
- ずっと敬遠してきたアメリカパビリオン。ついに年貢の納め時に
- 「2時間待ち」が75分で入れた
- 4つのテーマの順に用意されたフロアスペース
- 月の石は55年前の思い出がある人向け
- エンタメとして楽しめたパビリオン
ずっと敬遠してきたアメリカパビリオン。ついに年貢の納め時に
大阪・関西万博には、東西2つのゲートがあり、私はほとんど東ゲートから入場しています。
東ゲートからゲート前広場を進んで大屋根リングをくぐると、まず見えてくるのがアメリカ合衆国の巨大なパビリオン。ですが、いつもそれを見ながらずっと敬遠していました。
敬遠していた理由の1つは待ち時間の長さ。アメリカパビリオンは事前予約は一切なく、当日先着順での入場になります。開幕当初から人気で、入場まで数時間といったことがいつも伝えられ、そんなに待つくらいなら他のところを優先するという感じでずっと避けてきました。
また、内容にそんなに期待していなかったということもあります。
アメリカなんてよく知っている国だし、どうせ「America as No.1」的なジャイアニズム満載の内容なんでしょ、そんなの見る価値あんの? ぐらいに思っていました。
しかし、会期の残り日数が少なくなってきた9月2日、ある程度他のパビリオンはいろいろ見れて、後は「予約なしで長時間並ぶところ」か「予約を取らないと入れないところ」ぐらいになってきたので、そろそろアメリカも見てみるか、という感じで入ってみることにしました。
結論から言えば、ネガティブな予想はほとんど覆された楽しいパビリオンでした。
「2時間待ち」が75分で入れた
9月2日は仕事終わりに夜から万博会場に入場。アメリカパビリオンに並ぶなら、日中よりは夜の方がマシじゃないかな、という期待はありました。
パビリオン前の広場で列の最後尾を探し、そこに並びます。係の女性が「2時間待ち」の札を掲げていました。
列はどんどん進んでいき、やがて広場からパビリオンの敷地内に入ります。
パビリオンの両側には巨大なスクリーンがあり、様々な映像が流れています。
アメリカの雄大な自然、合衆国を構成する各州、産業、科学技術など、いつ終わるのかわからないぐらい多様な映像が用意されています。その合間にはトランプ大統領も登場します。


(左)営業案内 (右)アメリカ合衆国の国旗と、パビリオンのマスコット「スパーク」
上の画像にもある通り、アメリカパビリオンでは日本語をメインに、英語や中国語の時間も用意されています。日本語以外のところで入る際は、それぞれの言語能力について簡単なチェックがあるようです。「緊急の際の避難指示もそれぞれの言語で出すので、それがわからない人はダメ」というのが基準だという話も漏れ聞こえてきます。






映像を見ていると飽きないまま入場の時間がやってきました。
列に並び始めたのが18:45ごろで、パビリオンの中に入ったのがだいたい20:00ごろだったので、75分待ちだったことになります。
普段、ニュースなどで見ていると自己顕示欲の塊のように見えるトランプ大統領ですが、パビリオンの中で盛大に露出しているというわけではなく、入口から入って通路を進み、ふと振り返ると大統領夫妻の写真が掲げられていました。進路とは反対の方向なので、もしかしたら気づかない人もいるかも。

4つのテーマの順に用意されたフロアスペース
パビリオン内は、「Connections」「Innovation」「Travel」「Space」の4つのテーマごとに用意されたフロアがあり、フロアを結ぶ通路にもいくつかの展示がある、という構成になっています。
Connections
通路を進んでいくと、マスコットキャラ「スパーク」が出迎えてくれるフロアに入ります。


外部のスクリーンでもたびたび登場するのですが、内部のシアターで常に登場するのがマスコットの「スパーク」という星形のキャラです。
このフロアでは、スパークがつながり合うことの大切さを歌う歌が流れます。

