君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

2023年3月18日 気仙沼線BRT・大船渡線BRTダイヤ改正について

2022年12月より気仙沼線BRTで運行されている自動運転バス

1月19日、気仙沼線BRT・大船渡線BRTで実施されるダイヤ改正が発表されました。改正日はJRグループ全体と同じ2023年3月18日(土)になります。

JR東日本ニュース 気仙沼線BRT・大船渡線BRTのダイヤ改正について
https://www.jreast.co.jp/press/2022/morioka/20230119_mr01.pdf

JRグループで一斉に発表されたのが昨年12月16日で、それからは1ヶ月ほど遅れての発表です。これは近年の傾向と同様ですが、昨年は1月26日、おととしが1月28日だったのと比べると1週間ほど早めでした。

今回は、新駅の開業、専用道の供用開始、ルート変更といった設備面の変更はありませんでしたが、その代わりにダイヤパターンについて全面的に見直しが行われています。

以下、ニュースリリースの内容と、現行ダイヤとの比較をもとに今回のダイヤ改正について見ていきたいと思います。

「パターンダイヤの採用」とは

今回の改正では、気仙沼線BRT・大船渡線BRTとも「パターンダイヤの採用」が挙げられています。

各駅の発車時間を「毎時0分」のように揃えて覚えやすいダイヤにすることは、利用促進策の1つとして挙げられていて、特にJR四国が近年、各路線で導入を進めています。

しかし、BRTのダイヤ改正ニュースリリースに付記されている改正予定のダイヤを見ても、ざっと見た感じ、そこまできっちり揃っている感じでもありませんでした。

ニュースリリースの文言も「各時間帯でパターン的なダイヤを設定し」と、なんとなく微妙な言い回しになっています。

そこで、いったい何をもってパターンダイヤと言っているのかを調べてみました。

以下の各表において、白地・黒文字が改正予定のダイヤ、青地・青文字が現行ダイヤ(2022年3月改正)を示し、時間帯が近接している便を比較できるように並べてあります。

まずは気仙沼線BRTについて見てみましょう。特に、もっとも便数が多くなる気仙沼駅のところに記載した「前の便との間隔」の数字に着目してみてください。

表1 気仙沼線BRT下り(気仙沼方面行き) 初発便~午前中のダイヤ

表2 気仙沼線BRT上り(本吉・柳津方面行き) 午後~最終便のダイヤ

朝夕のダイヤについては、朝の気仙沼着で7:08~8:53まで15分間隔、夕方の気仙沼発で16:30~19:30まで30分間隔に統一されています。いずれも、現行ダイヤと比べると間隔が整理されているのがわかるかと思います。現行ダイヤというか、これまでのBRTのダイヤは5分単位で設定されてきましたが、それを15分単位に整理しているというところに特徴があります。

表3 気仙沼線BRT下り(気仙沼方面行き) 日中のダイヤ

一方、日中のダイヤでは15分、30分、45分と運行間隔にバラつきがあります。前谷地駅柳津駅での鉄道線(石巻線気仙沼線)との乗り換えや、気仙沼駅での大船渡線大船渡線BRTとの乗り換えを考慮する必要があるためと見受けられます。

つまり、「パターンダイヤの導入」とは、特に朝や夕方の便の運行間隔を整理する、という観点で導入されていると言えそうです。

次に大船渡線BRTの朝夕のダイヤをご覧ください。気仙沼線BRTと同様、もっとも便数が多くなる盛駅のところに「前の便との間隔」を記載しています。

表4 大船渡線BRT下り(盛方面行き) 初発便~朝のダイヤ

表5 大船渡線BRT上り(気仙沼陸前矢作方面行き) 夕方~最終便のダイヤ

現行ダイヤでは15分、20分、30分、40分、45分、50分といったようにあまり統一感がないのに対し、改正予定ダイヤではすべての便が10分単位に整理されています。朝の盛駅行きの場合は初発から20分→30分→40分と概ね段階的になっています。また、夕方以降の盛駅発では、15:20~19:50まで完全に30分間隔に整理されているのが特筆すべき点として挙げられます。

