君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

JR大船渡線BRTルート図(2021年3月現在)

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三陸自動車道を進む大船渡線BRTのバス

JR気仙沼線、JR大船渡線の鉄道線・BRT・旧鉄道線のルートや駅の位置を、「Googleマイマップ」を利用して1つのマップにまとめたものを作成しています。

本記事はJR大船渡線のまとめになります。JR気仙沼線(2021年3月時点)は下記の記事をご覧ください。

a-train.hateblo.jp

前回作成したのは2020年3月でしたが、その後のルート変更や、2021年3月13日のJRグループダイヤ改正の内容を踏まえ、以下の点を更新しています。

  • 八幡大橋(東陵高校)~唐桑大沢間の経路変更(三陸自動車道気仙沼鹿折IC~唐桑小原木IC経由)を反映
  • 長部~陸前今泉~奇跡の一本松間の道路工事に伴う経路変更を反映
  • 奇跡の一本松~陸前高田間の経路変更を反映

今回、新たなコンテンツとして、ミヤコーバス鹿折金山線のうち、大船渡線BRTとして運行している気仙沼駅前~上鹿折駅前間の全バス停を記載しました。

また、区間ごとの詳細図では、現時点で私が確認できている限り(2019年以降に経由していることを確認)の迂回路を記載しました。

はじめに

ルート図は以下の前提でご覧ください。

  • 2021年3月13日現在のルートです。沿線の復興工事等によってルートが変わることがあるため、ご覧になった時点とは異なっている可能性があります。
  • ルートは訪問時の記憶や記録、googleマップの地図や航空写真、JRや自治体が発表している情報、一般に公開されている乗車記・訪問記などをもとに作成しています。ただし推定を含み、実際と一致しない可能性があります。

凡例は下の画像をご覧ください。

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全体概要図

まずは路線の全体概要図になります。

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JR大船渡線BRT 全体概要図

鉄道部分(一ノ関~気仙沼)の駅は省略しています。

BRT区間の全体的な特徴としては、

  • 気仙沼陸前高田間、鉄道が山間部を通っていたのに対し、海岸を走る一般道を経由する形に変更したため、ルートが大きく乖離している。
  • 上鹿折駅はBRTのメインルートから外れたため、並行するミヤコーバス鹿折金山線を大船渡線BRTとして活用している。
  • 沿線の気仙沼市陸前高田市・大船渡市の要望や復興事業の進展にあわせて新駅が数多く設置されている。
  • 陸前高田市では、陸前矢作陸前高田間が支線的な位置づけになっている他、陸前今泉経由、高田病院経由といった異経路があり、中心部を網羅するような路線となっている。
  • 陸前高田市中心部を抜けると、終点の盛まで全区間でBRT専用道が整備されている。

といったことがあります。

気仙沼駅前~鹿折唐桑駅前~上鹿折駅前(ミヤコーバス)

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ミヤコーバス鹿折金山線の大船渡線BRTとしての運行区間

まず、一部区間大船渡線BRTとして運行しているミヤコーバス鹿折金山線から紹介します。この路線は気仙沼駅の西側(気仙沼市立病院、不動の沢など)から上鹿折駅の北側(鹿折金山)へ延びていますが、大船渡線BRTとして運行するのは上図の区間になります。

大船渡線BRTのメインルートが上鹿折駅を通らなくなったため、並行バス路線を利用してフォローするものです。

大船渡線BRTとして運行する」というのは主に以下の点にあります。

  • BRT区間内では、気仙沼鹿折唐桑上鹿折間のJR線の運賃を基準に、全バス停相互間の運賃がJR線の賃率で計算される(市役所前~魚町一丁目のような、JR駅に接続しない区間でも同様)。
  • 気仙沼駅前、鹿折唐桑駅前、上鹿折駅前の相互間でICカード「odeca定期券」が利用可能(チャージした残額を利用した運賃精算は不可)。
  • 青春18きっぷなども使用可能(ただし、JR駅以外のバス停相互で使えるかどうかは未確認)

いろいろ制約はあるものの、大船渡線BRTとして運行している以上、考えようによってはこれだけ一挙にBRTの駅が増えたとも言えます。

気仙沼駅前~鹿折唐桑駅前~鹿折住宅団地前

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ミヤコーバス鹿折金山線 気仙沼駅前~鹿折唐桑駅前~鹿折住宅団地前

