君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

ひたちBRTと常磐線~久慈浜一望橋の夕景

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久慈浜一望橋から眺める、常磐線と久慈浜の夕景。

前回までの記事では、茨城県日立市日立電鉄跡地を走る「ひたちBRT」についてお伝えしていました。

a-train.hateblo.jp

その時に訪問したのは12月上旬だったのですが、実は1つ気になっていた場所があって、年明けに再訪してみました。

新型コロナウイルス感染対策

訪問したのは1月2日から3日にかけて。12月31日に東京都の陽性確認者数が一気に1,000人を超え、1月2日には東京都と埼玉県、神奈川県、千葉県の知事が西村大臣に緊急事態宣言の発令を要請するという具合に、事態は緊迫の度を増していました。

他県でも、感染が拡大している地方との往来は自粛するよう求める動きが相次いでいました。

一方で、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は、対応の指針として、「4月の緊急事態宣言の頃と比べて、我々は多くの事を学んでおり、感染が発生しやすい状況というのもわかってきている。行動のすべてを自粛するのではなく、急所を絞って対策を打つことで感染を抑えることができる」という見解でした。

年始と言えば初日の出や初詣ですが、初詣については三が日にこだわらない分散参拝が呼びかけられていました。

そんな中で考えたことは以下の通りでした。

  • 初詣を分散するなら、初日の出も分散したらいいのでは? 元日の日の出にラベルが付いているわけではなく、個人個人が見た年の最初の日の出が「初日の出」という考え方でもいいのでは。
  • 仮に移動をしたとしても、人との接触を徹底的に避ければ感染にはつながらないはず。飲食物は地元から持ち込んで現地での飲食店の利用は禁止し、その他の店舗もホテルの宿泊以外は利用しないようにする。また、持ち込んだ食べ物はホテルの個室でのみ食べることにする。

特に店舗を利用しないというのはなかなかの縛りで(さすがに自動販売機はOKにしましたが)、旅行の楽しみとしては味気ない面もあるのですが、とりあえずこういうスタイルを試みることにしました。

久慈浜一望橋(くじはまいちぼうはし)

さて、「初日の出を分散させる」というのとひたちBRTと何が関係あるのか、というと、前回、見晴らしがよさそうな場所を見つけて気になっていた場所があったのでした。

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ひたちBRTの日立商業高校停留所のそばにある歩道橋(写真は1月3日の朝に撮影)。

BRT専用道から、常磐線をまたいで高台側につながる通路のようです。

ただ、一見するとそのまま高校の敷地につながっているように見えて、一般人が利用していいものかどうか判断がつかなかったので、前回の時は見送っていました。

帰った後に調べてみると、高校生だけではなく、常磐線西側(高台側)からひたちBRTを利用しやすくするために、そして津波の際の避難路という意味も含めて設けられた橋だということがわかりました。

www.city.hitachi.lg.jp

このページに添えられた俯瞰写真を見ると、ここから海も見えそうだし、手前にはひたちBRTだけではなく常磐線の線路も見えて、いろいろいい写真が撮れそうな気がします。

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そんなわけで、JR大甕駅からひたちBRTに乗車して現地へ向かいました。

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読み方は「くじはまいちぼうはし」です。「はし」という読み方がちょっと変わってますね。普通に読むと「いちぼうきょう」もしくは「いちぼうばし」になりそうですが。

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橋を上がったところには、展望スペースも用意されています。

久慈浜一望橋の夕景

自宅を出たのが昼過ぎだったので、現地に着いたのは15時ごろ。すでに陽は傾きつつあります。

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とりあえず現地について見まわしてみたのですが、

  • 意外と海が見えない
  • 意外と常磐線がスッキリ撮れない

ということで、いきなり出鼻を挫かれます。

上の記事の写真は実際の視点よりもかなり高く、たぶんドローンで撮ったのではないかと思います(もしかしたら隣の高校の校舎からかもしれませんが)。

別にドローンがだめというわけではないのですが、それをあたかも人の視点かのように見せるのはちょっとどうなんでしょ? などと思ってしまいます。

とはいえ、来てしまったのでそのまま帰るわけにもいかないですし、臨海工場や、右奥の方には東海第二原発の塔なども見え、雰囲気は悪くないので、居座ってみることにしました。

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専用道を進んでくるひたちBRTの多賀駅前行き。住宅街の中を抜けていく様子がよくわかります。

奥の方には、屋根が丸い南部図書館や、その奥に濃い青の建物の日立おさかなセンターも見え、BRTのやってくるルートが推測できたりします。

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どうのいり公園停留所での交換風景。土休日はきっかり30分間隔の運行なので、要するに必ずここで交換をするダイヤになっているということです。

前回も触れましたが、専用道沿いの歩道を歩く人などが多く、沿線風景としてはそれが彩りにもなっています。

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こちらに向かってくるバスを、何枚か構図を変えて撮ってみます。

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これは、みっしりと住宅で埋め尽くされている様子を表現したかったカット。

歩道で犬の散歩をしている方々が、住宅地のゆったりした雰囲気を引き立てています。

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日立商業高校停留所を通過するバス。

S字カーブ的なルートを強調する感じで撮ってみました。

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大甕駅からやってきた特急。

この方向は列車の手前に電線がかかってしまって、どうもいい感じになりませんでした。

もう少しいい画角がないか、翌日に改めて模索することに。

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上野方面からやってきた特急。

こちらの方はなんとか納まりがいい画角が見つかりました。

編成の右側に電柱が微妙にかかっていて、もう少し左に寄れるといいのですが、位置的にこれが限界なのでOKとしておきます。雲の表情がよかったり、冬の夕陽の感じがでていてお気に入りの1枚になりました。

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おさかなセンターからやってきたひたちBRTのバス。先ほどに比べると日が傾いてきました。

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先ほどと同じようにどうのいり公園で交換して、北側からやってきたおさかなセンター行きのバス。

夕陽の日射しがだんだん強くなってきました。

そして南側と雲の表情が全然違います。

そもそも寒い日だったうえに、時折ビュービュー風が吹いてどんどんライフが削られていきます。

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今度は南側からやってきた普通列車

さっきの特急と甲乙つけがたいのですが、背景の雰囲気的に(主に雲の表情が)特急の方が好みかなあ、という感じ。

最初に出鼻を挫かれたものの、だいたいいい感じに撮れることがわかったので、この日は引き揚げることにします。

この日の宿は常陸多賀駅から西にあるルートイン。

多賀駅前行きのひたちBRTに乗ったのですが、大甕駅で下車してもう一本だけ粘ってみます。

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すっかり日も沈んでしまいましたが、大甕駅16:35発の常磐線特急と、16:34発のひたちBRTの並びを撮ることができました。

こういう構図が得られることは分かったので、もう少し明るい状況で撮ってみたいです。

大甕駅から常陸多賀駅へは次のBRTの便で向かったのですが、そこであることに気づきます。

駅間の移動なら、別にBRTじゃなくて列車でいいんじゃない? という。

便数はどちらも大差ないし、運賃はJRの方がだいぶ安く、所要時間もJRの方がはるかに速いので、タイミングさえ合えばBRTを選ぶ理由がなかったです。

翌朝の話は次回へ続きます。

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