表6 大船渡線BRT下り(盛方面行き) 日中ダイヤ

日中ダイヤについても10分単位となっていますが、これは40分から70分まで幅があり、あまり統一感がありません。気仙沼線BRTと同様、気仙沼駅での大船渡線気仙沼線BRTとの乗り換え、盛駅での三陸鉄道との乗り換えを考慮する必要があるため、朝夕のように便数が多い場合はともかく、日中はそこまできっちり整理できないように見受けられます。

以上の内容から、今回のBRTのダイヤ改正での「パターンダイヤの採用」とは、

  • これまでの5分単位のダイヤ設定から、気仙沼線BRTで15分単位、大船渡線BRTで10分単位のダイヤ設定に変更
  • 朝夕の通勤、通学需要が多い時間帯に運行間隔を統一

の2点にあると考えられます。

パターンダイヤは崩されやすい

「ダイヤが覚えやすく利用しやすい」というメリットが挙げられるパターンダイヤですが、一方で、デメリットがないわけではありません。それは、全体の統一性を重視するために、個別の便の利便性が微妙に犠牲になる点がある、ということです。

表7 気仙沼線BRT下り(気仙沼方面行き)の朝のダイヤ

先ほども掲載した気仙沼線BRT下りの午前のダイヤから、7~8時台を抜粋しました。

改正予定ダイヤでは完全15分間隔となっていますが、現行ダイヤでは、特に気仙沼駅7:43~8:13着の30分間に便が集中しており、5~10分間隔という高密度の運行を行っています。

これはどちらが利便性が高いのか、判断が難しいところだと思います。現行ダイヤ、改正予定ダイヤのどちらも7便で、増発しているわけではないので、改正によって利用しづらくなる人も出てくるかもしれません。

表8 大船渡線BRT上り(気仙沼方面) 夕方のダイヤの一部

また、大船渡線BRTでは、1348F(現行ダイヤの3348Fに相当)の気仙沼駅着が、17:23から17:14に繰り上げられます。

これは、前後の便との運行間隔を30分に揃える意味がありますが、一方で、この便は気仙沼駅で17:53発の大船渡線列車(一ノ関行き)に乗り継げる便でもあります。

つまり、鉄道のダイヤが変わらない場合、乗り継ぎ時間が30分から39分に延びることになります。

乗り継ぎ時間が極端に短い場合は、適正な余裕を持たせるというケースもありますが、30分から39分へ延びるというのはあまり褒められるものではありません。

パターンダイヤは、このように個別の便ごとに利便性が低下する面もあり、今度はそこを適正化しようとすると、結局パターンが崩れていく、ということになりがちです。

ですので、次回のダイヤ改正でパターンが維持されるのか、また個別に調整をしていくのかは注目ポイントだと思います。

気仙沼駅発初発便の繰り下げ

その他、ニュースリリースではさまざまな見直しについて触れていますが、その中で特筆しておく方がよいと思うのは、気仙沼駅の初発便が気仙沼線BRT、大船渡線BRTとも大幅に繰り下げられるという点です。

これ以下の表では、現行ダイヤの赤枠が改正予定ダイヤで削減される部分、改正予定ダイヤの緑枠が増発される部分を示し、丸数字の番号は、削減される部分と増発される部分の対応を示します。

表9 気仙沼線BRT上り・大船渡線BRT下りの初発便付近のダイヤ

気仙沼線BRTでは初発便の時刻が4:45→6:00、大船渡線BRTでは5:34→6:20となります。

個人的には、日の出や早朝の風景を撮るために気仙沼駅から両方向の初発便に乗る機会は多かったのでとても残念なのですが、まあ実際に他の乗客はほとんどいなかったので、やむを得ない取捨選択ではあると思います。

気仙沼線BRT下り(前谷地・柳津→気仙沼

その他の見直しについて、路線ごとに細かく見ていきたいと思います。また、これらを通して、「全体として運行便数を増やしも減らしもせず再配置を行っている」ということも見ていただければと思います。

