君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

JR大船渡線BRTルート図(2022年3月現在)

f:id:katayoku_no_hito:20220312124438j:plain

高田病院~脇ノ沢間、ルート変更された高田米崎間道路を進む大船渡線BRTのバス

JR気仙沼線、JR大船渡線の鉄道線・BRT・旧鉄道線のルートや駅の位置を、「Googleマイマップ」を利用して1つのマップにまとめたものを作成しています。

本記事はJR大船渡線BRTのまとめになります。気仙沼線BRT(2022年3月時点)は下記の記事をご覧ください。

a-train.hateblo.jp

前回作成したのは2021年3月でしたが、2022年3月12日のJRグループダイヤ改正の内容などを踏まえ、以下の点を更新しています。

  • 内湾入口(八日町)駅の開業を反映
  • 高田病院~脇ノ沢間のルート変更を反映
  • 唐桑大沢駅付近の工事に伴う道路付け替えを反映

また、区間ごとの詳細図では、現時点で私が確認できている限り(2019年以降に経由していることを確認)の迂回路を記載しました。

はじめに

ルート図は以下の前提でご覧ください。

  • 2022年3月12日現在のルートです。迂回運行によってルートが変わることがあるため、ご覧になった時点とは異なっている可能性があります。
  • ルートは訪問時の記憶や記録、googleマップの地図や航空写真、JRや自治体が発表している情報、一般に公開されている乗車記・訪問記などをもとに作成しています。ただし推定を含み、実際と一致しない可能性があります。

凡例は下の画像をご覧ください。

f:id:katayoku_no_hito:20210331230455p:plain

全体概要図

f:id:katayoku_no_hito:20220319232213p:plain

大船渡線BRT 全体概要図

まずは路線の全体概要図になります。

BRT区間の全体的な特徴としては、

  • 気仙沼陸前高田間、鉄道が山間部を通っていたのに対し、海岸を走る一般道を経由する形に変更したため、ルートが大きく乖離している。
  • 上鹿折駅はBRTのメインルートから外れたため、並行するミヤコーバス鹿折金山線を大船渡線BRTとして活用している。
  • 沿線の気仙沼市陸前高田市・大船渡市の要望や復興事業の進展にあわせて新駅が数多く設置されている。
  • 陸前高田市では、陸前矢作陸前高田間が支線的な位置づけになっている他、陸前今泉経由、高田病院経由といった異経路があり、中心部を網羅するような路線となっている。
  • 陸前高田市中心部を抜けると、終点の盛まで全区間でBRT専用道が整備されている。

といったことがあります。

気仙沼駅前~鹿折唐桑駅前~上鹿折駅前(ミヤコーバス)

f:id:katayoku_no_hito:20220318020350p:plain

ミヤコーバス鹿折金山線 気仙沼駅前~上鹿折駅前

まず、一部区間大船渡線BRTとして運行しているミヤコーバス鹿折金山線から紹介します。この路線は気仙沼駅の西側(気仙沼市立病院、不動の沢など)から上鹿折駅の北側(鹿折金山)へ延びていますが、大船渡線BRTとして運行するのは上図の区間になります。

大船渡線BRTのメインルートが上鹿折駅を通らなくなったため、並行バス路線を利用してフォローするものです。

大船渡線BRTとして運行する」というのは主に以下の点にあります。

  • BRT区間内では、気仙沼鹿折唐桑上鹿折間のJR線の運賃を基準に、全バス停相互間の運賃がJR線の賃率で計算される(市役所前~魚町一丁目のような、JR駅に接続しない区間でも同様)。
  • 気仙沼駅前、鹿折唐桑駅前、上鹿折駅前の相互間でICカード「odeca定期券」が利用可能(チャージした残額を利用した運賃精算は不可)。
  • 青春18きっぷなども使用可能(ただし、JR駅以外のバス停相互で使えるかどうかは未確認)

