JR東日本の関東甲信越・南東北を中心としたエリアのフリーきっぷ「週末パス」で2日間、甲信越地方を巡ってきたのでその記録を綴っています。
新宿から、中央線・小海線と巡って小諸へ。そしてしなの鉄道、上田電鉄を経由して篠ノ井まで来ました。
今回は篠ノ井から松本へ移動し、この日の活動を終了しますが、ここを通るなら、簡単に通り過ぎるわけにはいかない駅があります。
今まで、昼間に「特急ワイドビューしなの」の車窓から眺めたり、夜に臨時快速「ナイトビュー姨捨」でやってきて眺めたりしましたが、夕暮れの時間帯にじっくり時間を取って見るのは今回が初めてで、それがこの日の楽しみの1つでした。
稲荷山からぐんぐん高度を上げ、善光寺平を見下ろすようになったところで、線路上で停車。進行方向を変えて動き出したので、もうそこは姨捨駅。
………かと思ったらそうではなく、姨捨駅と同じように本線から枝分かれする形の桑ノ原信号場でした。早めに席を立ってしまい、少し恥ずかしい思いをしつつ、長野行き特急が通り過ぎて発車し、さらに高度を上げてやがて姨捨に到着するのを眺めていました。
姨捨から発車する列車をお見送り。
これが17:48。次の甲府行きが発車する18:51まで、1時間ほどの時間があります。
姨捨駅を見る
駅の全体像はこんな感じ。
山側に駅舎がある、相対式の2面2線の駅。ホーム間は跨線橋で結ばれています。駅舎側には長野方面に向かう列車が、反対側は松本方面に向かう列車が発着します。
この駅は本線上にあるのではなく、本線から枝分かれした部分にあり、例えば長野方面から来た列車は、いったん姨捨駅の下を通り過ぎて側線に入り、折り返して駅に入ってきて、再度折り返して松本方面へ進んでいきます。
したがって、この写真の右上方向は行き止まりになります。
ホーム側からの駅舎。「姨捨駅」「くつろぎの駅」といった、木板に毛筆で書かれた看板が見えます。
この駅は、クルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」の1泊2日コースで停車する駅。そのクルーズ客が夜景を堪能するための施設として、駅舎の隣にラウンジ「更級の月」が整備されました。
見るからに床が高くなっており、反対側のホームに邪魔されずに景色を眺められるようになっているようです。
全景写真で駅舎と階段のあたりに見えた、四季島の見学の案内。
これは常時掲示してあるものだと思っていたのですが、よく見たら『本日運行する「TRAIN SUITE四季島」を~』とあり、この日が立ち寄り日だったのですね。
そうと気づいていれば夜に再び見に来る手もありましたが、まあ、スルーしても特に問題はなかった気がします。
姨捨駅の駅名標。上に書いたスイッチバックの線形を表現したものになっています。
松本方面行きホームのベンチ。最近導入が進んでいる酔客対策ではなく、眺望を楽しむために以前から線路と反対向きになっていました。
一句読みたくなった方のための投句箱。
投句されたものはその後どうなるんでしょうね……?
駅舎内には、駅周辺の歴史や風土について紹介する展示があります。
姨捨駅付近からの眺望
到着して一通り駅を見て回った後、17:56ごろの風景。
中央下あたりの建物が途切れたところに千曲川が流れ、北西の長野市街に向けて下っていきます。この写真だと、長野市街あたりは靄がかかってよく見えないですね。
千曲川の先、山の手前にはしなの鉄道(戸倉~屋代間あたり)が走り、山の中から飛び出してきた北陸新幹線の線路が左奥(長野駅方面)へ向かっていきます。
姨捨駅の下にある踏切を入れて、対比を強調して撮ってみたもの。上が18:07、下が18:23で、この時間の間にだいぶ日が暮れてきたのがわかります。ちらほらと、灯りが点る建物が出てきました。
この日は、駅から山側の坂を上ったところからも撮ってみようとしたのですが、行ってみると鉄道の架線や架線柱が障害となって思うような眺望にはならず、結局、駅から撮るのが一番簡単、という結論に落ち着いてしまいました。
そんなわけで駅に戻ります。山側の斜面に面し、すっかり暗くなった姨捨駅の入口。
18:31。しなの鉄道沿いや長野市街の方に、灯りが付いた建物が増えてきました。
18:35。
この辺で手持ちでは限界が来たので、20cmほどのフレキシブル三脚で柵に固定して、スマホからBluetoothリモコンで撮っていきます。
ズームの度合いがそれぞれ違うのですが、だんだん夕闇が濃くなり、街の灯りが増えていく景色の変化はずっと見ていて感慨深いものがあります。
そうしているうちに、甲府行きの列車がやってきました。
松本で下車し、駅前の店で蕎麦の刺身、蕎麦餃子など蕎麦づくしのメニューを堪能してこの日の活動は終わりとなりました。
姨捨については、他にも記事を書いているのでよければご覧ください。
週末パスの旅、2日目は松本電鉄から始まります。
この旅行記の一覧を下記にまとめましたので、気になったところを読みたい方はこちらをご参照ください。