なお、最初に全般的な傾向に言及しておくと、「なるべく等間隔化」「早朝・深夜は縮小」「通学・下校時間帯は手厚く」という傾向があるように見受けられます。

まずは気仙沼線BRTの下りから見ていきます。

朝時間帯の運行間隔調整

表10 気仙沼線BRT下り 初発便~8時台のダイヤ

朝の時間帯では、前述した運行間隔調整のために再配置が行われます。

柳津駅初発の繰り下げ(上表の①)は、これにより柳津駅発が6:04、7:04、8:04と60分間隔に整理されます。また、志津川駅6:39発→気仙沼駅8:03着の便を志津川駅7:16発に変更することで、気仙沼駅着の運行間隔の均等化を行っています(上表の②)。

気仙沼市立病院駅の発着時刻変更

表11 気仙沼線BRT下り 朝から日中のダイヤ

1日に上下3便のみ停車している気仙沼市立病院駅ですが、下りの3便目の時刻が、14時台から12時台に変更されます(上表の③)。これにより、9時台、10時台、12時台の到着となります。

上り便の発車時刻は13時台・14時台・15時台で、これは今回のダイヤ改正では変更ありません。

この変更により、午前中から昼にかけて下り便で病院に通い、午後の上り便で帰宅する、という設定が一層明確になったと言えそうです。

なお、気仙沼駅方面の中心市街地から通院する人については、ミヤコーバスや市内循環バスの便が数多く設定されているため、JRとしては考慮しなくていいという考え方ではないかと思います。

志津川駅始発の調整による運行間隔の均等化

表12 気仙沼線BRT下り 午後のダイヤ

現行ダイヤでは15:54発、16:39発で設定されている志津川駅始発の気仙沼行きは本吉~気仙沼間に短縮され、代わりに12:46発、15:01発の志津川駅始発便が設定されます(上表の④⑥)。

これにより、現行ダイヤでは志津川駅発で12:14→13:39、14:14→15:39と1時間以上空いている部分が埋まり、昼から夕方にかけては概ね1時間以内の運行間隔となります。

気仙沼着14時台を削減し、16時台に増発

表13 気仙沼線BRT下り 13時~16時台のダイヤ

本吉~気仙沼間で気仙沼駅着14時台に1本削減され、16時台に2便増発されます(上表の⑤⑦)。増発する便のうち1便は、前述の志津川駅始発便の調整とあわせ、志津川気仙沼間の便として運行されます。

なお、この増発に対応して最終便の本吉~気仙沼間が削減され、これにより、本吉駅発の気仙沼方面の最終便が1時間ほど繰り上がります(下表14の⑦)。

表14 気仙沼線BRT下り 夜間~最終便のダイヤ

気仙沼線BRT上り(気仙沼→柳津・前谷地)

次に、気仙沼線BRTの上りについて見ていきます。

朝7時台に増便し、6:30~7:45(平日ダイヤ)まで15分間隔に

表15 気仙沼線BRT上り 初発便~8時頃のダイヤ

気仙沼駅7:15発の本吉駅行きの便が増発され、6:30~7:45が完全15分間隔となります(休日ダイヤでは、7:45発の代わりに8:00発となります)。なお、この増発分は、上表の①の通り、前述した気仙沼駅発初発便の削減(本吉駅始発に変更)と対応しています。

前谷地行きの便の時刻変更(前谷地着 8:53→9:08)

細かい変更点ですが、上表15の②の通り志津川行きと前谷地行きの順序を入れ替え、前谷地駅着が8:53→9:08に変更になります。

志津川駅から柳津方面に向かう便について、前後の便との間隔を45分に揃えるということかもしれません。

一方、これにより石巻線との接続が変更となる可能性があります。鉄道が現行ダイヤ通りの場合、

  • 8:53着→石巻・女川方面 9:05(12分待ち)、小牛田方面 9:31(38分待ち)
  • 9:08着→石巻・女川方面 9:45(37分待ち)、小牛田方面 9:31(23分待ち)

となります。

鹿折唐桑駅からの直通運転の時刻変更(鹿折唐桑発6:59→7:39)

上表15の③の通り、平日ダイヤで1便のみ設定されている、大船渡線BRT鹿折唐桑駅からの直通運転は40分繰り下げられます。通学の利便性ということを考えた場合、こちらの方が実用性が高そうな気がします。

なお、平日ダイヤで鹿折唐桑駅から直通する便は気仙沼駅発が7:45ですが、休日ダイヤでの気仙沼駅発は8:00となっています。平日ダイヤと休日ダイヤで異なる時間に設定されるのはこれが初めてではないか、という気がするのですが、過去のダイヤについては確証がありません。休日ダイヤでは、7:30発、8:00発、8:30発と30分間隔に揃える方を優先したのかもしれません。

