君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

草津よいとこ 一度はおいで~♪

このフレーズって、父親が大好きでよく聴いていた(したがってよく聴かされていた)フォーク・クルセイダーズの「帰って来たヨッパライ」が由来なのだと思っていました。が、その曲の「天国よいとこ 一度はおいで」自体が草津節のパロディだったのですね。

以前、草津とは縁があったのです。といっても、群馬県草津町ではなく、滋賀県草津市でした。

その話をする時に、つい何気なく「草津」と言ってしまうのですが、東京では一瞬話が伝わらないことがあり、「群馬の草津ではなく滋賀の草津」ということを説明してようやく理解してもらえる、ということがたまにあります。

 

さて、下記の記事の続きになります。

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東京から上越新幹線で高崎に出て、吾妻線で大前まで行って長野原草津口へ戻り(ここまでが前の記事)、そして草津温泉へ向かいます。

大前からの電車は11:17着。上野からの特急「草津31号」は11:22着。

そして、長野原草津口から草津温泉へ向かうバスは、11:31に急行(直行便)と普通(途中のバス停に停車)が出ることになっています。

この日は多客を想定してか、急行便に2号車が用意されているようでした。

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先にバスに乗り込んでのんびりしていると、特急が到着し、大勢の行楽客が排出されてきました。

乗り込んだ1号車は、全席が埋まって出発。ぐんぐんと高度を上げ、長野原町から草津町に入っていきます。それとともに、紅葉も次第に鮮やかさを増してきた感じでした。

草津温泉バスターミナル

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やがて草津温泉バスターミナルに到着。突き当たり型のターミナルは現実的にはそれほど数が多いわけではないですが、「A列車で行こう9」ではこれしかなく、嫌と言うほど見慣れた形状です。

到着した12時直前の時点で、折り返しのバスを待つ長い行列ができていました。

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バスターミナルの外観。

2階に路線バス・高速バスが入り、1階の入り口には各旅館・ホテルの送迎バスが待ち構えるという使い分けをしているようです。

2階には、確かおなじみのロゴマークは出ていなかったと思いますが、みどりの窓口の役割をする窓口があります。「JR時刻表」の索引地図でも、草津温泉は鉄道駅ではないにもかかわらず、緑のマーク(みどりの窓口のある駅)となっています。

運賃表には、長野原草津口乗り換えのバス運賃+鉄道運賃を合計した、主に東京方面の運賃が掲示されていました。

帰りをどうしようかというのは決めかねていたのですが、「充電用のUSBポート付き」というのに惹かれて、新宿行きの高速バス「ゆめぐり号」にすることにし、乗車券を購入しておきました。

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バスターミナルの目の前にある、ご当地ローソン。

この左側の店で昼食をいただきました。

六合(くに)産舞茸を使った舞茸天丼ということで、大ぶりにカットされた舞茸の天ぷらがドンドンドン、と乗っていた天丼でした。

キノコ類なので基本的に満腹感はないですが、どうせこの先いろんな店でつまみ食いするに決まっているので、これでいいのです。

ちなみに「六合(くに)」というのは、今は中之条町編入された旧六合村で、草津の隣村だったそうです。

草津は温泉で有名ですが、地場の特産品があるわけではありません。なので、地域色を出そうにも、「群馬名物ひもかわうどん」とか、「信州そば」とか、「下仁田ネギ使用」とか、どうしても近隣エリアの特産品を借りることになり、草津独自の何か、というのはなかなか難しいようです。

その中では珍しく、ご当地色の強い食材と言えるのではないかと思います。

 

さて、食事も終わっていよいよ温泉街へ向かいます。

湯畑から西の河原公園、そして露天風呂へ

バスターミナルから徒歩数分で、草津温泉の中心となる「湯畑」へ。

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近づくと硫黄の臭いが立ち込めてきて、一瞬たじろぐものがあります。

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が、とりあえず入ってみないことには始まりません。

写真の奥に並んでいる籠は、湯の花を採取するためのもののようです。

この湯畑を中心に、ベンチや足湯などの観光客が逗留できる設備、周囲を取り囲んで飲食店や旅館等が並んでおり、また、視点を変えれば四方に延びる道路に対するラウンドアバウト型の交差点としても機能しているようです。

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勢いよく湯畑からお湯が流れ落ちる湯の滝。

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湯畑を取り囲む一角にあったのがご当地セブンイレブン

さて、事前に調べていて一番見てみたくなった、西(さい)の河原公園の方へ向かいます。

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風情ある温泉街の佇まい。

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紅葉の最盛期にはまだ達していないようでしたが、道中には鮮やかに色づいた木々も見られました。

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そして西の河原公園へ。

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川が流れていますが、これは水ではなく温泉です。さわってみるとぬるめのお湯程度の温度。

