君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

鉄道と地元自治体と災害復旧と

www.westjr.co.jp

発表されたのはおととい(2018/11/5)の話ですが、今年の西日本豪雨で被災したうち、今年中に復旧の見込みが立たず「被災時から1年以上」と提示されていた、芸備線の白木山~狩留家駅間について、来年秋を目指すという見通しが公表されました。

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https://www.westjr.co.jp/press/article/items/181105_01_hiroshima_geibi.pdfより)

上記の図を見ると、単に橋梁を新設するだけではなく、拡幅や川底の掘り下げといった河川改修も行うようで、これは広島県が実施することになるのでしょう。

こういう計画を取りまとめるのはそう簡単ではないので、このために復旧見通しの発表に時間を要していたとすれば、やむを得ないことだったと考えます。ともかく、JRと自治体が協力して復旧にあたれるというのはよかったのではないかと思います。

 

この見通しが発表されるまでは、JR他社がやっているように、復旧のために地元負担を要求されたり、廃線を持ち出されるのではないか、という噂もあったようですが、それはないだろうと考えていました。

JR西日本は、ついに廃線になった三江線にしても、災害に対しては都度復旧工事を行っていたし、今回の災害についても、芸備線でもっと成績の悪い区間は迅速に復旧していたというあたりがその根拠になります。

 

こういう話でとても印象に残っているのは、JR東海名松線が2009年に豪雨で被災した時のことです。

もう見れないかと思ったのですが、かろうじて当時のニュースリリースが残っていました。

 

名松線の今後の輸送計画について
http://jr-central.co.jp/news/release/nws000410.html

 

この中で、末端区間(家城~伊勢奥津)のバス転換を提案しているわけですが、その理由としてこういう主張をしています。

このたびの被災後、路盤のみならず周辺の状況を含め、慎重な調査を実施してまいりました。その結果、地形・構造物の制約のみならず、山林を含めた周辺部からの鉄道設備への影響が大きくなっていることが改めて明らかになりました。
従って、仮に復旧したとしても同程度の自然災害ではもちろん、それ以下であっても大きな被災が発生する恐れや長期にわたる運転規制等を行わざるを得ない状況が考えられ、安全・安定輸送の提供という当社の基本的な使命を全うできず、ご利用されるお客様に大変なご不便をおかけする可能性が高いことが懸念されます。 

つまり、周辺環境がひどすぎて鉄道を運行できる環境ではないと言いたいわけです。

「別紙」として添付されている資料がさらに強烈でした。

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わざわざ写真に「対岸道路」と記入し、そして「〇雲出川対岸の道路は整備 被災なし」と、道路には被害がなかったことをわざわざ強調しているわけです。

「こんなんで鉄道なんかやってられるか! もうバカバカしいわ!」

という、心の叫びが聞こえてきそうな資料です。

 

今にして思えば、東海道新幹線の鳥飼基地の井戸の問題、リニア関係の主に静岡県との対立と、いろいろと地元自治体との軋轢を抱えまくりなJR東海の社風というか、とにかく地元の神経を逆なでしようが一向に意に介しない感じがこの時から全開なんだなあ、と思うわけですが、一方で、鉄道の運行に対する地元側の環境整備の責任ということはこの時期にはまだあまり意識されておらず、それを突き付けた意義はあった、という風に記憶しています。

 

JR西日本にしても、言いたいことはいろいろあるんだろうと思います。経営効率の観点からいえば、利用者の少ない路線で、災害復旧のたびにいちいち大金を拠出するのは無駄なのかもしれません。

今回の「第1三篠川橋りょう」の復旧は総工費が13億円と発表されていますが、仮に芸備線だけであっても、他の被災個所の復旧費用も含めれば数字は膨れ上がると思われます。

 

とはいえ、上記の名松線が復旧するまでに何年かかったか、只見線日田彦山線日高本線といった、被災を機に地元負担や廃線を持ち出す交渉をした路線がどれだけ面倒なことになったか(なっているか)を考えれば、とりあえず復旧させるところは復旧させ、廃線等の話はそれとは切り離して考える、という方が、話をスムーズに進める上では得策なのではないかと思っています。