日中の減便と15時・16時台の増発、気仙沼線列車との乗り継ぎ機会増加

表16 気仙沼線BRT上り 日中のダイヤ

日中のダイヤでは、10時~11時台、14時台の便が削減され、その分が15時台、16時台の増発に充当されます(上表の④⑤⑥)。

なお、柳津駅での気仙沼線(鉄道線)との乗り継ぎですが、現行の1922K(④赤枠)については、12:04に柳津駅に着いても、乗り継げる列車はありません。一方、改正予定ダイヤで増発される1944K(④緑枠)は柳津駅に17:04に到着し、鉄道ダイヤが現行通りであれば17:28発の前谷地行き列車に乗り継ぐことができます。この部分では気仙沼線列車との乗り継ぎ機会が増加する形になりそうです。

夜間の運行間隔調整

表17 気仙沼線上り 夜間から最終便のダイヤ

夜の帰宅時間帯では大きな変更はありませんが、運行間隔を30分に揃えるための調整が行われます(上表の⑦)。なお、この時間帯は柳津駅に到着する便の時刻もそれぞれ15分変わっていますが、気仙沼線列車との乗り継ぎには影響はなさそうです。

大船渡線BRT下り(気仙沼陸前矢作→盛)

次に大船渡線BRTを見ていきますが、下りについてはかなりややこしい再配置が行われています。

早朝の陸前矢作始発の間隔調整

表18 大船渡線BRT下り 初発便~朝のダイヤ

上表の①④で変更されている内容を見ると、早朝の陸前矢作駅始発のダイヤが調整されているようです。

  • 現行ダイヤ 5:33(休日運休)、6:03、6:18(休日運休)
  • 改正予定ダイヤ 5:34、5:54(休日運休)、6:14

運行間隔が20分間隔に整理されるほか、どの便が休日運休となるかも変わります。

なお、上表の①で陸前矢作陸前高田間の毎日運行の停車回数が増加している点については、夜20時台の陸前矢作陸前高田間の便を削減して再配置しています。これは後述します。

気仙沼陸前高田間の再配置

上表18の③で、気仙沼陸前高田間が削減されていますが、この分は気仙沼駅17:03発として配置され、現行ダイヤで陸前高田~盛間の運行となっている1353Fが、気仙沼~盛間の便になります(下表19の③)。これにより、気仙沼駅発が16:03、17:03、18:03と60分間隔になります。

なお、気仙沼駅ではこの17:03発の便に乗り継げる大船渡線列車の設定はありませんが、気仙沼線BRTの前谷地駅14:30発の便(気仙沼駅着16:53)から乗り継げるようになります。

表19 大船渡線BRT下り 夕方のダイヤ
陸前今泉駅・高田高校前駅・高田病院駅の発着時間帯変更

表18の②で、早朝に高田高校前・高田病院に停車する回数(毎日運行の便)が増えています。その分、下表20の②で、普通便の1363Fが快速便の3365Fに変更されることにより、この両駅が通過となります。

表20 大船渡線BRT下り 夕方~夜間のダイヤ

また、この変更により陸前今泉駅も通過することになりますが、その分、17時台に気仙沼駅始発で増発された便が停車しています(上表の⑥)。

これらの変更により、各駅の発着時間帯は以下のようになります。いずれも便数は変わりません。

  • 陸前今泉駅 現行 8:01~19:56 → 改正後 8:02~18:32
  • 高田高校前駅 現行 5:54~20:09 → 改正後 5:55~19:05
    (高田病院駅はこの3分後)
陸前矢作~盛間(休日運休)の再配置
表21 大船渡線BRT下り 陸前矢作~盛間の便の再配置

陸前矢作~盛間では休日運休の便の再配置が行われ、陸前矢作駅発6:18の便が削減され、15:04発の便が設定されます(上表の④)。朝は前述の通り他の便の調整と合わせて20分間隔とし、その分を夕方の下校時間帯に振り向けている、ということかもしれません。

