつながった頃の訪問記になります。

「地球の丸く見える丘展望館」へ向かう

銚子電鉄犬吠駅から西側の高台にある展望館。立地上、東・南・西がすべて海であり、丸い水平線が一望できるということでこの名が付いています。

以前は「岬めぐりシャトルバス」が犬吠駅との間を結んでおり、この区間だけの利用もできたのですが、休止によって直接行ける公共交通はなくなり、犬吠駅から歩いていく形になります。

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銚子電鉄犬吠駅~地球の丸く見える丘展望館のルート図(Googleマイマップで作成)

徒歩なのでどんなルートでもいいのですが、私がいつも通るルートを挙げておきます。

犬吠駅から、西側にとても目立つ満願寺を目指します。

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犬吠埼からでもよく見える大きなお寺です。

お寺の正面に来たらその左に入っていき、畑の間を抜けていきます。

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途中、東側にはこのように犬吠埼灯台の姿も眺めながら進むことができます。

手前にある茶色い三角屋根が銚子電鉄犬吠駅です(今も茶色かどうかはわかりませんが……)。ホームも見えるので、タイミングによっては停車している列車が見えるかもしれません。

あとは舗装された道路に出て、坂を上っていけば着きます。

www.choshikanko.com

館内にもいろいろな施設がありますが、何と言っても屋上の展望スペースが一番の見どころになります。

三方を海に囲まれた、小さい半島のほぼ最高点にあるという立地上、風が強いことも多いのでその辺だけ要注意です。

展望館の屋上から

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向かって北側、銚子市街地や茨城県側。工場や、煙突からたなびく煙などが目立つ景観。

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向かって東側、犬吠埼方面。海からは威容を誇る犬吠埼灯台も、ここからは風景の一部として見下ろす形になります。

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南側、名洗・外川・長崎方面の眺望。別記事で紹介した長崎鼻方面や、外川漁港、銚子マリーナ、そして犬岩・千騎ヶ岩(せんがいわ)といった海岸の奇岩を見ることができるエリアです。

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が、その中でももっとも印象的なのは西側の屏風ヶ浦でしょうか。「東洋のドーバー」とも呼ばれる、隣の旭市にかけて続く断崖絶壁と、そのうえで回る風力発電の風車は、まるで日本ではない別世界のような風景です。

そして、犬吠埼というと初日の出で有名ですが、こういう立地だけに夕陽も凄いんです。

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この沈む夕陽を撮影したのは12月30日。1年の締めくくりとして満ち足りた気持ちで、銚子を後にして大阪へと帰ったのでした。

「奇跡のぬれ煎餅」の頃の銚子電鉄 (2)犬吠埼と長崎鼻の風景

※本記事は2006年12月、2007年5月の記録になります。

a-train.hateblo.jp

上記記事の続きとなります。

2006年秋、銚子電鉄が資金繰りに苦しみWebサイトに掲示した「ぬれ煎餅を買ってください。電車修理代を稼がなくちゃいけないんです。」のメッセージが反響を呼び、ぬれ煎餅の注文が殺到したほか、当時の2ちゃんねるを中心としたネットからの支援活動、そしてマスメディアに大きく取り上げられて一大ブームにつながった頃の訪問記になります。

タイトルに「銚子電鉄」とありますが、今回はほとんど沿線紹介で、銚子電鉄のそのものは出てきません。あしからずご了承ください。

たぶん、犬吠駅外川駅といったおなじみの写真は撮る気がしなかったのだと思います。

君ヶ浜海岸を歩く

銚子電鉄君ヶ浜駅を東に出て、数分歩いて防風林を抜けると君ヶ浜海岸に出ます。

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太平洋から直接波が打ち寄せる場所ということで、真冬にもかかわらずサーファーの人が何人か見えました。

この海岸に佇んでいると、自分は日本という陸地の果てにいて、この果てしない大海原の向こうは北アメリカ大陸なんだと、そういう非日常的なスケールを感じます。江戸時代の文人が、「ほととぎす 銚子は国の とっぱずれ」と詠んだ感覚と近いのかもしれません。

海岸という場所で個人的に好きな点がそういうところなのだと思います。ただ、湾に囲まれたような場所だと味わうことができない感覚ではあります。

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南側には犬吠埼灯台の威容が見えます。岬へ上っていく階段も整備されています。

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犬吠埼のたもとは岩礁となっていて、遮るもののない波がそのまま打ち寄せてしぶきをあげています。それを間近で見れるあたりもこの場所の魅力でしょうか。

犬吠埼の風景

2007年5月の訪問時には、こどもの日が間近ということで、こいのぼりが翻っていました。

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飾りつけをされていた方。

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ほどほどに風があり、いい感じに泳いでいました。

犬吠埼灯台の展望台へ続く螺旋階段は99段。九十九里にちなんだ、という説が本当かどうかは知りません。

灯台からの眺めは、岬そのものからよりも素晴らしいものでした。

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灯台から北方面。君ヶ浜海岸と防風林、街の向こうには銚子ポートタワーが見えます。5月の昼間ということで、空気自体はそこまで澄んでない感じではあります。

