上記の記事で堂ヶ島に滞在した間に、もう1か所、伊豆西海岸の景勝地に行ってきました。
堂ヶ島から南、雲見温泉近くにある烏帽子山からの眺望がすばらしい、という情報を見て、行ってみたくなったのでした。
両地点を直通するバスは1日1往復しかないので、他のバスを途中の松崎バスターミナルで乗り継いで向かいます。
松崎バスターミナルは、西海岸の交通の拠点となる場所。
とWikipediaには出典なしで書かれていますが、本当ですかね?
すべての乗り場が1つの島に集まっており、ダイヤによっては対面乗り換えもできます。
ここから南に向かうと、海岸まで険しい崖が迫るようになり、上の地図に示されている通り、カーブの多い道を(当然勾配も多く)進んでいきます。
そして、雲見温泉バス停に到着。
いかにも温泉街という感じではないのですが、民家に近いような民宿が点在していました。
ここから少し歩くと、雲見浅間神社に着きます。
入ってすぐのところにある烏帽子山の案内図。
つまり、山頂近くの本殿までが神社であり、烏帽子山全体が神社の境内ということになります。
富士信仰にまつわる伝説。
烏帽子山から富士山が見えることもありますが、それを褒めてはいけない、とか言われているそうです。
さて、ここから山頂に向かうわけですが。
思ったよりはるかに危険でした。
ということは書いておきたいです。
山頂の展望台に至るまで写真を撮れていないのですが、要するにそんな余裕も持てないような危険な道のりだったわけです。
まず、合計約450段の石段を登ります。
段数が多いうえに、下の方はまだいいのですが、上の方は1つ1つの段の幅が狭く、山側が高くなる形で傾いているので、ちょっとバランスを崩したり足を滑らすと後ろにひっくり返りかねない恐怖があります。
手摺をつかみ、ゆっくりと登っていきます。
そうして、脚が思うように動かなくなったところに、短いとはいえ本格的な山道が待っています。
道は狭く、木の根や岩が行く手を阻み、転落防止の措置もないようなところを、手で何かをつかみ、バランスを崩さないようにしながら進んでいきます。
山頂近くには、人1人分しか通れないような岩場があり、崖に身体を向け、重心を預けるようにして横歩きで通っていきます。三国志に出てくる「蜀の桟道」のような経験を、自分の人生においてすることになるとは思いませんでした。
どれぐらい大変な場所かは、下記の記事が参考になるかと思います。
そんなこんなで、とにかく山頂の小さい展望台にたどり着きました。
強い風が吹きつけてここもかなり怖いです。
絶景をしばらく堪能したのち、山道を降りていきます。
上りと違って、手でつかめるものが乏しいので、一歩一歩しっかり踏みしめるようにして降りていきます。
途中の拝殿近くでしばし休憩。手水は、ボタンを押したら一定時間流れる形になっていました。
そして、長い石段を降りて生還することができました。
鳥居近くには、河津桜が咲いていました。まだ時期には少し早く、3分咲き?という感じ。
たぶん、こんな怖い道のりと事前に知っていれば行かなかったと思いますが、おかげで絶景を堪能することができました。
おすすめではありますが、それなりに覚悟と準備をして行っていただければと思います。
帰りの松崎バスターミナル行きのバスでは、終点近くまで私1人だったこともあり、運転手さんが松崎からどこに行けばいいか、見どころや公衆浴場、飲食店などをいろいろと案内してくれました。