ミヤコーバス路線は2つに分けて紹介します。

まずは市の中心部を通る気仙沼駅前~鹿折唐桑駅前~鹿折住宅団地間。

市役所前は文字通り市役所に面する他、高速バスや市内循環バスなど、多くのバス路線の結節点となっており、乗り継ぎにも便利な場所です。

隣の魚町一丁目は、内湾地区に隣接しており観光面で重宝します。

鹿折唐桑駅前~上鹿折駅前

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ミヤコーバス鹿折金山線 鹿折唐桑駅前~上鹿折駅前

鹿折唐桑駅前を出て、盛方面と別れを告げると、大橋から一旦鹿折住宅団地前まで進み、折り返して大橋から上鹿折駅方面へ向かいます。

大橋から北はフリー乗降区間となっています。

気仙沼~八幡大橋(東陵高校

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大船渡線BRT 気仙沼~八幡大橋(東陵高校

ここからはJRが運行している気仙沼~盛間になります。

気仙沼鹿折唐桑間は専用道、そこから先は一般道となります。

八幡大橋(東陵高校)は2017年4月に開業した駅です。

鹿折唐桑~唐桑大沢

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大船渡線BRT 鹿折唐桑~唐桑大沢

八幡大橋(東陵高校)からはいったん南に下り、気仙沼鹿折ICから三陸自動車道に入ります。

今年3月6日、三陸自動車道気仙沼港IC~唐桑半島IC)が開通するまでは、国道45号を北東に進み、現在の唐桑半島IC(三陸自動車道と国道45号がクロスする地点)から唐桑小原木ICまでが三陸自動車道区間となっていましたが、唐桑半島ICが仙台方面とのみ出入りできるハーフインターチェンジのため、経路変更が必要となりました。

唐桑大沢~奇跡の一本松

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大船渡線BRT 唐桑大沢~奇跡の一本松

国道45号線を北上する区間です。

途中、陸前今泉を経由する便は国道から外れ、気仙川西側の高台を進みます。

長部・陸前矢作陸前高田

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大船渡線BRT 長部・陸前矢作陸前高田

陸前高田市中心部の西側エリア。

奇跡の一本松~陸前高田間は、東側の川原川を渡った先にあるシンボルロードを南北に進むルート(迂回路として記載)でしたが、2021年1月後半ごろより、西側を通るルートに変更となっています。

陸前矢作~竹駒間、気仙川にかかる橋梁が流されたため国道へ迂回していますが、再建工事が行われているとのことです。

陸前高田~西下

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大船渡線BRT 陸前高田~西下

陸前高田駅から東側、米崎町にかけての区間

高田高校前・高田病院に停車するのは、気仙沼~盛間の一部の便(普通)と、陸前矢作~盛間の全便です。

脇ノ沢駅は、鉄道駅から大きく離れた場所に設けられました。もとの鉄道区間は海岸沿いであり、移転促進区域とされていることが理由ではないかと思います。

高田病院~脇ノ沢間は、両地点を直結する道路を建設中。2020年度中に完成予定とされていましたが、工期が延びています。完成後にはルート変更があるのではないかと思います。

西下駅は、2019年3月のJRダイヤ改正に合わせて開業した新駅になります。

脇ノ沢~下船渡

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大船渡線BRT 脇ノ沢~下船渡

小友駅の西側から専用道に入り、終点の盛までが専用道区間となります。

専用道の出入り口部分の経路は、西側にある小友浦の防潮堤工事の影響で大型車通行止めとなっており、2021年3月時点では迂回路として記載した北側を回り込むルートとなっています。工事が完了して通行止めが解除になったら本来の経路に戻るものと思われます(追記:2021/4/10時点では本来の経路に戻っていました)。

碁石海岸口、大船渡丸森はBRT化以後に設けられました。

迂回路にある工事中マークは、近隣の駅の代替停留所を示します。岩手県交通の路線バスの停留所が用いられています。

下船渡~盛

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大船渡線BRT 下船渡~盛

大船渡市街地を南北に貫く区間

2015年12月に大船渡魚市場前駅が新設され、2020年3月14日には大船渡~盛間に地ノ森・田茂山の2駅が開業しました。

BRT沿線の他の自治体では、病院経由に経路を変更したり、一部の便が迂回しているのですが、ここでは大船渡病院への迂回は行われていません。あくまで推測ですが、大船渡病院を経由する岩手県交通のバスの便数がそれなりにあるため、BRTの迂回はそこまで重要ではないと考えられているのではないかと思います。

JR東日本がBRTでの本復旧にあたって地元に示したメリットの中に、「終着駅からさらに学校近くまで運行区間を延長可能」というものがあります。これは、おそらく盛駅から北側、大船渡高校までの延長を示唆しているのではないかと思われるのですが、こちらはまだ実現には至っていません。