
4月13日に開幕した大阪・関西万博。
期間中いつでも入場できる「通期パス」を買ったので、こまめに訪ねていろいろと巡りたいと思っています。
13度目の訪問は5月29日の木曜日。前回の5月20日に続き夜からの訪問となりました。
9日間空けて訪ねると、会場はもうアジサイの季節になっていました。

- フィリピンパビリオンで夕食
- 子ども団体向けと割り切ったような三菱未来館
- 色とりどりの工芸品などに彩られたベトナムパビリオン
- ロボット&モビリティステーションへ
- 5月29日のまとめ:日本人向けに調えられたものがいいのかどうか
フィリピンパビリオンで夕食
会場に着いたらまずは夕食です。
この日は東ゲート近くにある三菱未来館の予約を取っていたので、その周辺で行動することにして、食事は東ゲートに近いフィリピンパビリオンのテイクアウトにしました。
「カリカリに揚げた豚バラ」という説明があったレチョン・ビサヤ(1,900円)。ご飯はウベ(紫芋)の炊き込みご飯、ソースを絡めた豚バラ、酸味のある野菜の和え物という組み合わせ。まあ、「カリカリに揚げた」というより「カリっと揚げた」という感じですが、柔らかい豚肉とカリっとした皮のコントラストがよかったです。
いつも上から撮っているのでわかりにくいでしょうが、容器の深さが結構あるので、それなりにボリュームがあります。

今回、食事をいただいた場所はフィリピンパビリオンの外装にあるかごのような部分。
いつも、ここでくつろいでいる人を見ていいなあと思いつつ、まったく空きがなかったのですが、この日は比較的空いていたこともあり、この場所でリラックスして食事をいただくことができました。


子ども団体向けと割り切ったような三菱未来館
19:22から予約していたのが、東ゲート近くにある三菱未来館でした。


時間になっていってみると、建物の下、一般的には駐車場になっているような半地下構造のピロティに並びます。
やがて案内されて建物内へ。最初に前室で展示内容についての大まかな説明を受けた後、メインとなるシアターへ入ります。建物内は撮影禁止だったので写真はありません。
シアターでは、地球で生命が誕生した深海から、生命が広がる地上、そして宇宙の生命の起源を探る火星探査まで旅するシャトルに乗った設定で、さまざまなシーンが展開されます。
シアターは一度に大人数(100人ぐらい?)を収容できる広さがあり、そして内容は地球の生命の起源や、火星で生命の起源の探索を行っているといった、基礎知識のような子ども向けの内容となっていました。おそらく、学校など団体で来場する子どもたちにフォーカスしてデザインされたんだろう、という印象を持ちました。
私としては拍子抜けした感じのパビリオンでしたが、こういう割り切り方もありだと思います。「万博とはどういうものか」ということを考える上では有意義な経験でした。
色とりどりの工芸品などに彩られたベトナムパビリオン

パビリオンが閉まる21:00まではまだ時間があるので、三菱未来館から近いパビリオンを見てみることにしました。
万博の開幕から遅れて4月30日に開館したベトナムパビリオンへ。待ちなしで入ることができました。
内部は、ベトナムの文化を表現する工芸品や美術品などの展示物が大半を占めています。色とりどりな鮮やかさで、見ているだけでも楽しい気分になれました。











バインミーとココナッツジュースをテイクアウト
パビリオンの展示スペースの中にテイクアウトのコーナーがあります。海外パビリオンでは、ショップや飲食は展示スペースとは別に入れるところも多いのですが、ここでは展示スペースの奥の方に設けられています。
バインミーとココナッツジュースを注文したら、ココナッツジュースは天然のココナッツにストローを刺すあのスタイルでした。


以前、フィリピンパビリオンでココナッツジュースを注文したら加工されたドリンクだったので、生のココナッツがあるとは思いませんでした。

一度はやってみたかった、天然ココナッツにストローを刺して飲むスタイル。バインミーとココナッツを持ってパビリオンを出て、近くの大屋根リングのベンチでいただきます。
いただいてみると、おいしいんだけど微妙に口に合わない。バインミーは、豚肉ソーセージはまったく違和感がないんですが、一緒に挟まれている刻んだ野菜類の味付けがどうもなじめない感じです(パクチーに好き嫌いがあるのと似たような感じ)。天然ココナッツジュースは、中途半端な冷たさだし味もそんなに飲みやすいわけでもない。たぶん、現地で日本人向けではないものを食べたり飲んだりしたらこんな感じなんだろうな、と考えながらいただきました。
ロボット&モビリティステーションへ

まだ少し時間があるので、ベトナムパビリオンと同じ建物に設けられているロボット&モビリティステーションを見ていくことにします。こちらも待ち時間なしで入れました。
内部は、手前側がいくつかのモビリティの展示、奥側が数種類のシミュレータの体験スペースとなっています。





視覚障害者の移動を支援できるように、と開発が進められているのがAIスーツケース。万博会場でも体験ツアーが行われています。
説明を見ていると、自動車の自動運転システムを応用したもののようです。考えてみれば、自動運転システムはさまざまなカメラやレーダー、GPSなどによって、人間の運転手が取得するのと同じような情報を得て運転するものだから、そのまま、視覚障害者にかわって情報を取得し、移動を支援することにも使えるわけです。
ただ、上記予約サイトに「AIスーツケースは精密機器のため、雨天時はツアーを中止させていただきます」とあるように、雨に弱いというのが今の弱点なのでしょう。
5月29日のまとめ:日本人向けに調えられたものがいいのかどうか
この日に印象に残ったのはベトナムパビリオンのテイクアウトでした。
微妙に口に合わなかったということを書いたのですが、そこで立ち上がってきたテーマは、この万博という場で食べるものとして、「日本人向けに味を調えた食べやすいもの」がいいのか、「外国で食べるような日本人向けではないもの」がいいのか、ということです。
というのは、この日に食べたレチョン・ビサヤもそうですが、同じ東南アジアのマレーシアやフィリピンのパビリオンで購入したものはどれも食べやすくておいしく、大満足だったのですが、一方で、これは日本人向けに作られたものなんだろうな、ということも感じていました。
未知の体験ということを重視するのであれば、このベトナムのように、あえて異質なものを体験するという方がいいのかもしれません。
特に、フィリピンパビリオンの飲みやすく加工されたココナッツジュースと、ベトナムパビリオンの天然ココナッツジュースの差にそういったあたりを強く感じました。
だから、口に合わなかったからと言って別に悪い体験ではなかったのです。
昨今いろいろと議論がある「多様性の重視あるいは排除」ということも、きっとそうなのでしょう。
異質なものの中には、簡単には受け入れられないこともあると思います。だから、排除してしまって心地よい同質性の高い社会の中で暮らしたい、という方向も当然出てきます。そこのところの折り合いの付け方が、今後考えるべきことなのかもしれません。