君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

第8回「通勤特急、街を駆ける」投稿しました。

【A列車で行こう9】HRプロジェクト-第8回「通勤特急、街を駆ける」 - ニコニコ動画

第8回をようやく公開することができました。

前回との間が少し空いてしまったのは、先日のエントリーで書いたように予定変更があり、当初計画していた路線の周囲に建物を植えていた分、時間がかかってしまっていたという事情です。

以下は、動画をご覧になったうえでお読みいただければと思います。

オープニング構成について

【A列車で行こう9】緑浜地区開発史【5周年記念号】 - ニコニコ動画より、以前も書いた通りとても感銘を受けたオープニング構成をお借りしています。

ただ、いわゆる「パクリ」ではなく、各シーンを構成する主要な要素を把握し、それに沿って組み立てるという形になっています。

  1. シリーズのヒストリーをチラ見せ
  2. 列車の紹介(原版では、「2つのマップのタイムパラドックスを解決した上で列車の走行区間を紹介する」という演出になっていました)
  3. 朝焼けを背景として、高速で街を飛び回る
  4. 朝焼けの中、田園風景を走行する列車をゆったりとした空撮で捉える
  5. 併走シーンを中心として、列車を正面から捉えて追跡
  6. ランドマークへのカメラ移動、そしてタイトルを提示しつつ、背景で時間変化による演出を行う
  7. フェードアウトとともに、ランドマークから当該列車へと移動して一段落する

1.2.の部分で重要なのはカメラ移動の要素。どうアレンジしようとこれを欠かしてはいけません。このため、今回初めて、AviUtlの拡張描画で「カメラ制御」を使用しました。特に2.の部分では、動きの慣性のつけ方に戸惑いながらいろいろと試行錯誤したのですが、なんとか納得いく形に仕上がってくれました。
この拡張描画+カメラ制御による演出、慣れてきたらハマりそうなのですが、いかんせん処理が非常に重くなるのが難点。そのため、今回は珍しく、1.2.の部分のみでプロジェクトを構成し、書き出したAVIファイルを全体プロジェクトの中に配置するという方法を採っています。普段は余計なファイル生成を避けるため、全編通して1つのプロジェクトファイルで通しているのですが。

3.の部分、本当は原版のように太陽をずっと視野に捉えられれば良かったのですが、いかんせん方角が悪かった。あまりそこにこだわってもまともな映像にならなかったのですっぱりと諦めました。

4.の部分、ここで栄金山(H14)から岩井園(H01)へと向かう「あさもや4号」が登場します。山間風景から、やがて列車の行く先に街の姿を映し出すことにより、この列車があの街に向かうということを暗示しています。

5.の部分では「あさもや2号」の複々線での併走シーンを採り上げました。原版では3列車併走という凄いシーンなのですが、それはさすがにHRプロジェクトでは無理。代わってここで提示したのは、以前コメントで「不要なホームはなくしたら」という指摘をいただいて改造した飛堀駅(H04)。コメント回答の中でチラッと表示はしていたのですが、ここで改めてきちんと提示する意味を持たせています。

6.の部分は、原版でのエッフェル塔の代わりにスカイツリーへ。原版では花時計風の演出を提示するために一瞬秋に切り替えているのですが、ここではその時間変化の要素を、朝から夜への移動に利用しています。それまで朝の特急「あさもや」について紹介していたのが、夜に切り替わり、ホームに行けば深夜の特急「ふくろう」がいる、という寸法です。

こんな感じで、各シーンの構成要素を活かしつつ、今回のテーマである「早朝・深夜の通勤特急の紹介」というところに、いい感じでつなげられたのではないかと思います。

走行シーンについて

何の変哲もない前面展望主体の走行シーンですが、今回はシリーズ初となる夜の走行シーンということで、「夜にしか見れない光景」を意識し、「観覧車のライトアップ」「水面に映る早井灘のビル群」といった部分を強調する演出を入れています。

それとは別に個人的に好きなのは、始発の岩井園駅を出た直後の空撮で、ほぼ同時に出発した安三電鉄の急行が映り込んでいるところ。あの急行にも、家路を急ぐ人がたくさん乗っているはず。そういった想像を喚起できるのが「動く背景」として鉄道を敷設した効果だと思っています。

通勤特急の設定について

今回はおかげさまで初動がよく、すでに多くのコメントをいただいています。その中から3点触れておきたいと思います。

  1. 車両と列車名のイメージが一致しない⇒これは、所詮は入出庫運用の性というか。昼間は「特急センチュリースター」として運用している車両を、送り込みを兼ねて営業運転しているに過ぎませんので。列車名は無難なつけ方もできるんでしょうが、はるラピの時に、「A21Cの曲名から採用する」ということで「あさもや」「ふくろう」に決まった経緯があります。
  2. 末端区間普通列車扱いについて⇒コメントでも指摘があった通り、早井灘(H08)〜吉木(H11)間については、前後に数本の快速・普通列車が設定されていることから、その必要性は薄いと思います。あさもや4号・ふくろう1号の吉木(H11)〜栄金山(H14)間では充分考えられる設定だと思います。
  3. 特急「ふくろう」の運転時間帯が遅い?⇒確かに遅いのですが、同様に深夜の帰宅の便として特急を設定している実例は決して少なくありません。改めて調べてみると、例えば以下のような例があります。
    • 博多0:12発小倉行 きらめき34号
    • 博多0:15発熊本行 有明7号
    • 高松23:46発伊予西条行 特急ミッドナイトEXP高松号
    • 松山23:01発新居浜行 特急ミッドナイトEXP松山号
    • 新宿23時30分発本厚木行 特急ホームウェイ23号(小田急
    • 池袋0:00発飯能行 特急むさし53号(西武)
    • 西武新宿23:55発本川越行 特急小江戸51号(西武)
    • 大阪難波23:35発近鉄奈良行特急(近鉄
    • 大阪難波23:10発名張行特急(近鉄
    • 難波23:13発橋本行 特急りんかん19号(南海)
    • 難波23:26発和歌山市行 特急サザン67号(南海)