君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

JR気仙沼線BRTルート図(2021年3月現在)

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2021年3月28日、道の駅大谷海岸構内に移設された大谷海岸

JR気仙沼線、JR大船渡線の鉄道線・BRT・旧鉄道線のルートや駅の位置を、「Googleマイマップ」を利用して1つのマップにまとめたものを作成しています。

本記事はJR気仙沼線のまとめになります。JR大船渡線BRT(2021年3月時点)は下記をご覧ください。

a-train.hateblo.jp

前回作成したのは2020年3月時点になりますが、今回は、2021年3月13日のJRグループダイヤ改正、およびそれまでの道路工事や、Googleマップの更新などによる変化点を反映しています。

  • 南三陸町役場・病院前西側の経路変更を反映
  • 志津川清水浜間の快速便の経路を追加
  • 清水浜~本吉間、GoogleマップにBRT専用道のトンネルが反映されたことに伴う修正(これまではトンネルは推測で線を引いていたため)
  • 大谷海岸駅の移転、および駅付近の道路付け替えを反映
  • 松岩駅南側(一般道)の道路付け替えを反映

また、区間ごとの詳細図では、現時点で私が確認できている限り(2019年以降に経由していることを確認)の迂回路を記載しました。

はじめに

この記事のルート図は以下の前提でご覧ください。

  • 2021年3月28日現在のルートです。BRT専用道の整備の他、沿線の復興工事によって頻繁にルートが変わりますので、ご覧になった時点とは異なっている可能性があります。
  • ルートは訪問時の記憶や記録、Googleマップの地図や航空写真、JRや自治体が発表している情報、一般に公開されている乗車記・訪問記などをもとに作成しています。ただし推定を含み、実際と一致しない可能性があります。

凡例は下の画像をご覧ください。

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全体概要図

まず、路線の全体概要図になります。

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気仙沼線BRT 全体概要図

気仙沼線BRTの全体的な特徴としては、

  • 前谷地-柳津間は鉄道とBRTが並行して運行している。基本的には、鉄道と接続がないBRTが前谷地まで直通し、石巻線の列車と接続している形。BRTはノンストップだが所要時間は鉄道の方が短い。
  • 1年前の2020年3月14日時点で、当初予定していた大部分の区間で専用道が供用されており、大谷海岸駅東側~陸前階上間が残りの区間となっている。
  • 志津川付近、および気仙沼付近で、復興事業に伴う新駅設置やルート再編が見られる。

といったことがあります。

前谷地~柳津

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気仙沼線BRT 前谷地~柳津間

南側から下り方向に見ていきます。まずは前谷地~柳津間。鉄道とBRTが並行運用されており、BRTはこの区間はノンストップです。和渕駅あたりは近いところを通りますが、BRTの駅は置かれていません。

経由する道路が必ずしも高規格ではないこともあり、鉄道が各駅停車で21~22分なのに対し、BRTは34分を要しています。ただ、所要時分はあまり大きな問題ではなく、前谷地に到達できる便数を増やすことで、石巻線との乗り継ぎ利便性を向上させるということが重要な点です。

前谷地駅付近では、一時期、駅東側で踏切を渡るルートとなっていましたが、今年3月時点では太線の通り、西側で踏切を渡るルートに戻っています。特にアナウンスもなかったため*1、今後も気づいたら変更されていたということもあるかもしれません。

柳津~陸前戸倉

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気仙沼線BRT 柳津~陸前戸倉

柳津~陸前戸倉間。この区間は内陸と海岸沿いを結ぶルートで、全区間でBRTの専用道が整備されています。柳津駅付近にトンネルがあるほか、陸前横山陸前戸倉間には3kmを超える横山トンネルがあります。

迂回路は柳津駅付近を除き国道45号線を通ります。陸前横山駅付近にある工事中マークは、専用道の駅から離れた場所にある代替停留所を示します。

陸前戸倉清水浜

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気仙沼線BRT 陸前戸倉清水浜

陸前戸倉から志津川へは、海岸沿いを高架で抜けていきます。眼前に志津川湾が広がる、気仙沼線BRT随一の眺望となる場所です。

志津川手前で国道45号へ移行し、志津川へ。その先は基本的には高台を結ぶルートとなりますが、2021年3月13日に運行を開始した快速(陸前小泉志津川)は、清水浜方面から専用道を通ってきた後、オレンジのルートで国道45号を志津川までショートカットしていきます。