足湯的な湯だまりもあり、たくさんの人がこの河原で思い思いの時を過ごしているようでした。

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念を押しておくと、ここは西(さい)の河原であって、賽の河原ではありません。

ですが、誰かが冗談半分に始めたことが、他の観光客が面白がって真似をして、こんなことになった……のかもしれません。

ただ、昔は「鬼の泉水」と呼ばれていたそうで、もしかしたら「西の河原」というネーミングも、何かしら「賽の河原」(石を積んでいると鬼が壊しに来る)とひっかけたのかもしれませんね。

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河原を上っていき、ビジターセンターを過ぎると露天風呂があります。

せっかくなのでこちらで草津の湯を味わってきました。

草津の湯は熱い、というイメージがあったのですが、湯元から離れていれば全然そんなことはなく、普通に入れます。

湯畑からはそれなりに距離があるので、暑い夏や寒い冬には少し訪ねづらいかもしれません。春や秋のように気候がいいと至福のひとときになるのではないでしょうか。

湯畑に戻って

露天風呂を出て、来た道を戻ります。

次の予定の湯もみショーまではだいぶ時間があるので、沿道にある店をじっくり見ながら戻っていきます。

草津には地場の特産品がない、ということを書きましたが、それだけにそれぞれの店がオリジナリティを出そうといろんな工夫を凝らしていて、特定の産品に頼らない多様性を生み出しているという点では、それも悪くない、という感じがしました。

湯畑に戻ると、もう14時を回っているというのに、蕎麦屋などの飲食店には、最初の時(12時台)には見られなかった行列が多数できていました。

ここで、ベンチに腰かけて、こし餡と栗餡をセットにして詰めた餅と、近隣の牧場で生産しているという濃厚なヨーグルトドリンクをいただきながら、温泉街の旅客流動について考えてみました。

上野→長野原草津口の特急草津は、以下のようなダイヤになっています。

もっと早く着く列車がないのが、以前から気になっていました。

逆方向も、長野原草津口発が12:04~15:43と、朝や夕方ではなく昼過ぎの時間に集中しています。草津温泉からのバスも考慮すれば、11:00~15:00頃に集中しているといってもいい感じです。

 

考えてみれば、草津温泉を訪れる人の大半は、宿泊前提で来るわけです。

そして宿泊するということは、だいたいの場合、午後~夕方にチェックインして、出発日の午前にチェックアウトすることになります。

そのまま帰る人は昼前ぐらいには草津を出るだろうし、ついでにどっか見ていこうという人は午後になるかもしれない。

そういう人のためのダイヤを組むとしたら、昼過ぎ頃に到着して、昼頃出るダイヤになるのはむしろ理にかなっているわけです。

そして、そういう動きをするからこそ、昼時ではなく、昼を過ぎてから多くの利用客が集まって来て、店に行列ができるのでしょう。

温泉街への輸送に特化したダイヤというのは今まであまり考えたことがなかったのですが、特急草津の場合、高崎までは新幹線があるため、中之条も含めてほぼ温泉目的に特化した運行形態になっているということを、今回、現地で人の流れを目の当たりにして認識できたような気がしました。

 

この後は湯もみショーを見て帰るのですが、もう3,300字を超えているということで記事を分けることにします。続きは下記の記事で。

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E4系と吾妻線と大前駅

先日、日帰りで草津温泉へ行ってきたのですが、今回はその手前の記録になります。

先行き短いE4系

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時期は明確になっていないものの、上越新幹線E7系を投入することで徐々に撤退することが明らかになっているE4系(Max)。

東京から高崎まではこれで移動です。

高崎ぐらい在来線で行けば? という指摘はあるでしょうし、とてもごもっともなのですが、単純に言って、寝坊しました。

目が覚めたら5分後に家を出ないと間に合わない、とかちょっと無理ゲー。

 

ただ、そのおかげで、あまり経験がなかったE4系に乗ることができたので、それはそれでよしなのです。

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他の新幹線車両と異なり、まるでそびえ立つ壁のように見えます。

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確保したのは2階の指定席。遠くに赤城山がとても綺麗に見えたのですが、この写真に映る手前の防音壁の高さを考えると、普通の車両では見えないんですかね。機会があれば比較して確認してみたいです。

上越新幹線(新潟行き)に初めて乗ったのは冬の朝1番の列車だったのですが、その時は、大宮を過ぎてから日が昇ってくるのがはっきりと見えて、とても美しかったのでした。

この大宮~高崎間は、一面の平野に低層の住宅や工場が広がる中を高架線で突っ切っていく北関東らしい風景で、見どころが乏しいともいえるのですが、その眺望の良さは時に思いがけない絶景を提供してくれることがあります。

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高崎駅。隣にいた回送列車(写真の右の編成)もE4系でした。

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新幹線ホームから降りると、こんなだるまが無造作に置いてありました。

