阪急電車には一時期、日常的にお世話になっていたこともあり、とても愛着があります。
大阪(梅田)~三宮方面を結ぶ神戸本線の特急。
梅田を出ると十三・西宮北口・三宮…だった頃と比べると、夙川や岡本にも停車するようになりましたが、一方で最高速度はアップしており、阪神間で並走する阪神・JRに対抗して山の手を駆ける疾風であることには変わりはありません。
神戸本線の日中のダイヤパターンは以前とほぼ同じ。梅田駅の8号線・9号線を交互に使い、三宮方面からの特急が到着するとすぐに反対側の特急が出発します。
そしてその1分後には7号線から普通が発車。この数分間はとても慌ただしくなります。
梅田と宝塚を結ぶ、宝塚本線の雲雀丘花屋敷行きの普通。「ひばりがおか はなやしき」と読む、慣れてないと戸惑ってしまう駅名。行き先表示で「雲」「花」が大きく書かれているのが阪急流で、他には千里線の「天神橋筋六丁目」行きで「天」「六」を大きく書く例もあります。
車両は7000系という中堅どころ(やや古参より?)のもの。昔は上部のホワイトの帯はなかったのですが、リニューアルされた後に追加されるようになりました。
梅田と京都(河原町)を結ぶ、京都本線の河原町行き準急。車番の「5315」で調べるともう43年も経つ車両のようですが、美しく磨かれた車体は最新の車両にも全く引けを取りません。
むしろ、もう少数派となったのではないかと思いますが、上部にホワイトの帯がない、純粋マルーンならではの美しさもあります。
京都本線の特急河原町行き。国鉄・JRや京阪電車と競うように京阪間をノンストップで駆け抜けた名車・6300系電車の後継として、神戸本線や宝塚本線にはない転換クロスシートを備えている車両。
上の準急と同じ河原町行きで、行き先表示も同じように見えますが、こちらはフルカラーLEDでの表示。阪急独特の丸ゴシック体をなんとかLEDで再現しようとしているところに、車両デザインのこだわりを感じます。
その名車6300系ですが、今でも数編成が改造されて京都市西京区内を走る嵐山線で活躍している他、特急からの引退直後に1編成が「京とれいん」として改造され、今も京阪間の観光輸送を担っています。当時、私も特急からの引退を惜しむ一人でしたが、そのまま廃車されるのではなく、嵐山線への転用、そして京とれいんへの華々しい転身を知って感激したものでした。
京都への観光輸送強化のために、今年になって導入されたのが、京とれいんの2編成目「京とれいん 雅洛(がらく)」。これによって、これまで休日ダイヤで2時間に1本の運転だったのが、1時間に1本の運転に増発となりました。
上で宝塚本線の車両として紹介した7000系電車を改造し、初代以上に大胆な内装に仕立て上げたのが特徴。特に、2号車・5号車に配置された坪庭は大きな話題となりました。
初代とは異なる長所を持ち、その1つが、京都本線専用ではなく宝塚本線・神戸本線への乗り入れも可能であるということ(京都本線の方が歴史的経緯で車両のサイズが若干大きく、「小は大を兼ねる」理屈で)。導入直後にさっそく、春の観光シーズンには神戸本線に乗り入れての運転も行われていました。
京とれいん・京とれいん雅洛には最近乗車したので、その乗車記は改めて書きたいと思います。
※2019/7/10 乗車記を書いたのでリンクを追加します。