小倍率時間スケールでダイヤを組む苦労について

12倍スケールでのダイヤ設定に苦戦しているとのことで。

第八話の方で、「神羽鉄道がダイヤ設定のため運休して不便なので、両者(弥急電鉄と川陽電鉄)で直通運転してほしい」という話を持ってきて、神戸高速みたいな直通運転をやっちゃうあたりの強引な持っていき方が面白かったです。

「快速全開」って、駅名がすごい。確かに、現実に神戸高速にある「大開」駅も、たいがいごつい駅名なのですが。

 

第九話のダイヤ設定の話、30倍速とかと比べると、

  1. 1往復ごとの所要時間が小さくなる、つまり1日に往復する数が増えるため、その分、1編成あたりのダイヤ設定にとても時間がかかる。
  2. ダイヤは1分単位でしか設定できない一方、倍率が小さくなることで1分で進める距離が長くなるため、1分未満の秒単位のズレの影響が大きくなる。

という2点があげられていて、確かにそうですよね、うんうん。と納得しながら見ていました。

2.については、そのことを机上ダイヤを組む段階で考慮しておく必要があるのですが、結局のところ試行錯誤するしかない感じではあります。

だから、せめて30秒単位でのダイヤ設定を……。

事前予告になかった「操車場(ホームなし)」が実装されたぐらいだから、今度出るであろう最終パッチで実装してもらえないかと期待しています。

 

まあ無理でしょうけど。

 

 

1.については、パターンダイヤであればある程度手を抜く方法はあります。

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上のようなダイヤであれば、9時台~16時台はパターンダイヤになるので、始発からダイヤウィザードを始めて、9時を回ったら、個別設定をする駅やポイントでは16時台まであらかじめ設定しておく。それが一巡して問題なければ、ダイヤウィザードをいったん終了して、あとは17時の手前まで300倍ぐらいで早回ししてしまうことができます。

まあ、早回しをする前に、念のためにセーブはしておく方がよいですが。

台湾鉄道事故:事故車両の「設計ミス」に関して

www.nikkei.com

結局、そういう話になっちゃうんですね……という感覚。

当初懸念されていた動力系の不具合とは違う話ですが、こんなところで思わぬミスが明らかになりました。

で、これは上記記事によると日本車両製造側が

ATPは1編成につき両側の先頭車両に付いており、その全てに同じ配線ミスがあるという。 

と「ミス」であることを認めているようなので、その見解に従っていますが、一方で、「台湾の報道では、台湾鉄道側が意図的に伝達機能を切って納品させたとされている」という説もあり、そういう説があることにも留意はしておくべきかと思います。

日本車両製造側の見解については、報道を通しての抜粋ではなく、当事者の発表を直接参照すべきかとは思いますが、現時点で日本車両製造のWebサイト(http://www.n-sharyo.co.jp/)にはまだ掲載がありません。

 

このミスが事故にどう影響しているかというとまた難しい話。

www.asahi.com

上記の朝日の記事では(というより各種報道で既報ですが)、

運転士は指令員の同意を得て装置を切ったとしているが、台湾鉄道は「報告は無かった」として主張が対立している。
台湾行政院(内閣)の調査チームは無線記録などから、指令員は運転士とのやり取りを通して事故の約3分前には装置が切れていたことを知っていたとみているが、設計ミスがなければより早い段階で事態を把握できた可能性がある。

とあり、そもそも事故に至る経緯についても見解の相違が出ているようなので。

もし「報告がなかった(ので把握できなかった)」という説に立つならば、伝達機能のミスは大きな影響を及ぼした可能性があります。

一方で、運転士と指令のやり取りの上で切っていたのであれば、伝達機能があろうがなかろうが結局のところ変わりはなく、事故への直接の影響はないと考えることもできます。

 

このことを踏まえてか、事故との関連についての日本車両製造側の見解も、日経の記事では

そのため、日本車両製造は「通知機能が働かなかったことと、事故とに因果関係はなく、制御機能自体にも問題はない」としている。 

と因果関係を明確に否定し、朝日の記事は

日本車両製造は「事故原因は当局が調べているので、事故にかかわる話かどうかは何とも言えない」(同社広報)としている。 

となっており、ここでも混乱が見られます(なので一次情報を見たいのですが)。

 

