君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

大船渡線BRTと大船渡湾の朝焼け

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つかの間の朝日に照らされ、大船渡湾の横を進むBRT。細浦~下船渡間

1月の成人の日を含む3連休、大船渡に宿を取り、大船渡線BRTのほか三陸鉄道気仙沼線BRTを巡りました。

その主目的が冒頭のような日の出の写真を撮ることでした。

以前に下の写真を昼間に撮影していたのですが、これは日の出の時間に撮ればきっと素晴らしい風景になるはず、と思っていたのです。

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もともと少し前の予報では、この3連休はずっと曇りや雨の冴えない予報であきらめていたのですが、金曜日になって予報を見たらだいぶ良くなっていて、朝から晴れる日もあるということで、急遽宿を取り、指定席や三連休東日本・函館パス*1も手配して向かうことにしたのでした。

始発で撮影地へ

初日は盛岡→釜石から三陸鉄道のルートで大船渡へ。

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2日目の朝、大船渡駅を5:34に出る始発のバスで出かけます。

見上げた空には満月が見えていたのですが、それは薄雲の向こう。少し不安になりつつも、とりあえず向かうしかありません。

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細浦駅に5:45に到着。ここから20分ちょっと歩きます。

そこまで寒くはないのですが、さすがに何か温まるものが欲しいと思い、途中のローソンで暖かいお茶を買っていきます。

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6:20ごろ、現地に着いてみると、晴れ間は見えるものの雲も多め。

どんな感じの空になるのかドキドキしながら、場所を決めて三脚をセットします。

日の出前を撮る

日の出は6:52ごろ。冬至に近い時期だから、BRTの始発でも間に合います。これが晴れの予報を見て急いでやってきた理由で、ぐずぐずしているとどんどん日の出が早くなり、BRTでは間に合わなくなってしまいます。何といっても滋賀県に住んでいた時も車なしで乗り切った筋金入りのペーパードライバーですので、車で行くというわけにはいかないのです。

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だんだん明るくなってきました。どうも右に見える丘の先から昇ってくるような感じなので、少し左に移動して、海から昇ってくるようにしてみます。

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6:43ごろ、気仙沼発の盛行きが通過。

twitterに撮ってそのままで出した画像は、ノイズ補正が利いてシルエットの輪郭がぼやけてしまったので、全部OFFにしています。

コントラストを強くするとドラマチックになるのですが、そうすると夕暮れから夜に向かう雰囲気が強くなるので、補正をかけずに朝焼けの雰囲気を出そうとしています(前後の他の写真はコントラスト強めで撮ってます)。

それにしても、海に浮かび上がる車体のシルエットは狙い通りだったのですが、ここまでくっきり出てくれるとは思いませんでした。

朝夕のシルエット表現は鉄道写真では定番の1つですが、こうやって撮ると、単行の鉄道車両もバスの車両も、感じられる情感としてはそんなに変わらないのではないでしょうか。

つかの間の朝日

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やがて、大船渡湾に日が昇ります。

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7:03ごろ、盛発の陸前矢作行きが通過。どんどん日の光が強くなって他を圧倒してしまいそうだったので、あえて太陽は右端に切る形で撮影しました。これによって、バスの存在感が強くなったのではないかと思います。

こういう時、「ハーフNDフィルター」というアイテムを使うと、もう少し全体の光量バランスが取れるのですが、それなりに値段はするし、持ち物もそんなに増やしたくないし……ということで結構悩ましかったりします。

この写真は、バスの前面が陽光を反射して光っていたり、車体が大きくなったことで運転士のシルエットも見えたりするのがチャームポイントで、日の出前の写真と甲乙つけがたい、という感じがしています。

この後、太陽がすぐ上に垂れこめた雲の中に突っ込んでいったので撮影は終了。つかの間の朝日でした。

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撮影場所はこんな感じ。地方の国道や県道でも周囲に建物がない場所だと、まともな歩道がないか、あっても山側にしかない(タイミング悪く車が通ると被られる)ということが結構多いのですが、ここは広い歩道があり、しかも海側に歩道が付いているという最高の場所だったりします。

別に撮影目的でなくても、BRTの後ろに見える大船渡湾口防波堤は震災で崩壊した後、以前の2倍以上の高さで再建されたという、震災を物語る建築物だったりするので、そういう意味でも見る価値があると思います。

www.sankei.com

BRTの車窓からも見えますので、ぜひ注目していただければと思う場所です。