
4月13日に開幕した大阪・関西万博。
開幕日の様子を見てみようと行ってきました。
雨が降る上に風が強い過酷な中でしたが、万博についてとりあえずは一通りざっと見てきたという感じでした。パビリオンの中身はあまり見ていないです。
この記事では、入場から日没頃までについて順に書きたいと思います。
- 会場への来場者が落ち着いてきた頃合いで出発
- 入場待ちは雨の中で1時間
- 停車場所に要注意な外周バス「e Mover」
- 石のパーゴラの休憩所
- 謎の施設で宇宙の旅!でも英語が……
- 空飛ぶクルマのデモ飛行は中止に。でも機体をチラ見せ
- 牛カツサンドで夕食。そして予想外の展開で夜へ
会場への来場者が落ち着いてきた頃合いで出発
大阪・関西万博は、来場方法をあらかじめ予約する必要があります。
まずは、東ゲート・西ゲートのどちらから入るのかです。これは会場に行く交通手段によって変わります。
東ゲートはOsaka Metro中央線の夢洲駅から行く場合と、自転車で会場近くの駐輪場まで行く場合、そして身障者用駐車場を利用する場合です。まあ、ほぼ地下鉄専用と言ってよいでしょう。
その他はすべて西ゲートになります。JRゆめ咲線桜島駅から頻発するシャトルバスをはじめとして、近隣主要駅からのシャトルバス、万博会場まで臨時に足を延ばす高速バス、船着き場やP&R(パーク・アンド・ライド)駐車場からのシャトルバスなどです。
次に、入場予定時間を選びます。選択肢は、9:00~、10:00~、11:00~、12:00~、そして17:00~です。指定した時間以降で入場ができます。好き勝手に選べるわけではなく、時間帯ごとに枠が決められており、満員となった時間は選べません。
後からいろいろと追加された「日時予約不要のチケット」とか「当日券」とかの設定もありますが、ここでは省略します。
今回は「東ゲート・12:00~」で予約をしました。
開幕日の4月13日は朝から天気が思わしくなく、午前中は小雨程度だったようですが、12時に行われる予定だったブルーインパルスの記念飛行は中止に。その頃から雨が本格的になってきたようです。
12時時点では、Osaka Metro中央線の列車運行状況を見ても、夢洲駅に向かうどの列車もぎっしり混雑していたようでした。そこで少し待って、列車の混雑が落ち着いてきた13時頃に出発しました。
列車の運行状況は、下記ページから「中央線」を選ぶと確認できます。各列車の混雑状況は、近鉄から乗り入れてる車両(右側がオレンジになっているアイコン)以外の列車で表示されます。


入場待ちは雨の中で1時間
夢洲駅に着いたのが13:40ごろ。駅を出て、入場待ちの列に並ぼうと歩いていきますが、午前中、入場時間帯別に整理されていたはずの仕切りが放置されていて、どう通っていったらいいのかよくわかりません。とりあえず前の人についていく感じで適当に流れに乗って進んでいきます。
ゲート前の広いスペースに対して、誘導する係員の人数が少なく、状況に応じた流れのコントロールが充分にできていないように感じました。このあたり、日を重ねていけばブラッシュアップされていく可能性もあると思いますが、開幕時点での課題の1つだったかもしれません。
ゲートではまず手荷物検査があり、その直後にQRコードを読み取らせてのチケット確認があります。
入場を終えた頃には、夢洲駅を出てから約1時間がたっていました。

もっとも長い時で2時間ほど待つなど、「並ばない万博」を標榜しているにもかかわらず入場待ちで混雑するという課題が指摘されていますが、その要因は2つあるようです。
1つは手荷物確認のところでスムーズにいかない場合があること。やり方は空港の検査と同じで、荷物やポケットに入れているものなどを全部トレーに乗せ、金属探知機を通すというものですが、慣れていないと戸惑う人がいるかもしれません。
2つ目はQRコードの読み取りですが、普通に考えれば、スマホで万博アプリを立ち上げてQRコードを表示させる必要があります。手荷物検査で手放したスマホを再び手にもって、アプリを起動させてQRコードを表示させる形になりますが、その処理に手間取ってしまうこともあるようです。
さらに、私が入場待ちだった頃は、その付近でネットワークに繋がりにくいという状況が発生していました。ネットワークに繋がらなければアプリでQRコードを表示させることもできません。ゲート前では、動画視聴などネットワークに負荷がかかる操作をしないよう、繰り返し呼びかけが行われていました。
解決策として、QRコードの画面をあらかじめスクリーンショットしておくという方法があります。また、印刷したQRコードをネームカードに入れて、首から下げておくという方法にした人もいるようです。
でも、これはセキュリティを弱めるという意味もあって、本来あるべき解決策ではなく、本筋はアプリからのQRコード表示なのでしょう。セキュリティと利便性の相反する関係については、チケット購入や予約などで毎回2要素認証が求められることにも言えます。
万博協会側は、QRコード表示用にWi-Fiを設ける対策を示し、翌日からは実施されているようです。