このように事実関係で争いがあるような事柄については、

  • 事実関係が今後も変わりうることを認識しておく
  • 事実関係を断定するような情報はまず疑ってかかる(情報の出所を確かめる等)
  • 報道を参照する場合、単一のソースだけではなく、できるだけ複数のソースを参照する
  • 見解を示す時には、「現時点で知りえる事実関係を前提にしたもの」であることを明確にし、前提が覆った時にはそれを認めて見解を撤回する

というような態度でいるのがよいのではないかと考えていますので、参考にしていただければと思います。

特に最後、安易に誰かを攻撃するようなことを書いてその前提条件が覆り、引っ込みがつかなくなって強弁を繰り返す、というみっともない事態になることも往々にして見受けられますので。

JR東日本・中央線の新しい特急料金体系

http://www.jreast.co.jp/press/2018/20181019.pdf

中央線特急に新たな着席サービスを導入します 

ついに導入ですね。

E353系が導入された当初から確実視されていて、あとはいつになるかという時間の問題だったので、特に驚きはありません。

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要は、今の常磐線特急と同じく、

  • 全車指定席に
  • 別途「座席未指定券」を用意し、指定を受けない場合は車内の空席に座ることができる(そこを指定している人が来たら立つ)※グリーン車は除く

ということになり、それに伴い特急料金の改定、チケットレスサービスの拡充、回数券の廃止等が行われるようです。

個人的には、特に東京発着の特急・新幹線は必ず前もって指定席を取る派なので、指定席の拡大は喜ばしいことです。

こういう制度改定は、それによってメリットを享受できる人と、デメリットを被る人が出てくる。ただそれだけの話であって、この改定がいい悪いという話ではありません。

JR東日本はこの方式を選択した」ということに過ぎません。

 

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http://www.jreast.co.jp/press/2018/20181019.pdfより)

この赤・黄・緑が乗客目線ではない、という指摘もあります。

つまり、座席未指定券を持つ人にとっては、「座れる」=「緑」であるべき、ということだと思います。

ただ、これも一面的な見方で、指定席特急券を持つ人にとっては自分の座席が確保されていることを示す「緑」になるし、もともと普通列車グリーン車において「この区間に有効なグリーン券を持っている」=「緑」という使われ方をしていて、それに合わせたという意味もあるでしょうから、このことだけをもってJRの情報デザインを批判するのもおかしいことだと思います。

 

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今はもう出ていないんじゃないかと思いますが、E353系導入当初は発車案内でも「新型」を強調していました。

 

ただ、気になるのは、全車E353系化に伴い、南小谷発着の特急あずさがなくなるのではないか、という噂(大糸線にはこれまでE353系の入線実績がないとか…?)。

もしそうだとしたら、旅行計画の1つにある列車なので、早いうちに乗っておかないといけないですね。

海辺の処理に困りつつ。

Trick a truck or treat.

という渋谷発の新しいフレーズができたようですね。

 

さて、お前は旅行に行ってばかりでA列車の動画はどうなっているのか、そもそもA列車で行こうを中心に綴るブログじゃないのか、というツッコミがそろそろ聞こえてきそうなのですが。

次は未公開エリアを走る特急にしようかと思いつつも……

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このあたりの海水浴場っぽいのがちょっとしっくりきていない上に、

 

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この海辺を処理するアイデアが枯渇していて。

 

そんなわけで、まったく進んでないのが現状です。

 

だいたい、思いつくアイデアだったり、Googleマップでいろんなところを眺めてやってみたいと思ったことは他のところで投入してしまっているので。

 

1つやってみたいこととしては江ノ島っぽいもの(河口の先に小さな島があって観光地になっている、みたいな)があるんですが、あまり派手にやると海が狭くなりすぎてしまうのが悩みどころです。

草津よいとこ 一度はおいで~♪

このフレーズって、父親が大好きでよく聴いていた(したがってよく聴かされていた)フォーク・クルセイダーズの「帰って来たヨッパライ」が由来なのだと思っていました。が、その曲の「天国よいとこ 一度はおいで」自体が草津節のパロディだったのですね。

以前、草津とは縁があったのです。といっても、群馬県草津町ではなく、滋賀県草津市でした。

その話をする時に、つい何気なく「草津」と言ってしまうのですが、東京では一瞬話が伝わらないことがあり、「群馬の草津ではなく滋賀の草津」ということを説明してようやく理解してもらえる、ということがたまにあります。

