弁天町駅は、周回する大阪環状線の西側にある駅で、大阪環状線は南北に走り、東西に走る大阪メトロ中央線と交差しています。
その特徴は、「高架のJRの上を地下鉄が越えていく」という、あまり例のない景観にあります。
上の写真の黄色いラインが、地下鉄中央線の高架線。阪神高速の16号大阪港線の上下線に挟まれているため、JRの駅からはあまりよく見えませんが、線路が交差している弁天町駅前交差点あたりから見ると、4方向にひっきりなしに列車が行き交います。
写真の右側に中央線の弁天町駅ホームがあり、JRの駅とは連絡通路で結ばれています。写真で323系の左隣に見えるのがその連絡通路になります。
さて、冒頭の駅名標のハローキティですが、山陽新幹線、関空特急はるかに続いて大阪環状線でも企画をやっているようでした。
こちらは大阪駅で見かけたフォトスタンド。オレンジのリボンを付けた323系が可愛い。
こちらは弁天町駅のもの。付近の名所の絵が描かれているようで、おそらく各駅違うデザインなのでしょう。ここでデザインされているのは海遊館や大観覧車といった天保山付近の施設になります。
駅名標にハローキティの絵があしらわれているのは一部のようで、別の駅名標は普通のものでした。
ハローキティがあしらわれていたのはフォトスタンドに近い側だったので、スタンドに一番近いところに付けているのかな?と推測しています。
かつて、新快速とほぼ同じ時期に大和路快速に導入され、アーバンネットワークの花形だった221系が、こうして大阪環状線最古の車両として運転されているとは時代も変わったものです。
鉄道の駅としては目を引くのが、線路の反対側にずらっと並べられたベンチ。
クロスシートの車両かと思わずツッコミたくなります。
写真中央に床がタイル張りの部分がありますが、もともと、ベンチはそこにしかなかったのです。そして線路向きに座るように配置されていました。
それが、酔客対策としてベンチの向きを変え始めたのと同じぐらいの時期に、サービス向上のために「置けるところにはベンチを置く」方針となり、大阪環状線に限らずあちこちでベンチが大増殖しました。
これは上の写真の反対側から撮ったもの。ここまで並ぶと壮観です。
弁天町駅は、乗客数に対してホーム幅に余裕があるからこうなっているのかもしれません。隣の大正駅も似たようなつくりのホームですが、付近にドーム球場があって多客を想定しているためか、ベンチは横2席ではなく1席で配置されていました。
内回りホームには、一部全面ガラス張りの部分があります。
かつて、この向こうには交通科学博物館があり、留置されていた車両をここから眺めることができました。列車が発車する時の「線路は続くよどこまでも」のメロディとともに、博物館があった時代の残滓と言えます。
乗車位置案内。〇が4ドア車両用、△が3ドア車両用です。大阪環状線で唯一4ドア車両として残っていた201系が撤退する以前からこのマークに置き換えられていたので〇印が残っていますが、これもそのうちホームドアが整備されたりして変わっていくのでしょう。