停車場所に要注意な外周バス「e Mover」
入場してもしばらくは雨模様だということは予報でも出ていたので、まずは会場内の外周バスで会場をぐるっと巡ってみることにしていました。一部のバスは自動運転を行っているそうで、乗れたら乗ってみたいのですが、1便の定員が9人、しかも当日先着順で予約ということなので、まあ無理でしょうと思っていました。
Osaka Metro・大阪シティバスが運行する外周バス「e Mover」は、1回乗車が400円で、1日乗り放題だと1000円です。各停留所の建物のデザインもいろいろと工夫されていて、それらを見るために全停留所を制覇するのも1つの楽しみ方だと思います。
なお、「e Mover」という名称は、Osaka Metroが推進する都市型MaaS「e METRO」にちなむものだと思います。

e Moverとして運行されるバスのうち、自動運転バスは20分に1本、その他のバスは3~5分に1本という頻度ですが、どれも小型EVバスでの運行のため乗車可能人数が少なく、通常バスは立っている人も含めておおむね満員で、積み残しも出るという状況でした。
また、e Moverが停まる停留所は、系統によって細かく異なるので注意が必要です。

(Osaka Metro 2025年3月28日プレスリリースより引用)
すべての停留所に停車するのは、会場に接する側の車線を反時計回りで走る系統です。外側車線を時計回りで走る系統は、両端のターミナルと、途中の「東ゲート南」停留所しか停車しません。
外側車線はバスのドアも外側になるので、場所によっては外側に停留所を設けるのが難しかったり、さまざまな業務用車両や緊急車両も通行する道路のため、入場者を横断させると安全が確保できないといったこともあるのでしょう。それにしても何とかならなかったのかとは思いますが。
また、自動運転バスは両端のターミナルのみ停車し、途中の停留所はすべて通過です。ですので、移動手段というより乗車体験という趣が強いものになります。
これらを理解した上で利用しないと、思ったところに行けないということになりかねません。
今回は、東ゲートから入場後、「東ゲート南」停留所から反時計回りで「リング西ターミナル」行きに乗車し、そこから時計回りで「西ゲート北ターミナル」まで乗り通して会場全体をぐるっと巡りました。この2本目のバスで、予想に反して自動運転バスが予約できてしまったので乗車してみました。




(右)自動運転バス車内のモニター。大屋根リングの下を走行中
e Moverが走る道路は会場の構内道路なのでたぶん20km/hぐらいの速度制限があり、どの車両もゆっくりと進みます。
自動運転で気になったのは大屋根リングの下を走行する部分です。円形のリングの下を走るということは常にゆるい右カーブになるのですが、ここで不意に大きく曲がる操作をし、運転手が手動で修正するという場面が2度ほどありました。理由はわかりませんが、この辺はもしかしたらさらに精度の向上が必要なのかも、と思いました。
e Moverについての詳細は下記ページをご覧ください。
また、そのうち自動運転バスについては、下記ページもご参照ください。
石のパーゴラの休憩所
順番が前後しますが、リング西ターミナルで自動運転バスを待つ間に見ていたものについてご紹介します。
バス停のすぐ近くに、開幕前に話題になっていた石のパーゴラ(日よけ棚)がありました。こんな大きな石を上空に吊るして危険じゃないのか、と言われていたものです。

現場で見た感想としては、「これで危険って言ってたら大屋根リングの下とか無理では?」というものです。強風が吹きつけていた中、大きく揺れるようならどうかとも思いますが、風が直撃する部分がかすかに揺れる程度で、安全性に不安を感じることはありませんでした。
石の下にネットがあることを指して、「安全性に配慮して追加した」という指摘も見られましたが、そうではなく、すでに一部見られているように、成長する植物を誘導するためのネットだと思います。逆に、もし石を吊るすロープが破断して落下するようなことがあるのだとしたら、この程度のネットが役に立つようには思えません。
なお、この一帯の設計者である工藤浩平さんからの説明が下記にありますので、気になる方はご参照ください。
みなさまへ
— Kohei Kudo/工藤浩平 (@kopppepan) 2024年9月5日
休憩所2について設計者である私からを発信いたします。
〇休憩所2の建物概要
休憩所2は、休憩所・案内所・トイレ等の屋根と壁を持つ建物と、屋外にあるパーゴラで構成されています。壁と屋根で囲まれた屋内の休憩所が、休憩所2の敷地内にあります。
〇設計コンセプト…
その他、工事中のインドパビリオンや、大屋根リングの下の通路を一時遮断して車両が横断するなど、万博ならではの光景が見られました。
インドパビリオン、完成したら行ってみたくなります。