 

さて、下記の記事の続きになります。

a-train.hateblo.jp

 

東京から上越新幹線で高崎に出て、吾妻線で大前まで行って長野原草津口へ戻り(ここまでが前の記事)、そして草津温泉へ向かいます。

大前からの電車は11:17着。上野からの特急「草津31号」は11:22着。

そして、長野原草津口から草津温泉へ向かうバスは、11:31に急行(直行便)と普通(途中のバス停に停車)が出ることになっています。

この日は多客を想定してか、急行便に2号車が用意されているようでした。

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先にバスに乗り込んでのんびりしていると、特急が到着し、大勢の行楽客が排出されてきました。

乗り込んだ1号車は、全席が埋まって出発。ぐんぐんと高度を上げ、長野原町から草津町に入っていきます。それとともに、紅葉も次第に鮮やかさを増してきた感じでした。

草津温泉バスターミナル

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やがて草津温泉バスターミナルに到着。突き当たり型のターミナルは現実的にはそれほど数が多いわけではないですが、「A列車で行こう9」ではこれしかなく、嫌と言うほど見慣れた形状です。

到着した12時直前の時点で、折り返しのバスを待つ長い行列ができていました。

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バスターミナルの外観。

2階に路線バス・高速バスが入り、1階の入り口には各旅館・ホテルの送迎バスが待ち構えるという使い分けをしているようです。

2階には、確かおなじみのロゴマークは出ていなかったと思いますが、みどりの窓口の役割をする窓口があります。「JR時刻表」の索引地図でも、草津温泉は鉄道駅ではないにもかかわらず、緑のマーク(みどりの窓口のある駅)となっています。

運賃表には、長野原草津口乗り換えのバス運賃+鉄道運賃を合計した、主に東京方面の運賃が掲示されていました。

帰りをどうしようかというのは決めかねていたのですが、「充電用のUSBポート付き」というのに惹かれて、新宿行きの高速バス「ゆめぐり号」にすることにし、乗車券を購入しておきました。

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バスターミナルの目の前にある、ご当地ローソン。

この左側の店で昼食をいただきました。

六合(くに)産舞茸を使った舞茸天丼ということで、大ぶりにカットされた舞茸の天ぷらがドンドンドン、と乗っていた天丼でした。

キノコ類なので基本的に満腹感はないですが、どうせこの先いろんな店でつまみ食いするに決まっているので、これでいいのです。

ちなみに「六合(くに)」というのは、今は中之条町編入された旧六合村で、草津の隣村だったそうです。

草津は温泉で有名ですが、地場の特産品があるわけではありません。なので、地域色を出そうにも、「群馬名物ひもかわうどん」とか、「信州そば」とか、「下仁田ネギ使用」とか、どうしても近隣エリアの特産品を借りることになり、草津独自の何か、というのはなかなか難しいようです。

その中では珍しく、ご当地色の強い食材と言えるのではないかと思います。

 

さて、食事も終わっていよいよ温泉街へ向かいます。

湯畑から西の河原公園、そして露天風呂へ

バスターミナルから徒歩数分で、草津温泉の中心となる「湯畑」へ。

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近づくと硫黄の臭いが立ち込めてきて、一瞬たじろぐものがあります。

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が、とりあえず入ってみないことには始まりません。

写真の奥に並んでいる籠は、湯の花を採取するためのもののようです。

この湯畑を中心に、ベンチや足湯などの観光客が逗留できる設備、周囲を取り囲んで飲食店や旅館等が並んでおり、また、視点を変えれば四方に延びる道路に対するラウンドアバウト型の交差点としても機能しているようです。

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勢いよく湯畑からお湯が流れ落ちる湯の滝。

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湯畑を取り囲む一角にあったのがご当地セブンイレブン

さて、事前に調べていて一番見てみたくなった、西(さい)の河原公園の方へ向かいます。

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風情ある温泉街の佇まい。

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紅葉の最盛期にはまだ達していないようでしたが、道中には鮮やかに色づいた木々も見られました。

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そして西の河原公園へ。

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川が流れていますが、これは水ではなく温泉です。さわってみるとぬるめのお湯程度の温度。

足湯的な湯だまりもあり、たくさんの人がこの河原で思い思いの時を過ごしているようでした。

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念を押しておくと、ここは西(さい)の河原であって、賽の河原ではありません。

