君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。

第5回投稿しました。

【A列車で行こう9】HRプロジェクト-第5回「山を越えて」 - ニコニコ動画

待ちに待った(作者的にも)山越え回です。
今回は、風景の造成、配線の大改編、ダイヤ作成とやることが多かったため、結構時間がかかりましたが、盆休みも利用してどうにか予告通り公開することができました。

原作のA21C版では、納期に追われひーひー言いながら山削りをしておりました。吉木(H11)から延伸を開始したのが第13回、そして河原柳(H18)に降り立ち、一気に終点まで延伸したのが第18回。その間、車両改造を試してみたり、情感たっぷりの初日の出シーンを作成したり、観光誘致がえらいことになったり、いろいろなことがあった分とても思い入れがあります。

そうした思い入れを込めるのにふさわしい動画に仕上がり、とても満足しています。
以下、裏話というか制作に関するお話です。


今回は全般的に鄙びた風景なのですが、これらの風景を表現するのに現在のリアル環境がすごく役立ちました。今年の春から、かなり田舎な場所に出向くことも多くなったのですが、その車窓で見る光景が、今回の動画の風景を作成するのにとても役立っています。以前から山越え区間の風景の作成には結構悩んでいたのですが、そういう意味ではリアル環境の変化に感謝です。

また、BGMとして郷愁を呼び起こすような曲、村祭りを連想させるような曲を用いることで、お盆にピッタリの、帰省で乗っているような雰囲気を出せたのではないかと思います。
今回、フォントに楷書体や教科書体を多用していたり、飾り線にクレヨン風の線(ペイントで作りました)を使用していたりしますが、これも郷愁を演出する意図で行っているものです。

オープニング

イントロとして今回のコンセプトの説明。

  • 「鉄道と山越え」について触れることで、実在する山越え区間をいろいろと想起していただき、今回の動画の趣旨を理解していただこうという作戦。
  • 背景で建物が密集する都市部の風景を提示することで、メインとなる山間部の風景との対比を強調する作戦。

本当は、上記のはるラピの山越え敷設シーンなんかも回想的に流そうかと思ったのですが、音楽の尺がなく、この構成が精一杯でした。

小倉天神駅(H15)

この山頂部の駅で、最も高い220mに達します。
A21Cの時も何もない駅でしたが、A9版でもやっぱり何もない駅になりました。「何もなくてもいいじゃん」と思ったのは、ある時ふと、本当に周囲に何もない南海電鉄高野線の終点、極楽橋駅のことを思い出したためです。ただ、はるラピで軽く「天神」のことには触れていたため、近くに神社だけは置く(側に住居を置いていますが、これは神主の住居という設定です)という形にしています。

この駅では、BGMの切り替えのためのフェードアウト、小倉天満宮の紹介など、たっぷり時間を取っていますが、走行シーンに挟み込んだり時間を巻き戻したりしたわけではなく、特急の通過待ちの時間を利用してこれだけのことを行っています。

秘境駅の雰囲気を強調するため、駅舎も極限まで小さい、3両対応の小型1線にしました。それはそれでよかったのですが、各駅停車が走る線と特急が走る通過線が明確に区別されたため、手狭になった隣の栄金山駅に替わって、特急待避に多く活用されることになったのは想定外の副作用でした。

紙屋(H17)〜河原柳(H18)間

A21Cでは単線だったこの区間ですが、A9では複線となっており、結局、越川大宮(H16)からは全区間複線ということになりました。
できれば単線でいければよかったのですが、複線にせざるを得なかった事情は以下の通りです。

  • A21Cと違って特急の速度が車種ごとに異なっており、きっちりパターンダイヤにならない(特にラピートが100km/hと遅いのが痛い)
  • 吉木(H11)〜栄金山(H14)の単線でぶつからないよう、原則として栄金山駅で交換するダイヤにしている
  • そのため、栄金山から離れるほど列車ごとのズレが大きくなる
  • その結果、この紙屋〜河原柳間でも特急同士の行き違いが発生したため、複線にせざるを得なくなった

A9では操車場があるんだから、信号場を置いたらどうか……という意見もあるかと思います。それをしなかったのは、あくまで都市間の高速鉄道を標榜しているため、特急が運転停車することによる時間ロスを避けたいという理由です。近鉄大阪線が、山間部でも全線複線にしている事例が参考になるかと思います。

越川大宮(H16)から河原柳(H18)まで、直線的に高度を落としていっているのも同様の理由です。風景として演出するなら、ループ線スイッチバックを取り入れて徐々に降りていくほうがいいかもしれません。そうしなかったのは、A21C版にあわせたというのもあるのですが、やはり直線で行けるところは直線で行くことで時間のロスを避けるという考え方です。同じ近鉄で、奈良線けいはんな線が長距離の急勾配で生駒から大阪平野に降りてくる事例を参考にしています。

個人的には、動画でいえば6:26のところ、踏切を越えてゆるくカーブしたら眼下に河原柳の街並みがバーッと開けるところがすごく気に入っています。BGMの選択等も含めて、今回の動画のすべてが、ここにクライマックスがくるように構成されています。

河原柳駅(H18)

今回の終点となる駅。A21C版では、単に特急以外のほとんどの列車が両方向に折り返す駅に過ぎなかったのですが、A9版ではいろんな方向に路線が延び、線も4線から5線に増え、車庫や広い構内を持つ大きな駅となっています。

このせいでダイヤも大幅に改造するハメになったのですが……
詳しくは、今後の動画でご紹介する予定です。


今回、動画ページには「構成の都合上」と書きましたが、純粋に風景を楽しんでいただくために余計なものを混ぜたくなかったということがあり、コメント返信も省かせていただきました。申し訳ありませんが、次回で回答させていただきます。


以上です。次回もご期待いただければ幸いです。