朝は食べてしまったので、おぎのやの峠の釜めしを買いたい衝動を我慢しつつ、在来線ホームへ。

吾妻線で大前へ

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この案内板を見るにつけ、ホームごとの運用があまり固定されていない、地方都市らしい感じが伺えます。

ところで、今回の旅行の目的の1つは吾妻線乗りつぶしです。

なので、何はともあれ終着駅の大前まで行かないといけません。

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途中の長野原草津口や1駅手前の万座・鹿沢口で折り返す列車が多く、大前まで行く列車が限られているのが吾妻線の特徴です。

その限られたうちの1本に乗ります。

以前は、日中に大前駅に行くとしたら12:30ごろ着、折り返し列車は14:00ごろ発で、1時間30分もどうやって時間を潰したらいいのか悩ましかったのですが、今は10:38着・11:00発と、かなり手ごろなダイヤになっています。

高崎では立ち客が出るほどの乗車率でしたが、新前橋・渋川と進むにつれて減っていき、そして吾妻線内でも、沿線の行楽地に向かう人が少しずつ降りていきます。

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川原湯温泉駅で、対向列車との交換があります。

ローカル線の駅としては、南側(写真右側)にそびえ立つコンクリートの壁がかなり特徴的です。

この駅は以前は吾妻川の川沿いにあったそうですが、そこは今は、八ッ場ダムに沈めるための工事中。

1つ手前の岩島駅から、次の長野原草津口駅までの区間は、川沿いの線路から、南側の山の中を長大トンネルで突っ切る線路に付け替えられました。

以前、「コンクリートから人へ」というキャッチフレーズとともに、八ッ場ダムの建設を進めるべきかどうか、政権レベルで問題視されたこともありましたが、良くも悪くも、まさにその「コンクリート」を象徴しているようにも思いました。

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駅から北側の風景。

もう少ししたら、たぶんもっと美しい紅葉の風景になるのでしょう(ちょうど今日あたりかな?)。

 

そして、長野原草津口を華麗にスルーし、万座・鹿沢口を通り過ぎて大前駅へ。

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この駅で降りた人は10人ほど。大半は私と同じ目的のようです。

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駅の先に少し延びる線路。

以前、今は長野原草津口止まりとなっている特急が万座・鹿沢口まで運転されていた頃には、その万座・鹿沢口駅棒線駅ということもあり、ここまで引き上げていたこともあったようです。

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駅ノートがありました。

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そんなに記念になるような駅とは思っていなかったのでちょっとびっくりです。

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駅ノートのレベルを超越した力作。

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当然ながら無人駅で、発券機能もありません。

折り返しの時は長野原草津口で、大前からの乗車だと告げて運賃を払いました。

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駅前の風景。手前の工事はなにかというと…

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川の中央に立つ真新しい橋脚らしいものを見るに、新しい橋を架けようとしているようですね。

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吾妻川にかかる現在の橋。橋脚は4本あります。

治水の基本の1つが、橋の橋脚を減らすということ。

今年の豪雨災害の中でも、上流から流されてきたものが橋にひっかかり、そのために水流の圧力で橋が流されたり、流れがせき止められて氾濫につながった、ということがありました。

A列車で行こう9」のバージョン5で、鉄道模型のようなミニ鉄橋が実装されましたが、これを使うと橋脚がたくさん立ち並ぶことになり、治水という観点で見ればかなりの悪手ということができます。まあ、シムシティのような災害イベントはないので、別に水害が起こるわけではないのですが。

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注意を喚起する幟がありましたが、その上を見ても何もない、雲一つない青空でした。

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が、その傍らにはこんなケーブルが。

かつて上空に架かっていたものを巻き取ったのか、必要に応じて使用するものなのかはわかりませんが……。

そうしていろいろと見ていると発車時間が来たので、折り返しの列車で長野原草津口へ向かいます。

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この駅も、大前方面に線路が延びているのは1線だけで、もう1線は行き止まりなのですね。

直後には、上野からの特急「草津31号」がやってきて、この折り返し線に入っていました。

この続きは別記事で!

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JR西日本の新快速に有料座席「Aシート」設定

www.westjr.co.jp

以前から噂されていた話が、ついに現実になりました。

関西における有料座席サービスは、おそらく各社がそれぞれ出方をうかがっていて、南海の「泉北ライナー」や京阪の「プレミアムカー」「ライナー」がそれぞれ導入後に増発するなど、おそらく好調に見えることから、JRも踏み切ったという感じに見えます。

仕様に関しては上記ページや各種報道を見ていただくとして、ここでは、どの列車が対象になるのかを予想してみたいと思います。

発表では「上下4本」、つまり片道2本であり、有料座席車は223系1000番代4両編成2本の各1両を改造する形となっています。

ダイヤ等は決まり次第発表するとされていますが、本数を提示しているということは、もう内々ではほとんどダイヤは決まっているのでしょう。

ネットメディアの報道(といっても、要はプレスリリースを書き写したような程度の記事)には記載されていませんが、新聞社等の記事では、おそらくは同日の社長会見で得たと思われる情報から「朝夕のラッシュ時を想定」と記載されているものがあります。

