「ぐるっと九州きっぷ」を利用して福岡・熊本・鹿児島を巡るシリーズ。まずは門司港、そして前回は切符のエリアから離れて珍しさ満載の博多南線を訪ねました。
今回は、2011年に全線開業した九州新幹線で、一気に博多から鹿児島中央まで乗り通します。
乗車したのは博多駅16:21発のさくら413号。山陽新幹線からの直通ではなく、博多駅始発になります。
九州新幹線内のみで運行するさくら号は、九州内限定の800系電車で運転される列車もあり、できればそちらがよかったのですが、ちょっと時間が合いませんでした。
九州新幹線について書くにあたって、何にポイントを当てたらいいか考えていたのですが、上の地図を見ていただいたらわかる通り、基本的に九州の西海岸を走る路線です。
もちろん、途中トンネルも多いのですが、西海岸ということは夕陽が美しいということ。
乗車した列車がちょうど夕暮れ時ということもあったので、その辺に着目していただければと思います。
九州直通用のN700系車両の指定席は、2+2の4列シート。厚みと立体感のある背もたれ、そして木でできたひじ掛けやテーブル。ゆとりと落ち着きを感じる車内で、東海道・山陽新幹線の主力のN700系車両とはだいぶ趣が違います。
前回紹介した博多南線部分を抜けると、福岡・佐賀県境のトンネルに入り、やがて長崎本線と接続する新鳥栖駅。
その周辺には、こうして吉野ケ里方面の穏やかな山並みが広がります。
熊本駅を出発してしばらく進んだところ。遠くに雲仙普賢岳の姿がかすかに見えています。
少し進んで宇城市付近では、田園地帯の向こうに海が見えてきます。
鹿児島本線(門司港~新八代)の南端となる新八代駅を出発したところ。
海岸の工業地帯が影絵のように映ります。
ここから南の新八代~川内間は並行在来線としてJRから切り離され、第三セクターの肥薩おれんじ鉄道となりました。
新水俣駅を出てしばらく進んだところ。夕陽を受け、穏やかに輝く水俣湾が眼前に広がります。この日は雲が多かったのですが、もし雲が少なければまばゆいような海岸風景になるのではないでしょうか。
出水駅が近くなると、眼前に迫力ある工業地帯が展開します。
こちらは川内駅の手前。夕陽に照らされる煙突が印象的です。
夕景の車窓を堪能して、1時間36分で鹿児島中央に到着しました。
九州新幹線は西海岸の町をトンネルでショートカットして結んでいる感じで、鹿児島中央駅も、トンネルを抜けたらすぐに駅という感じの場所にあります。
駅を出ると、鹿児島の賑わいを感じる混雑ぶりでした。
駅に隣接した商業施設の屋上には観覧車があります。赤い骨組みが大阪駅近くにある観覧車とそっくりですが、骨組みの中央部分やゴンドラが白基調なのが違いますね。
この日は鹿児島市内で宿泊。
夕食は鹿児島の歓楽街「天文館」にある名物ラーメン屋「豚とろ」へ。
豚骨ラーメンにトロトロのチャーシュー、そして濃厚な黒豚餃子。一日の疲れを吹き飛ばすビールとともにいただいて、最高でした。
次回は鹿児島市内編になります。