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灯台から西方面。

中央に見える寺は満願寺、右上に見えるベージュ色の四角い建物が「地球の丸く見える丘展望館」になります。展望館の建物は岬からは見えず、灯台の上からだとようやく見えます。

手前にある派手なピンクの建物は犬吠埼マリンパークですが、2018年に閉館となってしまいました。

 

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犬吠埼から見える景色で、とても好きなのがこのアングル。

長崎、外川方面の港町が見え、そこに暮らす人々の営みも感じられるかのようです。

先端の長崎鼻にある小さな灯台らしきものは、「長崎鼻一ノ島照射灯」といい、南にある小島の存在を船舶に伝えるための照射灯になります。海面近くにはかなげに立つ照射灯は、岬の上に堂々と立つ犬吠埼灯台とはまた違った趣を感じます。

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2018年元旦、夜明け前の長崎・外川方面

上の写真は2018年の元旦夜明け前のものですが、突端の先の家々にも灯りが点り、やはりそこに暮らす人たちの息遣いを感じることができます。

外川駅から長崎鼻

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銚子電鉄外川駅は外川漁港の高台にあり、何本も作られている坂道を下っていくと海に出ます。

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海岸付近を長崎方面(東方向)へ歩くと、先ほど紹介した照射灯があります。

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5月になると水はそう冷たくもなく、磯釣りをしたり、潮干狩りをしたりして遊ぶ人たちがいました。

道沿いにはシラスを干していた家も多く、高度化された銚子漁港とは違った、素朴な漁港の姿を感じます。

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長崎鼻の照射灯付近。岩場で潮干狩りを楽しむ人たちが集まっていました。

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その岩場から海を撮ってみます。

 

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先ほど、犬吠埼から長崎鼻方面を見ていた、その正反対のアングルになります。

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今となってはどうしてもわからないのがこの写真。おそらくは同じ場所なのですが、波に洗われた奇岩、その上に乗る人工的なブロック、さらにその上に乗る天然と思われる岩。
なぜこのようなものが存在したのかも、それをなぜ撮ったのかも思い出せません。今も存在するのなら、確かめに行ってみる必要があるかもしれません。

残りとしては「地球の丸く見える丘展望館」からの風景になるのですが、それは別記事としたいと思います。

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「奇跡のぬれ煎餅」の頃の銚子電鉄 (1)銚子~君ヶ浜

千葉県の東の端、銚子市内を走る銚子電鉄に「奇跡のぬれ煎餅」と呼ばれるようになったブームがあったのは、ご存知の方も多いと思います。

奇跡のぬれ煎餅 ~小さな煎餅が銚子電鉄を救った~
http://www.choshi-dentetsu.jp/detail/vspot/31

経緯は上記のページに書かれている通りですが、2006年秋、銚子電鉄が資金調達に困窮し、大きな文字で「ぬれ煎餅を買って下さい。電車修理代を稼がなくちゃいけないんです。」というメッセージがWebサイトに掲示されていたことは、まず当時の2ちゃんねる掲示板で急速に広まりました。

ぬれ煎餅の注文の殺到を受けて、当時の銚子電鉄の次長がブログを開設して連日発信を続けたことも評判を呼び、その他の支援活動も急速に広まっていきます。

  • 車内に掲出する広告画像の作成
  • 広告企画を取りまとめての銚子電鉄との交渉
  • 現地訪問と情報発信
  • 沿線清掃、美化などのボランティア活動

中にはありがた迷惑なものもあった……というのも振り返ってみれば否めないところもありますが、そうした動きが次第にマスメディアでも取り上げられるようになり、以下のようなブームになりました。

  • 直接的支援として、「桃太郎電鉄」のラッピング車が運転された。
  • 銚子電鉄サポーターズ」が組織され、千葉ロッテマリーンズの小林投手が第1号の会員として登録された(実際に多額の寄付をしたとのこと)。この会は計1882万円を銚子電鉄に寄贈し、2008年5月に活動を休止。
  • 春にかけての各種旅行商品に、銚子電鉄の乗車やぬれ煎餅体験が続々と組み込まれるようになった。

www.asahi.com

以前に家族と醤油工場見学などで訪問したり、友人と犬吠埼に行ったりしてそれなりに銚子に縁があった私も、その動きの中でわずかながらの支援をしていて、その中で2回、銚子を訪問したことがありました。その際の記録を場所ごとに分けて書き残しておきたいと思います。

※本記事は2006年12月、および2007年5月の記録になります。

銚子駅にて

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大阪から新幹線と特急を乗り継ぎ、久々に銚子駅に降り立った際の写真。

