6月18日に都道府県を跨ぐ移動の自粛要請が終了し、(もちろん感染対策には注意を払いつつも)気兼ねなく旅行ができる季節がやってきました。
夏といえば三陸名産のウニ。沿岸各地では競ってウニの口開けをアピールして販売を始めています。
そこで、さっそくウニ丼目指して三陸へ向かいました。初日は仙台から高速バスで志津川へ向かい、夕霧に包まれた南三陸さんさん商店街でウニ丼とタコの刺身を堪能しました。
気仙沼のあけぼの
ちょうど夏至の時期で、宿を取った気仙沼の日の出は4:02でした。
宿泊したホテルには自由に利用できる最上階の屋外テラスがあるので、日の出前の3:50頃に外に出てみました。
空のほのかなグラデーションがとても素敵でした。
そして、海の上には霧が漂っています。
斜張橋は工事中の三陸自動車道。気仙沼湾を横断する斜張橋は東北一の規模になるとのことです。両岸から工事を進めていたのが6月にようやく接続され、今年中に供用が開始される予定となっています。
海の上を漂う霧はどんどん陸地側に流れていき、幻想的な風景を作り出していました。
南気仙沼を4:59に出発する初発の柳津行きに乗るため、4:30ごろにホテルを出発。駅に向かっていると、気仙沼湾の向こうの山の上から太陽が覗いてきました。
気仙沼市街地から見ると、太陽は東の唐桑半島の先から昇るので、見えてくるのは日の出の時刻よりだいぶ遅くなります。
何度も乗車した初発の柳津行き。でも、もうすっかり夜が明けている点がこれまでと違います。下に真冬の写真を貼りますが、偶然なのか固定運用なのか、同じナンバーの車でした。
田園風景の柳津駅
気仙沼線BRTの柳津~気仙沼間は、柳津駅・陸前横山駅が登米市、そこから北は南三陸町や気仙沼市になるのですが、これまでは登米市エリアには時間を取って訪ねたことはありませんでした。
それはなぜかというと、海から離れて山と田園に囲まれた地域なので、冬の景色はちょっと見栄えがしないということからです。山が緑に色づき、田に水が入ったら訪ねてみたいと考えていました。
というわけで、南気仙沼から1時間半、終点の柳津駅までやってきました。
登米市は2005年に登米郡・本吉郡の9つの町が合併した市で、柳津駅が位置する元津山町は津山杉の産地として木工品が特産品です。丸太小屋風の駅舎はそんな特徴を象徴しています。
BRTの待合室にも、他の駅にはない木のベンチが寄贈されて設置されています。
駅舎の中には気仙沼線をはじめとする地元の写真家の方の鉄道写真が数多く飾られていたり、古い鉄道雑誌や時刻表などが置かれていたりして、鉄道好きなら長い待ち時間でも退屈しなさそうです。
バスと接続する気仙沼線の列車がやってきました。
柳津駅で折り返すバスは、駅前広場の一角、桜並木の横に待機します。新型コロナウイルスさえなければ、桜の咲く時期に来たかったのです。
列車やBRTが行き来するのにあわせて撮影するのが主な目的だったのですが、それを待つ間も駅の周辺をブラブラとスナップしていました。
穏やかな風景に心が安らぎます。
駅周辺でBRTのバスが発着するところも何枚か撮影しました。
そして最後、駅から10分少し歩いた国道45号から下のように水田を大きく入れて撮ろうとしたのですが……
次のバスが来る20分ぐらい前から急に空に暗い雲が垂れ込めてきました。
スマホで雨雲レーダーを見たら、北西から南東へ流れる小さな雨雲がピンポイントで直撃することが判明。
天気予報が良かったのでまさか強い雨が降るとも思わず、雨具を持っていなかったのであわてて退散です。
最初はパラパラ降り出した雨が急に強くなり、付近に雨宿りできそうなところもなく、ずぶぬれになりながら駅に戻ります。
雨が上がった頃に待っていたバスがやってきたので、BRTの乗降場から撮影。
ポジティブに考えるなら、1回の訪問で晴れと雨上がりのカットが撮れたのでよかったと思っておくべきなのでしょう。
ちなみに、当初撮りたかったカットは、午後にもう一度やってきて撮影しました。
ハプニングもありましたが、穏やかな田園風景が心地よく、今度は範囲を広げて近くの道の駅津山へ行ってみたり、また訪れたいと思いました。