ですが、誰かが冗談半分に始めたことが、他の観光客が面白がって真似をして、こんなことになった……のかもしれません。

ただ、昔は「鬼の泉水」と呼ばれていたそうで、もしかしたら「西の河原」というネーミングも、何かしら「賽の河原」(石を積んでいると鬼が壊しに来る)とひっかけたのかもしれませんね。

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河原を上っていき、ビジターセンターを過ぎると露天風呂があります。

せっかくなのでこちらで草津の湯を味わってきました。

草津の湯は熱い、というイメージがあったのですが、湯元から離れていれば全然そんなことはなく、普通に入れます。

湯畑からはそれなりに距離があるので、暑い夏や寒い冬には少し訪ねづらいかもしれません。春や秋のように気候がいいと至福のひとときになるのではないでしょうか。

湯畑に戻って

露天風呂を出て、来た道を戻ります。

次の予定の湯もみショーまではだいぶ時間があるので、沿道にある店をじっくり見ながら戻っていきます。

草津には地場の特産品がない、ということを書きましたが、それだけにそれぞれの店がオリジナリティを出そうといろんな工夫を凝らしていて、特定の産品に頼らない多様性を生み出しているという点では、それも悪くない、という感じがしました。

湯畑に戻ると、もう14時を回っているというのに、蕎麦屋などの飲食店には、最初の時(12時台)には見られなかった行列が多数できていました。

ここで、ベンチに腰かけて、こし餡と栗餡をセットにして詰めた餅と、近隣の牧場で生産しているという濃厚なヨーグルトドリンクをいただきながら、温泉街の旅客流動について考えてみました。

上野→長野原草津口の特急草津は、以下のようなダイヤになっています。

もっと早く着く列車がないのが、以前から気になっていました。

逆方向も、長野原草津口発が12:04~15:43と、朝や夕方ではなく昼過ぎの時間に集中しています。草津温泉からのバスも考慮すれば、11:00~15:00頃に集中しているといってもいい感じです。

 

考えてみれば、草津温泉を訪れる人の大半は、宿泊前提で来るわけです。

そして宿泊するということは、だいたいの場合、午後~夕方にチェックインして、出発日の午前にチェックアウトすることになります。

そのまま帰る人は昼前ぐらいには草津を出るだろうし、ついでにどっか見ていこうという人は午後になるかもしれない。

そういう人のためのダイヤを組むとしたら、昼過ぎ頃に到着して、昼頃出るダイヤになるのはむしろ理にかなっているわけです。

そして、そういう動きをするからこそ、昼時ではなく、昼を過ぎてから多くの利用客が集まって来て、店に行列ができるのでしょう。

温泉街への輸送に特化したダイヤというのは今まであまり考えたことがなかったのですが、特急草津の場合、高崎までは新幹線があるため、中之条も含めてほぼ温泉目的に特化した運行形態になっているということを、今回、現地で人の流れを目の当たりにして認識できたような気がしました。

 

この後は湯もみショーを見て帰るのですが、もう3,300字を超えているということで記事を分けることにします。続きは下記の記事で。

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E4系と吾妻線と大前駅

先日、日帰りで草津温泉へ行ってきたのですが、今回はその手前の記録になります。

先行き短いE4系

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時期は明確になっていないものの、上越新幹線E7系を投入することで徐々に撤退することが明らかになっているE4系(Max)。

東京から高崎まではこれで移動です。

高崎ぐらい在来線で行けば? という指摘はあるでしょうし、とてもごもっともなのですが、単純に言って、寝坊しました。

目が覚めたら5分後に家を出ないと間に合わない、とかちょっと無理ゲー。

 

ただ、そのおかげで、あまり経験がなかったE4系に乗ることができたので、それはそれでよしなのです。

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他の新幹線車両と異なり、まるでそびえ立つ壁のように見えます。

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確保したのは2階の指定席。遠くに赤城山がとても綺麗に見えたのですが、この写真に映る手前の防音壁の高さを考えると、普通の車両では見えないんですかね。機会があれば比較して確認してみたいです。