南三陸町役場・病院前駅は、BRTの初期の頃は付近にベイサイド・アリーナ駅がありましたが、再建された病院内に乗降場を移す形で移転・改称しました。

なお、志津川駅はすぐ北側に道の駅さんさん南三陸が建設中で、完成時にはそちらの公共交通ターミナルに移転する予定となっています。

専用道区間の迂回路は引き続き国道45号を通ります。

清水浜陸前港

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気仙沼線BRT 清水浜陸前港

この区間はリアス海岸に点在する小さな湾を、山側をショートカットする形で結んでいます。地形に沿って敷設されている国道45号(迂回路)と対比すると線形の違いがよくわかります。

志津川中央団地から陸前港まで迂回した場合、通常ダイヤと比べて最大5分程度遅れることが多く、専用道の効果が窺えます。

陸前港~本吉

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気仙沼線BRT 陸前港~本吉

2019年11月1日に専用道に切り替わり、全体が専用道となった区間

本吉駅が国道45号からかなり内陸側にあるのが特徴で、そのため迂回路は複雑となります。専用道への移行前は、陸前小泉~本吉間は現行より3分長い所要時間が設定されていました。

本吉から北の迂回路は確認できていません。

本吉~大谷海岸

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気仙沼線BRT 本吉~大谷海岸

本吉駅から北側は、BRT化に伴って本吉~気仙沼間の区間運転が大幅に増発された区間です。

小金沢駅付近では鉄道用地を防潮堤に利用しており、大谷海岸駅付近は防潮堤の上を国道が通る形で一体化しています。

大谷海岸駅は長らく国道上にバスポールと仮設の待合室のみ設置されていましたが、3月28日、グランドオープンした道の駅大谷海岸の構内に移設しています。これに伴い、3月13日より小金沢大谷海岸間、大谷海岸陸前階上間の所要時間が1分長く設定されるようになりました。

大谷海岸~岩月

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気仙沼線BRT 大谷海岸~岩月

大谷海岸の東側~陸前階上間は専用道に移行する計画があります。ほぼ中間にある沖ノ田川(河口に大きな堤防が築かれているのが航空写真でもよくわかります)には橋梁が完成し、その両側の専用道の工事が進められています。また、陸前階上駅から沖ノ田川付近まではすでに専用道ができており、供用されていた時期もあったようです。

陸前階上から北は専用道を進んでいきます。陸前階上~最知間はBRTの本格運行開始(2012年12月)時点で唯一専用道として整備されていた区間。岩月駅は、2019年3月のダイヤ改正で開業した新駅になります。

陸前階上から北の迂回路も当然国道45号を利用するものと思いますが、代替停留所の位置も含めて未確認のため記載していません。

岩月~気仙沼鹿折唐桑

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気仙沼線BRT 岩月~気仙沼鹿折唐桑

気仙沼市の中心部を通る区間

大半の便は赤岩港駅を経由しますが、1日3往復は一般道に出て気仙沼市立病院を経由します。

赤岩港駅を出ると大川を渡るための高架になりますが、この区間、付近の建物や橋梁の構造物などいろいろ遮るものは多いものの、近くの気仙沼湾横断橋がよく見えるスポットでもあります。

松岩~不動の沢間の迂回路は、2020年3月までの運行ルート。ただし、赤岩港の代替停留所は未確認のため記載していません。

当初、南気仙沼の代替停留所はこの経路上にあったもとの南気仙沼駅の位置(田谷本郷バス停)でしたが、現在は南気仙沼駅ロータリーにあるミヤコーバスのバス停となっているので、気仙沼市立病院経由の経路と組み合わせて迂回路を構成しているのではないかと思います。

気仙沼では大船渡線の鉄道と同じ構内に乗り入れ、平面移動での乗り換えが可能となっています。

2020年3月14日より、平日朝の1便が、大船渡線BRTの鹿折唐桑駅始発で本吉駅まで直通運転しています。車両は気仙沼線BRTのものが使われ、鹿折唐桑気仙沼間も含めて気仙沼線の運転士が担当しています。

気仙沼から先、大船渡線BRTのルート図は下記になります。

a-train.hateblo.jp

*1:他の場所でもそうですが、駅の位置やダイヤに影響しない経路変更は特にアナウンスされないようです。