さらに次の通路を進むと、通路の両側にさまざまな展示があります。
本当はそれらをじっくり見ていければいいのですが、通路が狭く、人の流れに合わせて動かざるを得ないので、歩く間にチラ見する程度の時間しか取れません。





通路を進むと、「Imagine what we can create together!」(ともに何を創造できるか思い描こう)というパビリオンのメッセージが見えてきます。この時点で「お前が言うな」という軽いツッコミを入れざるを得ない*1のですが、まあそれは置いておいて先に進みます。
Innovation
最初のシアターは、ガイドのアナウンスとともに技術開発についての映像が流れます。ここではスパークの歌に合わせて身体を動かしたりみたいな感じで、スパークに愛着を持たせようとするような演出もありました。




Travel
次に進むと、スクリーンに見えるのは夕暮れのニューヨークの街並み。
そこから、アメリカのさまざまな表情が紹介されます。その1つとして野球もあり、そして背番号17のあの人も出てきました。




Space (1)
次に進むと宇宙開発についての模型を使った展示があります。こういうのをじっくりと見たかったのですが、すぐにステージでの映像が始まります。
宇宙開発をテーマにしつつも、ここでは「宇宙から見た地球」という視点が主で、国際宇宙ステーションが各国の協力で維持されていることなど、Connectionsもテーマにした映像だったのかなと解釈しました。






Space (2)
次に進むと、通路では惑星等の探査に用いられる機械等の展示があります。説明をじっくり読みたかった。
そして、宇宙への旅立ちを描く最後のシアターへ移動します。







最後のシアターでは、地球から宇宙へ飛び立ち、国際宇宙ステーション、そして惑星探査の様子、ジェームス・ウェッブ宇宙望遠鏡による美しい映像を見て地球に帰還するというストーリーが描かれます。最後にパビリオンのメッセージ「ともに何を創造できるか思い描こう」が表現されて終了となります。
月の石は55年前の思い出がある人向け
最後のシアターの後、月の石の展示を見ることができます(見ないこともできます)。
展示スペースの前に、1970年の大阪万博で展示された月の石の話、そして今回展示されている月の石や、現在の宇宙開発についての説明があります。これらをじっくり見たかった……と何度書いたかわかりませんが、高速ウォークスルーのため、写真を撮るのが精一杯でした。
月の石の前で5秒ほど立ち止まり、写真を1枚撮って終わり。何を見たんだろうという感じだし、別に見なくてもいいと思います。
ただ、1970年の万博の思い出がある人にとっては、あの日の思い出がよみがえったり、また、月の石を見れなかった心残りをようやく晴らせた、ということもあったりするようです。






この後はショップがあり、外に出るとイベントステージやレストランがあります。
レストランで食べたハンバーガーについては下記の記事の最後の方で書きました。
エンタメとして楽しめたパビリオン
当初のイメージはほとんど覆され、エンターテインメントとしてとても楽しめたパビリオンでした。
ただ、エンターテイメントの要素が強いために、「スパークかわいい」「音楽がいい」という方が先に立ち、パビリオンとして表現したいことはあまり伝えられていないのでは? という気もしました。多くの来場者を捌くためかとにかく流れが速く、シアター間の通路の展示をじっくり見る余裕がないことがそれに輪をかけています。
ブログという手法ではなかなか伝えられないのですが、各シアターのスパークの歌は一つのテーマが形を変えてずっと用いられており、「Together, together~」というサビのフレーズが耳に残る構成になっています。
主なフレーズは下の譜面の通りです。「GM7→A→F#m7→B」という、ポップスでは鉄板のコード進行の繰り返しです。
旋律にアメリカらしさもあり、前向きな歌詞も含めて、個人的にはちょっとディズニーっぽい感じがしました。

なお、アメリカパビリオンで使われている音楽は、アルバム「TOGETHER」として各種配信サイトで購入できます。スパークが歌う曲は英語バージョン、日本語バージョンとも収録されています。
この記事は、Apple Musicで購入したアルバムをリピートしながら執筆しました。