上越新幹線(新潟行き)に初めて乗ったのは冬の朝1番の列車だったのですが、その時は、大宮を過ぎてから日が昇ってくるのがはっきりと見えて、とても美しかったのでした。

この大宮~高崎間は、一面の平野に低層の住宅や工場が広がる中を高架線で突っ切っていく北関東らしい風景で、見どころが乏しいともいえるのですが、その眺望の良さは時に思いがけない絶景を提供してくれることがあります。

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高崎駅。隣にいた回送列車(写真の右の編成)もE4系でした。

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新幹線ホームから降りると、こんなだるまが無造作に置いてありました。

朝は食べてしまったので、おぎのやの峠の釜めしを買いたい衝動を我慢しつつ、在来線ホームへ。

吾妻線で大前へ

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この案内板を見るにつけ、ホームごとの運用があまり固定されていない、地方都市らしい感じが伺えます。

ところで、今回の旅行の目的の1つは吾妻線乗りつぶしです。

なので、何はともあれ終着駅の大前まで行かないといけません。

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途中の長野原草津口や1駅手前の万座・鹿沢口で折り返す列車が多く、大前まで行く列車が限られているのが吾妻線の特徴です。

その限られたうちの1本に乗ります。

以前は、日中に大前駅に行くとしたら12:30ごろ着、折り返し列車は14:00ごろ発で、1時間30分もどうやって時間を潰したらいいのか悩ましかったのですが、今は10:38着・11:00発と、かなり手ごろなダイヤになっています。

高崎では立ち客が出るほどの乗車率でしたが、新前橋・渋川と進むにつれて減っていき、そして吾妻線内でも、沿線の行楽地に向かう人が少しずつ降りていきます。

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川原湯温泉駅で、対向列車との交換があります。

ローカル線の駅としては、南側(写真右側)にそびえ立つコンクリートの壁がかなり特徴的です。

この駅は以前は吾妻川の川沿いにあったそうですが、そこは今は、八ッ場ダムに沈めるための工事中。

1つ手前の岩島駅から、次の長野原草津口駅までの区間は、川沿いの線路から、南側の山の中を長大トンネルで突っ切る線路に付け替えられました。

以前、「コンクリートから人へ」というキャッチフレーズとともに、八ッ場ダムの建設を進めるべきかどうか、政権レベルで問題視されたこともありましたが、良くも悪くも、まさにその「コンクリート」を象徴しているようにも思いました。

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駅から北側の風景。

もう少ししたら、たぶんもっと美しい紅葉の風景になるのでしょう(ちょうど今日あたりかな?)。

 

そして、長野原草津口を華麗にスルーし、万座・鹿沢口を通り過ぎて大前駅へ。

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この駅で降りた人は10人ほど。大半は私と同じ目的のようです。

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駅の先に少し延びる線路。

以前、今は長野原草津口止まりとなっている特急が万座・鹿沢口まで運転されていた頃には、その万座・鹿沢口駅棒線駅ということもあり、ここまで引き上げていたこともあったようです。

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駅ノートがありました。

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そんなに記念になるような駅とは思っていなかったのでちょっとびっくりです。

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駅ノートのレベルを超越した力作。

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当然ながら無人駅で、発券機能もありません。

折り返しの時は長野原草津口で、大前からの乗車だと告げて運賃を払いました。

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駅前の風景。手前の工事はなにかというと…

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川の中央に立つ真新しい橋脚らしいものを見るに、新しい橋を架けようとしているようですね。

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吾妻川にかかる現在の橋。橋脚は4本あります。

治水の基本の1つが、橋の橋脚を減らすということ。

今年の豪雨災害の中でも、上流から流されてきたものが橋にひっかかり、そのために水流の圧力で橋が流されたり、流れがせき止められて氾濫につながった、ということがありました。

A列車で行こう9」のバージョン5で、鉄道模型のようなミニ鉄橋が実装されましたが、これを使うと橋脚がたくさん立ち並ぶことになり、治水という観点で見ればかなりの悪手ということができます。まあ、シムシティのような災害イベントはないので、別に水害が起こるわけではないのですが。

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注意を喚起する幟がありましたが、その上を見ても何もない、雲一つない青空でした。

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が、その傍らにはこんなケーブルが。

かつて上空に架かっていたものを巻き取ったのか、必要に応じて使用するものなのかはわかりませんが……。

そうしていろいろと見ていると発車時間が来たので、折り返しの列車で長野原草津口へ向かいます。

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この駅も、大前方面に線路が延びているのは1線だけで、もう1線は行き止まりなのですね。

直後には、上野からの特急「草津31号」がやってきて、この折り返し線に入っていました。

この続きは別記事で!

