君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

初夏の三陸ウニ丼紀行 (7)高田松原津波復興祈念公園にて

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海へと続く祈りの軸。高田松原津波復興祈念公園にて

6月18日に都道府県を跨ぐ移動の自粛要請が終了し、三陸沿岸各地で競ってウニの口開けをアピールして販売を始めた頃、ウニ丼を求めて三陸へ向かいました。

初日・2日目と南三陸さんさん商店街でウニ丼を堪能しつつ、周辺を巡ったりしていました。

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3日目は、気仙沼市安波山陸前高田市陸前高田駅近くにある本丸公園を巡った後、一時期「美術館みたいな道の駅」というツイートが話題になった、同じ陸前高田市高田松原津波復興祈念公園へ向かいました。

a-train.hateblo.jp

シンメトリーが美しい公園

公園の概要については、以前に下記の記事でお伝えしましたのでご覧いただければと思います。

a-train.hateblo.jp

上の記事の概要にもありますが、高田松原津波復興祈念公園は、有名な「奇跡の一本松」の他、複数の震災遺構、道の駅高田松原、震災伝承施設「いわてTSUNAMIメモリアル」、国営追悼・祈念施設で構成される広大な公園です。

大船渡線BRTの奇跡の一本松駅もこの中に設けられています。

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高田松原津波復興祈念公園の正面(左)と、エントランスにある水盤(右)

上の2枚はいずれも以前に撮影したものですが、この整然とした建物と、エントランス部分にある印象的な水盤の風景から、「美術館のような道の駅」と言われたりしたようです。

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道の駅もてぎ(左)と道の駅遠野風の丘(右)

一般的に道の駅というと、上の2枚のような雰囲気をイメージすることが多いのではないかと思います。確かにこれらとはずいぶん雰囲気が違います。

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秋から冬にかけて訪問した際は、草木の色も乏しく、美術館というより何か宗教施設のようにも見えていたのですが*1、植えられた樹に花が咲き、緑の彩りが出てくると、公園らしい雰囲気が出てきたという感じもします。

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この日は風があって水盤が波立っていたので、あえて外して撮影してみましたが……

やっぱり水盤は入れる方がいいですね。

いずれにしても、この公園は海へ続く「祈りの軸」を中心にシンメトリーな構造なので、写真を撮る上ではそれを意識するのが1つのポイントになります。

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祈りの軸をまっすぐ進むと、堤防上にある「海を望む場」へ。その先にもまだ海へと道が続き、そして右には唐桑半島、左には広田半島がこれまたシンメトリーな感じに配置されています。

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海を望む場から入口側はこんな感じになります。

ただ、下記のツイートを見ると、このシンメトリー構造のシンボリックな存在である4×4本の木のうち、1本が撤去されているようです。

1本だけ、明らかに葉の付き方が良くない木があったのですが、そのまま置いておくわけにはいかなかったのでしょう。

そんなわけで、完全シンメトリーな姿はしばらくお預けになるのかもしれません。

「海を望む場」から海を望む

堤防上に上ると、広田湾を一望することができます。

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これは南東の広田半島方面。

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方角的には真東に当たる箱根山

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南西側の唐桑半島方面。右手前の岸壁は長部(おさべ)漁港になります。

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しばらく眺めていると、その長部漁港に何隻かの漁船が入港していきました。

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右奥に見える西日に照らされた町並みは、復興が進む今泉地区の住宅地。この町並みのすぐ左側(画像の左上の部分)に、大船渡線BRTの陸前今泉駅があります。

この場所からは、市の中心部にしても今泉地区にしても、町がかなり遠くに見えます。そのせいか、夕方には夕陽に照らされた町が印象的に見え、日が暮れると灯る明かりにぐっとくるものがあったりします。

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最後は定番ですが、奇跡の一本松と、隣に佇むユースホステルの遺構。

 

これでこのシリーズは終わりになります。

後半は全然ウニ丼と関係ないシリーズになってしまいましたが(タイトル詐欺と言われても仕方ない)、夏の三陸を初めて経験したという意味でとても有意義な3日間となりました。

*1:実際、追悼の場でもあって、宗教施設というのも当たらずも遠からずではあるのですが。