君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

「おかえりモネ」の舞台を訪ねて (10)気仙沼の2つの「おかえりモネ展」

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気仙沼市・海の市での「おかえりモネ展」の展示

宮城県気仙沼登米を主な舞台とした、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」。

5月17日に放送が始まり、すでに折り返し点を迎えています。

気仙沼沖の島で育った主人公の永浦百音(愛称が「モネ」)が、高校卒業後に登米林業の仕事に就き、そこでの出会いをきっかけに気象の仕事を志し、気象予報士の資格を取って上京する、というストーリーになっています。

前回は放送開始後の気仙沼を訪ねた記録について書きました。

a-train.hateblo.jp

今回は、7月になって気仙沼で始まった2つの「おかえりモネ展」について紹介したいと思います。

「おかえりモネ展」に関しては、東京・渋谷でも行われていたほか、宮城県内のもう1つの舞台である登米市で先行して行われています。その訪問記については下記の記事をご覧ください。

a-train.hateblo.jp

おかえりモネ展(海の市)

7月22日に始まり、番組終了までの予定で行われているのが、気仙沼の観光施設「海の市」で行われている「おかえりモネ展」になります。

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こちらが海の市の外観。

観光案内、物販、飲食施設の他、サメに関する展示施設「シャークミュージアム」や、水産業の町らしい施設として氷点下20度の世界を体験できる「氷の水族館」があります。

www.uminoichi.com

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夜にはサメのようなイメージでライトアップされます。

公共交通でのアクセスとしては、

といった方法があります。

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その海の市にある「ホヤぼーやホール」が会場になります。入場は無料です。

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タイトルバックの七色の布

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展示の目玉は、タイトルバック(主題歌の間に流れる映像)の中で使われる七色の布。気仙沼の岸壁で撮影された映像は、複数の布を人手で上下させつつ、主演の清原果耶さんの様々な表情を撮影したり、清原さんが走るのに合わせて布部隊も一緒に走ったりという感じで撮影されたそうです。

タイトルバックやそのメイキングについては下記で見ることができます。

www.youtube.com

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この布の間には入ることができ、まるで布の間を走る清原さんのような感じで撮影することができます。

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人手で布を動かすことはできませんが、3台の送風機が置かれており、風で布を揺らしているという力の入れようです。

等身大パネルと壁面パネル

等身大パネル登米でも、この後紹介する大島ウェルカム・ターミナルのパネル展でもあって、それほど珍しいアイテムではないのですが、それとあわせて置かれているバストアップ写真の巨大パネルが目を引きます。

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巨大パネルが展示スペースを囲むように置かれていることで、物語の世界への没入感を高めるのに一役買っていると思います。

このパネル展示は、気仙沼の登場人物(主人公の家族や幼馴染)がメインになります。

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ただ、気仙沼に縁がない(実はないわけでもない?)主要人物のパネルも置かれていました。

なりきりフォトスポット

主人公姉妹や幼馴染と一緒になりきれるフォトスポットも2つあります。

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1つ目は島の浜辺に幼馴染たちと集まったシーン。手前に、砂浜の色に合わせたと思われるシートが置かれていて、この輪に加わるような雰囲気で撮影することができます。

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もう1つは中学時代、みんなでブラスバンドで演奏している場面。写真の角度に合わせる形でパイプ椅子と譜面台が置かれている工夫に感心しました。

ダミーの楽器があるとさらにいいのですが、コロナ禍ではさすがに口をつけるようなものを置くのは無理でしょう。

登場人物のイメージスケッチ

主要な登場人物のイメージスケッチも展示されています。

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これは主人公の永浦百音(モネ)。だいたいこのスケッチ通りの感じで表現されていて、なるほど、こういう設定でああなっているのか、という納得感のある内容です。

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逆に、ドラマでは全然違うイメージで登場しているのが妹の未知。

メガネっ娘で動物大好きで昆虫とか育てていた……というアクティブな感じですが、頭が良いところ、おじいちゃん子らしいところは残っているものの、ドラマではどちらかというとクールで控えめな感じのキャラになっていますね。

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登米で登場する新田サヤカ、菅波光太朗のイメージスケッチ。菅波の方は、ドラマでは描かれていない設定もいろいろあるのですが、「服を買いに行って、ボディ(マネキン)が来ているものを一気買いする」「寒さにも暑さにも弱い」といった、いかにもな設定もあったりします。

他には実家の撮影で使われた小道具、ストーリーや人物紹介のパネルなどの展示もあります。

出演者インタビューなどのパネルもありますが、これらは独自のものではなく、NHKの「おかえりモネ」のWebサイトに掲載されているものだと思います。

全体的に、タイトルバックの布やなりきりフォトスポットなどの体験型の展示が多く、周囲を大きなパネルで囲んでいることもあり、「おかえりモネ」の世界の中に入って楽しめるテーマパーク的な雰囲気があるように感じます。

気仙沼にいると、ドラマへの思い入れをひしひしと感じることも多いのですが、この展示もそうした思い入れの表れのように感じました。

おかえりモネ・パネル展(大島ウェルカム・ターミナル)

もう1つの展示は、ドラマの「亀島」の舞台となっている大島(気仙沼大島)のウェルカム・ターミナルで行われています。

海の市での展示に先行して、7月上旬から始まっています。

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oshima-welcome.jp

公共交通では、JR気仙沼駅鹿折唐桑駅からミヤコーバスの路線バスが通っている他、ミヤコーバスの仙台~気仙沼間の高速バスが1日1往復、ドラマの放送期間限定で大島まで運行しています。

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こちらは、ストーリーや人物紹介のパネルの他、独自の展示としては海側のスペースに等身大パネルが置かれています。

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海の市と比べると小規模ですが、ウェルカム・ターミナルに隣接する浦の浜の他、亀山や田中浜、大島神社などのロケ地を巡るついでに、「おかえりモネ」の世界を楽しめるという意味では意義があると思います。

なお、こちらのパネル展はいったん終了し、7月29日~8月15日の間は仙台空港気仙沼登米のPRフェアの一環として展示されており、それ以降に大島でも再開するようです。

www.city.tome.miyagi.jp

まとめ

今回、2つの展示を訪ねたのは7月下旬でしたが、どちらもとても賑わっており、ドラマの波及効果を感じられました。

気仙沼の大半のロケ地は両方の展示施設の周辺にまとまっているので、展示と合わせてロケ地巡りをしつつ、気仙沼や大島のグルメを味わうのもよいのではないかと思います。

次回は、東京編でのロケ地の訪問記になります。