君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

「ぐるっと九州きっぷ」3日間の旅 (10)特急「かわせみ やませみ」で球磨川沿いを行く

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JR九州最新のD&S列車、特急「かわせみ やませみ」

「ぐるっと九州きっぷ」を利用して福岡・熊本・鹿児島を巡るシリーズ。

前回は肥薩線の吉松駅から人吉駅まで、県境の山越えをループ線スイッチバックを駆使して乗り越える区間を、観光列車「しんぺい」に乗車しました。

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今回は吉松駅から熊本駅まで、さらに特急「かわせみ やませみ」に乗り継ぎます。

特急「かわせみ やませみ」とは

特急「かわせみ やませみ」は、JR九州が繰り出すD&S(デザイン&ストーリー)列車の最新*1となる列車で、熊本から鹿児島本線を南に下り、八代から肥薩線に直通し、球磨川沿いを走る「川線」と呼ばれる人吉までの区間を運行します。1日3往復運転しています。

この区間は他にも「SL人吉」や、「いさぶろう」「しんぺい」各1日1本が走るなど、観光列車街道でもあります。

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人吉駅にて、「いさぶろう・しんぺい」用の赤い車両との並び。

2両編成で、緑の「やませみ」・青の「かわせみ」と車両ごとに色が違うのが大きな特徴。

至るところに鳥がデザインされています。前面の窓の下の棒が、止まり木のようにアレンジされているのがとてもオシャレです。

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頭のてっぺんにも鳥のデザイン。

f:id:katayoku_no_hito:20190915142336j:plain車内にも鳥のデザイン。

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簡素なボックスシートだった普通列車用の「いさぶろう・しんぺい」と異なり、しっかりとした特急用のシートです。

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球磨川沿いの豊かな自然風景をイメージさせる木の板張りの床。

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組子の室内灯やさりげなく飾られた小さな額など、車内はとても上品な雰囲気です。

球磨川沿いを行く

乗車したのは「かわせみ やませみ」4号の熊本行き。特急「はやとの風」で海の絶景と歴史ある駅舎を味わい、「しんぺい」で山越えの絶景を堪能し、締めくくりとして川沿いの景観を楽しむ旅になります。

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一勝地駅に停車。

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対向の普通列車がやってきました。

キハ40系も悪くないけど、JRになってから導入された気動車は、JR他社とは異なる南国らしい明るさがあってとても素敵だと思うのです。

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川沿いの景色は、絶景!というものではないのですが、上流から下流へ移り行く川の表情を眺めながら進んでいくところに、ゆるやかな旅情を味わえる感じがします。

この列車が車内空間を上品にまとめあげているのは、やはり沿線の性格の違いを反映しているのかもしれません。

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坂本駅に停車。「YAMASEMI」の文字にも鳥がいました。

後半になると、球磨川にまつわる「亀石」の民話なども紹介され、治水に苦労したという歴史に思いを馳せながらの車窓となります。この辺にも、最初は景観を楽しみ、そして歴史を知るというように、D&S列車としてうまく「ストーリー」を組み立てているのを感じました。

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八代からは鹿児島本線を進んで熊本駅に到着。

近代的な高架駅だと、鳥に彩られた車両はひときわ異彩を放ちますね。

はやとの風」「いさぶろう・しんぺい」と違い、川の流れのようなゆったりとした旅を楽しむ列車、という感じでした。

 

次回は主に熊本市電など、熊本市内の様子をご紹介します。

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*1:2019年12月時点。次の観光列車として、九州全県を周回する列車が発表されています。