6月18日に都道府県を跨ぐ移動の自粛要請が終了し、(もちろん感染対策には注意を払いつつも)気兼ねなく旅行ができる季節がやってきました。
夏といえば三陸名産のウニ。沿岸各地では競ってウニの口開けをアピールして販売を始めています。
さっそくウニ丼目指して三陸へ向かい、初日・2日目と南三陸さんさん商店街でウニ丼を堪能しつつ、周辺を巡ったりしていました。
3日目の朝は気仙沼のシンボル、安波山へ。周囲を一望する風景を堪能したり、可愛いニホンカモシカを眺めたりしていました。
安波山を下りた後、気仙沼駅に向かい、大船渡線BRTの盛行きに乗り込みました。
初夏の陸前高田駅
陸前高田に着いたのは12時30分ごろ。
これまで見た晩秋や冬の風景と違い、明るい青空、緑に彩られた海沿いの農地といった爽やかな風景でした。
気仙沼では安波山から下りてきて休む間もなくバスに乗ったので、駅で少し休憩。休憩ついでに駅ノートを眺めていきます。
この絵は以前に絵師さんのツイートで見ていたのですが、今回、隣のページのメッセージを見てとても感動してしまいました。一部引用させていただきます。
”あの日”から9年、JR大船渡線がBRTとして走り始めて7年。他県から来る鉄道マニアに叩かれたりしながらも、ただ黙々と地元の足に徹しているBRTを今回は勝手に”擬人化”してみました。
津波で大切な生活の「足」を失った大船渡線と気仙沼線。でも「1日でも早く復興の為に走りたい!!」と、BRTという”義足”を選びました。
その姿に酷い事を言われたりします。でも昨年の台風19号にも負けず、人々を運び続け、「BRTは災害に強い交通機関」「南三陸や気仙に無くてはならない交通機関」として信頼されています。
(中略)
「大切なのは”つなぐ事”じゃない、”つなぎ続ける事”」
片脚が義足なのが、沿岸部(気仙沼~盛間)がBRTになった大船渡線。全線でBRTが運行されている気仙沼線が両脚の義足なのだそうです。
最初に義足の絵を見た時、実は抵抗感もあったのです。BRTは義足なんかじゃない、立派な足だ……という。
でも、その直後に気付かされたのは、自分の内にあった義足(というか障碍者全般)への偏見だったのです。
メッセージを見て、「地域の足」というキーワードから考えてみると、その意図がよく理解できたのでした。
実際、鉄道ファンがBRTをくさす事例は私もいくつも目にしているし、最近も、鉄道ジャーナリストを名乗る人物が気仙沼線、大船渡線のBRTをこき下ろし、廃線型BRTを毛嫌いする記事を見て、なんだかなあと呆れたばかりでした*1。
駅ノートの絵って、かわいい女子を主題にした心地よい絵を描くのが基本だと思うのですが、そんな中で義足の絵というのはかなり挑戦的です。そういう絵をあえて描いたというところに、とても強い思いを感じました。
ランチのみ営業の町中華へ
ちょうど昼時ですので、陸前高田駅から徒歩で数分の中華食堂熊谷へ。以前、夕方に行こうとしたらランチ営業のみで、リベンジを誓った店でした。
店舗の前に電柱が立っているので、その存在感を薄めるために手前の街路樹で隠すようにして撮っています。
震災後に市が「まちなか地区」として整備した一帯ですが、せっかく綺麗な通りなのに、この配置はもう少しなんとかならなかったのかなあ。
店舗の建物の間に電柱が立つようにトータルデザインができていれば、と思うのですが、復興優先でそこまで余裕がなかったということであれば仕方ないのかもしれません。
今まで、陸前高田で昼食といえば道の駅高田松原の定食だったのですが、新型コロナウイルス対策でテイクアウトのみになったこともあり(屋外のテーブルはあるようですが数が少ないので)、陸前高田駅周辺も新規開拓していきたいと考えています。
注文したのは冷やし担々麺と水餃子のゴマだれ。
水餃子のゴマだれは、冷やし中華に使うゴマだれのようなまったりしたものを想像していたのですが、そうではなく担々麺同様のピリ辛なタレでした。
担々麺のタレは辛味、酸味、ゴマの香ばしさのバランスが鍵になりますが、そのバランスがとても私好みでした。ほどよい辛さで酸味が強めのさっぱり系。刻んだキュウリや、ネギなどの薬味がたっぷりで、暑い日にピッタリの爽やかなメニューでした。
冷やしじゃない普通の担々麺も食べてみたいし、しばらくはタイミングが合えば通うことになりそうな気がします。
この後は、付近のスポットを2か所巡ります。