※本記事は2006年12月の記録になります。
上記の一連の記事の続きとなります。
2006年秋、銚子電鉄が資金繰りに苦しみWebサイトに掲示した「ぬれ煎餅を買ってください。電車修理代を稼がなくちゃいけないんです。」のメッセージが反響を呼び、ぬれ煎餅の注文が殺到したほか、当時の2ちゃんねるを中心としたネットからの支援活動、そしてマスメディアに大きく取り上げられて一大ブームにつながった頃の訪問記になります。
「地球の丸く見える丘展望館」へ向かう
銚子電鉄犬吠駅から西側の高台にある展望館。立地上、東・南・西がすべて海であり、丸い水平線が一望できるということでこの名が付いています。
以前は「岬めぐりシャトルバス」が犬吠駅との間を結んでおり、この区間だけの利用もできたのですが、休止によって直接行ける公共交通はなくなり、犬吠駅から歩いていく形になります。
徒歩なのでどんなルートでもいいのですが、私がいつも通るルートを挙げておきます。
犬吠埼からでもよく見える大きなお寺です。
お寺の正面に来たらその左に入っていき、畑の間を抜けていきます。
途中、東側にはこのように犬吠埼灯台の姿も眺めながら進むことができます。
手前にある茶色い三角屋根が銚子電鉄の犬吠駅です(今も茶色かどうかはわかりませんが……)。ホームも見えるので、タイミングによっては停車している列車が見えるかもしれません。
あとは舗装された道路に出て、坂を上っていけば着きます。
館内にもいろいろな施設がありますが、何と言っても屋上の展望スペースが一番の見どころになります。
三方を海に囲まれた、小さい半島のほぼ最高点にあるという立地上、風が強いことも多いのでその辺だけ要注意です。
展望館の屋上から
向かって北側、銚子市街地や茨城県側。工場や、煙突からたなびく煙などが目立つ景観。
向かって東側、犬吠埼方面。海からは威容を誇る犬吠埼灯台も、ここからは風景の一部として見下ろす形になります。
南側、名洗・外川・長崎方面の眺望。別記事で紹介した長崎鼻方面や、外川漁港、銚子マリーナ、そして犬岩・千騎ヶ岩(せんがいわ)といった海岸の奇岩を見ることができるエリアです。
が、その中でももっとも印象的なのは西側の屏風ヶ浦でしょうか。「東洋のドーバー」とも呼ばれる、隣の旭市にかけて続く断崖絶壁と、そのうえで回る風力発電の風車は、まるで日本ではない別世界のような風景です。
そして、犬吠埼というと初日の出で有名ですが、こういう立地だけに夕陽も凄いんです。
この沈む夕陽を撮影したのは12月30日。1年の締めくくりとして満ち足りた気持ちで、銚子を後にして大阪へと帰ったのでした。