東日本大震災以降、一部区間で運転見合わせが続いていたJR常磐線ですが、9年の年月を経て、今年3月14日に全線での運転再開を迎えることになりました。
常磐線(富岡駅~浪江駅間)の運転再開及びおトクなきっぷの発売等について(水戸支社)
http://www.jrmito.com/press/200117/press_02.pdf
常磐線全線運転再開について(仙台支社)
https://jr-sendai.com/upload-images/2020/01/202001174-1.pdf
常磐線の特急ひたちは現在品川・上野~いわき間で運転されていますが、上記のリリースにある通り、全線運転再開後は品川・上野~仙台間を走破する特急ひたちが3往復運転されることになっています。
そのため、いわきから北で試運転が行われています。そのシーンをいくつか見てきたのでご紹介します。日時と場所も併記しますので、スジを推測するのにも役立てていただければと思います。
2月9日(日)
2月9日、不通区間(富岡~浪江間)の代行バスに浪江駅から乗車し、富岡駅に到着する直前。10:57ごろ、E657系の試運転列車が北に向かっていきました。
13:23頃、富岡駅にいわき方面に向かう試運転列車が到着。
富岡駅に到着した後、駅付近の町の様子を見ていたりしていました。しかし、この日はあまりにも寒くて早々に退散。駅併設の売店兼飲食店「さくらステーションKINONE」でまったりしていたら、目の前にやってきたのでした。
その後、常磐線で帰るためにいわき行きの列車に乗車したら、竜田駅で14:12頃、仙台方面に向かう試運転列車に遭遇。油断も隙もありません。
この日はこれ以降見ることはありませんでしたが、なんなら富岡駅から北の運行再開予定区間に行く列車も見てみたいと思い、翌々日に再訪してみました。
この日、勝田駅で撮影したおまけカット。夕陽を浴びる車両に旅情を感じます。
2月11日(火・祝)
まずは久ノ浜駅の南側で651系の往復を撮った後、試運転列車が来るかもしれないと思い待ってみましたが、期待した時間には来てくれませんでした。
次の列車の時間もあるので駅に向かって線路沿いを歩いていると、E657系ではなくE531系の試運転列車がやってきたので慌てて撮影。
久ノ浜駅を12:17頃に出発し、いわき方面に向かう列車のようです。
その後、広野行きの列車に乗って終着まで移動。
次の富岡行きは13:43発。おととい、富岡駅に13:23頃に列車がいたので、それがいわき方面に来るとしたら、駅付近で撮ればぎりぎり間に合うのではないか、と思っていました。
ところが、駅付近の跨線橋で13:38頃まで待ってみたのですが列車は来ず。読みが外れたかと思って駅に向かったところ、1分後にやってきたのでびっくりです。
というわけで、13:39頃、いわき方面行きの試運転列車が広野駅に到着していました。
その後、富岡駅へ移動。駅の西側にある高台の公園から町を俯瞰すると、町の裏手の山裾を縫うように進んでいく常磐線の線路が見えます。
あいにく、その多くの区間で防風柵らしき柵が設けられていて、残念ながらバッチリ撮れるという感じでもありませんでした。
14:20ごろ、富岡駅を仙台方面に向けて発車した試運転列車。
一昨日に竜田駅で14:12頃に見た列車が、そのまま北に向かったらこれぐらいの時刻になるのではないかと思います。
町の裏手を堂々たる10両編成が走り抜けていきます。
さらに進んだところ。2両目がいる部分で道路を越えていくのですが、これは国道6号線。帰還困難区域を抜けて北へ向かうための道路になります。
ここで見ることができたのはこの1本だけでしたが、先頭部の流線形も美しい10両編成の雄姿は、復興を目指す町を勇気づけるんじゃないかな、と感じました。
やがて、木戸駅の南側で651系の列車を撮影し、木戸駅へ戻ろうと歩いていると、不意にいわき方面に向かう列車がやってきました。
取るものもとりあえず撮りましたが、手前の電柱さえなければ……という惜しい写真でした。
木戸駅を16:50ごろに通過したようです。
なかなか事前の読みは当たらないし、富岡駅の北側は高い柵があったりで、手ごたえがある写真は撮れなかったのですが、こういう情報をもとに、他の方にいい写真を撮っていただけると嬉しいなあ、と思っていたりします。