2番線の211系が、今となっては209系に置き換わってしまって見られなくなった存在。どこに行ったんでしょうね。もしかしたらもう廃車になっているかもしれませんが。

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今ももしかしたらあまり変わっていないかもしれない、銚子駅構内の案内表示類。

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JRの2番線・3番線ホームの先にあった銚子電鉄の駅舎。上には風車が回っていたらしいのですが、老朽化して取り外されていました。

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2018年元旦の銚子駅

上の写真は2018年のものですが、銚子電鉄の駅舎自体はあまり変わっておらず、ICカードを処理するためのカードリーダーが手前に設けられている点だけが変わっている感じでしょうか。

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駅舎の内部。

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銚子電鉄の列車が進む仲ノ町方面。醤油工場の施設群に突っ込んでいくような感じです。

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3番線ホームには113系横須賀色の姿が。この時はまだ残っていたのですね。

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銚子駅前。夜はこんな感じでイルミネーションで装飾されていました。

 

当時の銚子電鉄の車両

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当時の主力車両だったデハ1002。デハ1001、デハ1002がメインで、ほかにデハ801(2019年時点では外川駅で展示されている)、デハ701が稼働していました。

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2006年冬の時点ではまだラッピングされていなかったデハ1001と、夏に電車に連結して運転されていたトロッコ車両澪つくし号」。トロッコ車両はこの後運転されることはなく廃車となったようです。

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その後、桃太郎電鉄のラッピングがされたデハ1001。正面は水色一色なのでよくわかりませんが、側面に社長さんや貧乏神などのキャラクターが描かれています。

たい焼き屋があった観音駅

今は犬吠駅に移りましたが、当時は駅構内にたい焼き屋さんがあり、北側の銚子銀座にあった藤村ベーカリー(2016年閉店とのこと)のあんパンや、今も営業している「さのや」の大判焼きとあわせて「あんこロード」と個人的には呼んでいました。

tabelog.com

 

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その「たい焼」が強調された観音駅の看板。

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観音駅までは平坦な路線を進んできますが、その先は20パーミルの勾配となって本銚子へ向かっていきます。

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駅入り口から線路を挟んで反対側に、改札用と思われるブースが置いてありました。

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付近のゴミ捨て場として使われていたようでした。

駅舎が改装される前の本銚子駅

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駅舎は日本テレビ24時間テレビの企画でリニューアルされましたが、こちらはその前の駅舎。

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観音方面へ出発していく列車。

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受験期に向けて売り出される、毎年恒例の「合格祈願切符」の当時の宣伝。

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駅舎内の待合室には、当時の2ちゃんねるの中で制作された画像がポスターとして掲示されていました。

冷静に見ると誰が誰に向けて作ったものか正直よくわかりませんが、そんなことより、広告費用として少しでも銚子電鉄にお金が入る、ということが重要だったのです。

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もちろん、車内にも同じようにポスターが掲出されていました。

本銚子駅の東側には、線路をまたぐ歩道橋があり、そこが絶好の撮影スポットになっています。ただ、私が行った時には、歩道の両側の金網の一部に、カメラにぴったりな感じで開けられた穴があり、とても残念な気持ちになったのを憶えています。

当時の路線の状態

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枕木の姿がちゃんと確認できないような路盤。

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警標など一部が真新しい踏切(上)と、警標がボロボロに朽ちた踏切(下)。

経営危機の直接の問題は車両検査費用の捻出でしたが、劣化した路盤や枕木、朽ちて交換されていない踏切警標など、いたるところに修繕が必要な個所が見受けられました。

駅舎もいろいろと傷んでいて、後述する君ヶ浜駅もそうだったし、メディアで好んで取り上げられた犬吠駅も、外壁のタイルがボロボロ剥がれ落ちて無残な状態になっていました。

笠上黒生駅タブレット交換

今も車両が変わっただけで同じように続いているかと思いますが、絶滅危惧種となっているタブレット交換が行われていました。

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上下線の列車は運転席が隣り合うようにして停車。

停車したのを見て、駅長が線路に降りていきます。

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両列車の運転手が、駅長を介してタブレットを交換。確認を行って完了となります。

今では2両編成がメインのため、このような配置で停車することができず、駅長が両運転席の間を行き来しているようですね。

朽ちたアーチのあった君ヶ浜駅

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南国リゾートをイメージして設置されていたアーチ。これも当時は朽ちてボロボロになっており、立ち入り禁止にされた後、ほどなくして撤去されました。

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後の記事では、残っている写真を以下のように分けて2つの記事でまとめましたのでご覧ください。

  • 君ヶ浜海岸の風景
  • 犬吠埼の風景
  • 外川・長崎の風景
  • 「地球の丸く見える丘展望館」の風景

 

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