陸前矢作陸前高田間の夕方の運行間隔調整

表22 大船渡線BRT下り 夕方のダイヤ

細かい変更点ですが、16時台の陸前矢作陸前高田間の便が16分繰り下げられます(上表の⑤)。これにより、盛方面に乗り継ぐ場合の便が変更になりますが、乗り継ぎ先の便は休日運休のため、乗り継げるのは平日のみとなります。

乗り継ぎだけ考えれば変更する意味がわからないのですが、運行間隔を見た場合、現行ダイヤでは陸前矢作駅発が15:33、16:18、17:48となり、前後が45分、90分間隔なのに対し、改正予定ダイヤでは15:34、16:34、17:54で、前後が60分、80分間隔なので比較的バランスが良くなります。そちらの方を重視しているということかもしれません。

夜間のダイヤ見直し

表23 大船渡線BRT下り 夜間~最終便のダイヤ

20時台の気仙沼陸前高田間、21時台の陸前高田~盛間の便を削減し、気仙沼駅19:00発の快速便として再配置します(上表の⑦⑧)。

もともと、陸前高田駅発21:00、21:15、21:45と、21時台に3本も設定されているのはかなりダブつき気味ですが、これは現行ダイヤの改正時に、気仙沼駅発22時台の便を削減し、その分をここに持ってきた影響が出ています。その再整理ということになるのでしょう。

なお、これと併せて、陸前矢作駅20:48発の陸前高田行きも削減されます(上表の①)。これは冒頭の「早朝の陸前矢作始発の間隔調整」(表18の①)のところに充当されています。

大船渡線BRT上り(盛→気仙沼陸前矢作

次に大船渡線BRT上りを見ていきますが、こちらは下りと比べるとシンプルな変更となっています。

朝の運転順序の変更

表24 大船渡線BRT上り 朝のダイヤ

盛駅気仙沼駅行き(毎日運転)と、盛駅陸前矢作駅行き(休日運休)の順序を入れ替えます(上表の①②)。これによる気仙沼駅での乗り継ぎの影響はなさそうです。

休日ダイヤの場合、盛駅発が7:00、7:40、8:20と40分間隔で揃います。現行ダイヤでは7:06、7:21、8:21と不均等なので、もしかしたらその辺の調整を意図しているのかもしれません。

高田病院駅・高田高校前駅・陸前今泉駅の午後の停車便の変更

表25 大船渡線BRT上り 午後のダイヤ

午後には、盛~気仙沼間で快速便と普通便を入れ替えることによって、高田病院駅・高田高校前駅・陸前今泉駅に停車する便が変わります。上表の③の通り、15時ごろに停車する便がなくなり、16時半ごろに停車する形となっています。昼間よりも、下校時間帯が手厚くなるように変更したということなのでしょうか。

盛~陸前矢作間の最終便繰り上げ

表26 大船渡線BRT上り 夜間~最終便のダイヤ

盛駅を最後に発車する陸前矢作行きが、21:11発から20:50発に繰り上げられます。三陸鉄道盛駅着が現行ダイヤで20:32、21:51なので、乗り継ぎには影響はなさそうです。

陸前高田気仙沼間の最終便は現行とほぼ同様です。

まだ模索が続くBRTのダイヤ

昨年3月に大谷まち・東新城・内湾入口(八日町)の各駅が開業し、新駅開設は一段落と報じられたこともあって、BRTのダイヤは現行ダイヤでだいたい完成形なのかなと思っていました。

特に気仙沼線BRTでは、2020年3月に南気仙沼駅付近が専用道に移行して以降、新駅開業や駅の移設(大谷海岸駅、志津川駅)、早朝の快速便の設定といったこと以外にほとんど変動がなかっただけに、今回のダイヤ改正でダイヤの組み方自体の見直しに踏み込むのは意欲的だなと感じました。

一方、大船渡線BRTの方は、特に下りのダイヤで、まだ試行錯誤を続けているという感じがします。前回あたりでようやく落ち着いてきたのかなと思いきや、今回も複雑な組み換えをやっているあたり、なかなか最適なダイヤが定まらないのでしょうか。

文中にも書きましたが、パターン化されたダイヤは、それはそれでデメリットもあります。そこにどう対応していくのかも含めて、まだ模索が続いていくのかもしれません。