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JR西日本の新快速に有料座席「Aシート」設定

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以前から噂されていた話が、ついに現実になりました。

関西における有料座席サービスは、おそらく各社がそれぞれ出方をうかがっていて、南海の「泉北ライナー」や京阪の「プレミアムカー」「ライナー」がそれぞれ導入後に増発するなど、おそらく好調に見えることから、JRも踏み切ったという感じに見えます。

仕様に関しては上記ページや各種報道を見ていただくとして、ここでは、どの列車が対象になるのかを予想してみたいと思います。

発表では「上下4本」、つまり片道2本であり、有料座席車は223系1000番代4両編成2本の各1両を改造する形となっています。

ダイヤ等は決まり次第発表するとされていますが、本数を提示しているということは、もう内々ではほとんどダイヤは決まっているのでしょう。

ネットメディアの報道(といっても、要はプレスリリースを書き写したような程度の記事)には記載されていませんが、新聞社等の記事では、おそらくは同日の社長会見で得たと思われる情報から「朝夕のラッシュ時を想定」と記載されているものがあります。

JR西、新快速に有料座席導入へ 19年春から東海道線で : 京都新聞

運転区間は、東海道線琵琶湖線(長浜-京都)、京都線(京都-大阪)、神戸線(大阪-姫路)の一部。ダイヤは朝夕のラッシュ時を想定し、1日上下4本から始める。通勤・通学客のほか高齢者や訪日観光客などのニーズを見込む。

 

以上の情報から、来年春のダイヤ改正において、以下の改正があるのではないか、と予想してみます。

朝ラッシュ時
夕方ラッシュ時
  • 下りは、大阪駅始発の8両編成の新快速のうち、網干行き(18:22発もしくは18:52発)にAシート編成を増結し12両化
  • 上りは、大阪駅始発の8両編成の新快速のうち、野洲行き(18:37発もしくは18:52発)にAシート編成を増結し12両化

おそらく、「Aシートの設定によって普通車が減った」という批判を避けるために、いきなりそういう設定はしないのではないかと思います。

なので、夕方は8両編成を12両に増やす形になるのではないかと予想します。

それを軸に考えると、朝の段階でAシート編成は大阪に来ていないといけない(回送する手もないわけではないですが)。現状、始発~朝ラッシュにかけて大阪止まりの列車はないので、新たに設定する形になるのではないかと思います。

「ラッシュ時ピーク前の列車を増発する」というのは、通勤ラッシュ対策としての首都圏的な考え方なのでちょっと怪しいですが、最近はJR西日本も増発・増車の傾向があることを考えると、あり得ないわけではないと考えています。

毎日休みなく運用するわけにもいかないはずなので、Aシート車が増備されるまでは、土曜・休日ダイヤの設定はないのではないかと思います。

 

※2019/6/23追記

上記の予想は大ハズレとなりました。

実際の乗車記は下記記事に書きましたのでご覧ください。

a-train.hateblo.jp

ニコ鉄11周年動画から

たぶん、Island Railroadで登場している島の集落の歴史をきちんと作り込むと、きっとこんな感じになるんでしょう。

実は、まだIsland Railroadの動画に登場していない部分で、あ、なんか似たようなことをやりそう、みたいな感じもあったり。

そんなわけで結構親近感があったりします。

 

個人的な好みと言うしかないのですが、ここまでディテールを作り込むと、町の周囲が空白地というのが気になってしまうのです。その時点でディテール台無しだろ、って感じで。

自分の動画で開発途中の状態を出さないのは、そういうことを考えていたりするからです。

 

ここから始まる直通遊戯。

それ自体はまあ、いつもの……という感じではあるのですが、一つびっくりしたのは、最初の方で現実の新幹線のような車端部の案内パネルがあるんだなあ、と思っていたら、Sec.2、Sec.3…と追っていくと、実はそれは細長い液晶ディスプレイに表示された画像であることが判明する、ということでしょうか(…そして、会社ごとに異なるデザインで表示させている、と考えないと合理的に説明がつかない)。