いろいろ制約はあるものの、大船渡線BRTとして運行している以上、考えようによってはこれだけ一挙にBRTの駅が増えたとも言えます。

気仙沼駅前~鹿折唐桑駅前~鹿折住宅団地前

f:id:katayoku_no_hito:20220318020656p:plain

ミヤコーバス鹿折金山線 気仙沼駅前~鹿折唐桑駅前~鹿折住宅団地前

ミヤコーバス路線は2つに分けて紹介します。

まずは市の中心部を通る気仙沼駅前~鹿折唐桑駅前~鹿折住宅団地間。

市役所前は文字通り市役所に面する他、高速バスや市内循環バスなど、多くのバス路線の結節点となっており、乗り継ぎにも便利な場所です。

隣の魚町一丁目は、内湾地区に隣接しており観光面で重宝します。

その他、浮見堂や恵比寿像を見に行くなら坂口、コの字岸壁なら浜町、というように目的地に応じてバス停を使い分けることができます。

鹿折唐桑駅前~上鹿折駅前

f:id:katayoku_no_hito:20210331235608p:plain

ミヤコーバス鹿折金山線 鹿折唐桑駅前~上鹿折駅前

鹿折唐桑駅前を出て、盛方面と別れを告げると、大橋から一旦鹿折住宅団地前まで進み、折り返して大橋から上鹿折駅方面へ向かいます。

大橋から北はフリー乗降区間となっています。

気仙沼~八幡大橋(東陵高校

f:id:katayoku_no_hito:20220318021826p:plain

大船渡線BRT 気仙沼~八幡大橋(東陵高校

ここからはJRが運行している気仙沼~盛間になります。

気仙沼鹿折唐桑間は専用道、そこから先は一般道となります。

2022年3月に、市役所の裏手に内湾入口(八日町)駅が開業しました。

先に紹介した上鹿折方面のバス路線が通る「市役所前」バス停と近く、どういう関係になるのか気になっていたのですが、あくまで別経路という扱いになっているようです。

www.jreast-timetable.jp

上記のページを見ると、上鹿折駅方面の時刻表が掲載されていません。

www.jreast-timetable.jp

鹿折唐桑駅の場合、上鹿折駅方面の時刻表も掲載されており、この駅を経由する路線という扱いだとみなすことができます。

実は、大船渡線BRTの駅で掲出されている系統別の路線図では、気仙沼上鹿折の系統も内湾入口(八日町)駅を通る形で描かれています。どちらを優先するかは難しいのですが、Webサイトとして公開されている方が優先だろうと判断しました。

八幡大橋(東陵高校)は2017年4月に開業した駅です。

鹿折唐桑~唐桑大沢

f:id:katayoku_no_hito:20220318023056p:plain

大船渡線BRT 鹿折唐桑~唐桑大沢

八幡大橋(東陵高校)からはいったん南に下り、気仙沼鹿折ICから唐桑小原木ICまでは三陸沿岸道路を経由します。

3月16日の夜に福島県沖で発生した最大震度6強地震では、三陸沿岸道路が安全確認のため一時通行止めになりましたが、大船渡線BRTはほぼ平常通り運行していました。おそらく上図の迂回路(国道45号の下道)へ迂回していたのではないかと思います。

唐桑大沢~陸前高田

f:id:katayoku_no_hito:20220318023734p:plain

大船渡線BRT 唐桑大沢~陸前高田

国道45号線を北上する区間です。

途中、陸前今泉を経由する便は国道から外れ、気仙川西側の高台を進みます。

陸前矢作陸前高田

f:id:katayoku_no_hito:20220318023943p:plain

大船渡線BRT 陸前矢作陸前高田

鉄道線と異なり、上鹿折陸前矢作間が途切れたことで支線的な扱いとなった区間

陸前矢作~竹駒間、気仙川にかかる橋梁が流されたため国道へ迂回していますが、再建工事が行われています。

陸前高田~西下

f:id:katayoku_no_hito:20220318024255p:plain

大船渡線BRT 陸前高田~西下

陸前高田駅から東側、米崎町にかけての区間

高田高校前・高田病院に停車するのは、気仙沼~盛間の一部の便(普通)と、陸前矢作~盛間の全便です。

脇ノ沢駅は、鉄道駅から大きく離れた場所に設けられました。もとの鉄道区間は海岸沿いであり、移転促進区域とされていることが理由ではないかと思います。

高田病院~脇ノ沢間は、両地点を直結する高田米崎間道路が2021年7月に完成し、2022年3月のダイヤ改正でルート変更が行われました。いったん南下する旧ルートは迂回路として記載しています。

西下駅は、2019年3月のJRダイヤ改正に合わせて開業した新駅になります。

脇ノ沢~下船渡

f:id:katayoku_no_hito:20210401010852p:plain

大船渡線BRT 脇ノ沢~下船渡

小友駅の西側から専用道に入り、終点の盛までが専用道区間となります。

碁石海岸口は2013年9月、大船渡丸森は2020年3月に開業しました。

迂回路にある工事中マークは、近隣の駅の代替停留所を示します。岩手県交通の路線バスの停留所が用いられています。

下船渡~盛

f:id:katayoku_no_hito:20210402005502p:plain

大船渡線BRT 下船渡~盛

大船渡市街地を南北に貫く区間

2015年12月に大船渡魚市場前駅が新設され、2020年3月14日には大船渡~盛間に地ノ森・田茂山の2駅が開業しました。

BRT沿線の他の自治体では、病院経由に経路を変更したり、一部の便が迂回しているのですが、ここでは大船渡病院への迂回は行われていません。

JR東日本がBRTでの本復旧にあたって地元に示したメリットの中に、「終着駅からさらに学校近くまで運行区間を延長可能」というものがあります。これは、おそらく盛駅から北側、大船渡高校までの延長を示唆しているのではないかと思われるのですが、こちらはまだ実現には至っていません。