今月(2019年9月)末で定期運行を終了する快速「きらきらうえつ」に乗るため、山形県の余目駅へ向かった記録。前回は、とりあえず上越新幹線で新潟に向かいました。
今回は、白新線で新発田までは普通列車、その先の羽越本線は特急「いなほ」に乗って余目まで行きます。
城下町イメージでリニューアルされた新発田駅
高架化された在来線ホームに乗り入れる普通電車は各方面ともE129系が主力で、115系やE127系がたまに来る程度なのでしょうか。とにかく同じ顔の列車が各方面からやってくるので、E129系に支配された駅、みたいな感もあります。
越後平野の市街地、住宅地、田園地帯が入り混じった風景を眺めながら、新発田駅へ到着。
村上へ向かう列車をお見送り。
別に新潟から特急でもよいのですが、あえて先行する普通列車にした理由は、乗り継ぎの間に新津からやってくる127D列車が到着するのを見たかったのです。
新潟地区の気動車(列車番号の末尾が"D")ということは、もうすぐ置き換えが予定されているキハ40系が見れる気がします。
駅を出て、南側で線路を横断する橋の上で待ってみます。
が、そこにやってきたのは、JR東日本の至るところで、もう親の顔より見たキハ110系でした。
キハ110系も、線区ごとのカラーバリエーションが豊富だと楽しいのですが、観光列車以外には陸羽西線・陸羽東線ぐらいしかバリエーションがないので、どうしても見飽きた感が出てしまうのがツラいところですね。
まあ、それも1つの知見だと納得しつつ、新発田駅に戻ります。
新発田駅は駅舎といい、広場に植えられた松といい、独特の雰囲気を醸し出しています。
それは駅舎だけではなく、バス停の上屋や、駅前のホテルまで統一された外観になっていました。
上記ページなどを見ると、新発田城の城下町としてのイメージでリニューアルされた模様。そう聞くと、新発田城にも行ってみたくなりますね。
徒歩だと20分かかるそうですが、駅のホームにはレンタサイクルもありました。
特急「いなほ」で日本海の絶景へ
やってきた特急いなほ5号で一気に余目まで行きます。
一気にといっても、旅程を組み直した都合上、村上までは乗り遅れた指定席特急券を利用した自由席、そこからはA席(日本海に面した窓側)を取った指定席、と席がバラバラになります。
E653系は以前、常磐線で主に「フレッシュひたち」で運用されていた車両なのですが、その頃乗ったのは数えるほどしかなく、車内がどうだったかとか憶えてないのです。
なので、懐かしいというよりは、初めて乗った車両ぐらいのつもりで乗っていました。
チケットホルダーがついていたかも記憶にないのですが、最近のデザインだとこういう色使いにはならないだろうな、という感じはします。
村上駅で指定席に移動。ホームの対面にはキハ40系の国鉄色の車両がいました。
村上駅を出ると、デッドセクションを経て直流電化から交流電化に切り替わります。
少しして三面川を渡り、トンネルを抜けるともう日本海は目の前です。
トンネルを出たら景色が変わるというのは、「雪国」の一節でおなじみの川端康成ではないですが、やはり印象深いものがありますね。
鳥居が建てられている、気になる岩場。
笹川流れと呼ばれる付近。
その由来が気になっていたのですが、Wikipediaによると、要はこのあたりがかつての笹川村(今は村上市笹川)で、その海で岩場に海流が見られたことから笹川流れと呼ぶようになったのですね。
ただ、この付近に限らず、海岸に岩場や断崖が連続する景観はとても見ごたえがあります。
完全に海岸線に寄り添っているわけではなく、間に住宅や店舗、いろいろな施設も見え、生活が垣間見えるところも素晴らしいと思います。
途中、府屋駅を過ぎると、6月の山形県沖地震(最大震度6強)でダメージを受けた家屋なども見られるようになってきました。
やがて、あつみ温泉駅を過ぎたあたりから、海岸近くに帯状の厚い雲が見えるようになり、トンネルを抜けて庄内平野に出たあたりからポツポツと雨が降り出してきます。
余目駅で下車。その瞬間に雨が一気に強くなってきました。とりあえず先頭から撮るだけ撮って上屋の下に避難。
凄い雨の中を発車していきます。
その7分後には、やはり凄い雨の中、新潟行きの特急いなほ10号が到着。
しかし、その直後に雨はやみ、すぐに青空が見えてきました。ただの通り雨だったようです。
停車していた陸羽西線の列車。親の顔より……
雨が短時間でやんだせいか、そこまで大きな水たまりにはならなかったのですが、キハ110系の車体が映し出されていました。
さて、快速「きらきらうえつ」にはこの駅から乗るのですが、到着まで1時間半ほど時間があります。
そこで、少し足を延ばしてみました。それは次回としたいと思います。