謎の施設で宇宙の旅!でも英語が……
リング西ターミナルでバスを降りて周囲を歩いていたら、全然人がいないパビリオン(と思ったけどそうではなかった)を見つけて、すぐ見れるならと思って行ってみました。
外側から見ると、「サウジアラビア王国」の名があったので、てっきりサウジアラビアパビリオンなのだとその時は思っていたのですが、帰ってから改めて調べてみると、「ギャラリーWEST」という、廃棄食材や食品残渣から製作する「ベジタブルコンクリート」を用いて建てられた施設なのだそうです。汎用的に使用可能なこの場所を借りて、サウジアラビアによる企画が行われていた、という感じなのでしょうか。


中に入ると、スクリーンとステージがあって100席ほどの座席があるという、よくある構造の部屋でした。
「MISSION CONTROL MARS」と題された企画は、どうも火星からの離陸時に様々なトラブルが発生し、それを参加者で協力して乗り越える、といったシナリオだったようです。というのは、入場時に「英語の回ですがいいですか?」と確認され(どうも日本語と交互にやっていた模様)、まあたいして問題ないでしょ、と思って安易に入ってみたら、英語が99%聞き取れず、状況も正直いってよくわからなかったのです。
参加者はエンジニアの1人となり、スクリーンに映し出される映像と、壇上のキャプテン役と思われる方の進行で話が進んでいきます。各座席にはタブレット端末が用意されていて、いろいろな情報を確認したり(なお全部英語)、時にはタブレットを操作して、近くの座席の人たちと協力してミッションに挑戦したりします。
なかなか面白かったのですが、やっぱり日本語の回にすればよかったなあ、と思いました。いつかまた行ってみようと思ったのですが、もしかしたら期間限定の企画かもしれませんね。
空飛ぶクルマのデモ飛行は中止に。でも機体をチラ見せ
企画が終わったのが17:40ごろ。e Moverの停留所に戻るつもりでそれらしい方向に適当に歩いていると(実は全然違っていた)、なにやら報道機関のカメラマンなどが集結して不穏な空気を醸し出していました。
何があるのかと見に行ってみると、万博会場の北西の隅にある空飛ぶクルマの離発着場まで来ていました。
どうやらデモ飛行が見られるらしく、いいタイミングで来た!と喜んで私も待っていました。
ですが、結局は中止という判断に。まだ雨が降っていて、風も強かったのでやむを得ない判断だったのでしょう。
ただ、機体は見せますということらしく、格納庫が開けられました。
そこにいたのは、万博のイメージカラーに彩られた空飛ぶクルマの機体でした。

このデザインの機体が飛ぶところは見たかったな、と思いました。なお、2日目の4月14日には無事にデモ飛行が行われたようです。
牛カツサンドで夕食。そして予想外の展開で夜へ
そろそろ夕食ということで、近くの京都勝牛の店で牛カツサンドを購入。4切れで1900円という値段にたじろぎましたが、食べてみると牛カツがとてもおいしくて、まあ値段相応ではあるかと思いました。なお、1200円ぐらいのサンドもあったようですが、そちらはもう売り切れとなっていました。


(右)テイクアウトで購入した牛カツサンド(1900円)
夜は19:50から日本館の予約が取れていたので、その方向に向かうためにe Moverの停留所に向かいます。ちなみに、空飛ぶクルマの発着所は会場の北西の隅、そして日本館はほとんど南東の隅にあります。
バス待ちの列に並んでいると、係員の方から、運転を見合わせているとのアナウンスが。その理由は、空飛ぶクルマの飛行テストをするため、安全確保の観点でバスの運行を見合わせるということだそうです。
一度中止としたにもかかわらず、すでに18時を過ぎて薄暗くなり、相変わらず雨風がある中で飛行テストをするというのは信じられませんでしたが、なんとか飛ばせないか、ぎりぎりまで模索していたということなのでしょうね。
ただ、バスは運転再開のめども立っていないということで、仕方なく徒歩で日本館の方向に向かうことにしました。
そういえば、このあたりは4月6日のテストランの日に、地下ピットで爆発下限界を超えるメタンガスが検出されたり、以前にも工事中に爆発があったりしたところですが、そんなことはすっかり忘却の彼方でした。地上の大気の中では霧散するレベルのもので、日常生活の中でいちいち気にしていたらキリがない、というレベルのリスクだと思っています。
長くなってきたので、この後、夜を迎えた万博会場については記事を改めることにします。