JR西、新快速に有料座席導入へ 19年春から東海道線で : 京都新聞

運転区間は、東海道線琵琶湖線(長浜-京都)、京都線(京都-大阪)、神戸線(大阪-姫路)の一部。ダイヤは朝夕のラッシュ時を想定し、1日上下4本から始める。通勤・通学客のほか高齢者や訪日観光客などのニーズを見込む。

 

以上の情報から、来年春のダイヤ改正において、以下の改正があるのではないか、と予想してみます。

朝ラッシュ時
夕方ラッシュ時
  • 下りは、大阪駅始発の8両編成の新快速のうち、網干行き(18:22発もしくは18:52発)にAシート編成を増結し12両化
  • 上りは、大阪駅始発の8両編成の新快速のうち、野洲行き(18:37発もしくは18:52発)にAシート編成を増結し12両化

おそらく、「Aシートの設定によって普通車が減った」という批判を避けるために、いきなりそういう設定はしないのではないかと思います。

なので、夕方は8両編成を12両に増やす形になるのではないかと予想します。

それを軸に考えると、朝の段階でAシート編成は大阪に来ていないといけない(回送する手もないわけではないですが)。現状、始発~朝ラッシュにかけて大阪止まりの列車はないので、新たに設定する形になるのではないかと思います。

「ラッシュ時ピーク前の列車を増発する」というのは、通勤ラッシュ対策としての首都圏的な考え方なのでちょっと怪しいですが、最近はJR西日本も増発・増車の傾向があることを考えると、あり得ないわけではないと考えています。

毎日休みなく運用するわけにもいかないはずなので、Aシート車が増備されるまでは、土曜・休日ダイヤの設定はないのではないかと思います。

 

※2019/6/23追記

上記の予想は大ハズレとなりました。

実際の乗車記は下記記事に書きましたのでご覧ください。

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ニコ鉄11周年動画から

たぶん、Island Railroadで登場している島の集落の歴史をきちんと作り込むと、きっとこんな感じになるんでしょう。

実は、まだIsland Railroadの動画に登場していない部分で、あ、なんか似たようなことをやりそう、みたいな感じもあったり。

そんなわけで結構親近感があったりします。

 

個人的な好みと言うしかないのですが、ここまでディテールを作り込むと、町の周囲が空白地というのが気になってしまうのです。その時点でディテール台無しだろ、って感じで。

自分の動画で開発途中の状態を出さないのは、そういうことを考えていたりするからです。

 

ここから始まる直通遊戯。

それ自体はまあ、いつもの……という感じではあるのですが、一つびっくりしたのは、最初の方で現実の新幹線のような車端部の案内パネルがあるんだなあ、と思っていたら、Sec.2、Sec.3…と追っていくと、実はそれは細長い液晶ディスプレイに表示された画像であることが判明する、ということでしょうか(…そして、会社ごとに異なるデザインで表示させている、と考えないと合理的に説明がつかない)。

ニコニコ鉄道11周年、だそうで。

年をカウントするイベントがあると、それをきっかけに流れる歳月を感じさせられたりしますね。

私も、数はわずかですがニコ鉄の動画を作ったことがあるのです。

完コピとはいかなかった部分も多々あるのですが、9年前のニコ鉄動画の雰囲気を、まとめて味わうにもよいのではないでしょうか。

ICカードと大都市近郊区間

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この記事を読んで気になったこと。

記事の中に、JRの大都市近郊区間の制度について説明した後、以下の記述があります。

ここまでは便利な制度だが、年々この範囲が広まってきた。その原因は、IC系交通カードの拡大にある。ICカードは「途中下車」という概念がなく、自動改札機からの「入場」と「出場」だけであり、入場の有効期間が「当日」のみであるためだ。

ところが、JR東日本Suicaの普及を背景に、利用エリアを徐々に拡大、2014(平成26年)年4月に中央本線の松本まで利用できるようになった。これにより、中央線の「松本」から常磐線の「いわき」、宇都宮線「黒磯」、上越線「水上」、房総地区の「安房鴨川」までが、東京近郊区間扱いになってしまった。

東京近郊区間でエリア内相互発着の場合は、前述したように「途中下車はできない」というルールが適用されるため、「松本~いわき」間は約451kmあるのにもかかわらず、普通乗車券の有効日数は当日限りで途中下車もできない。鉄道事業者からすれば、「Suicaの利便性を考えた」という言い分であろうが、おかしなことである。

これ、当然のように受け入れる人も多いかと思いますが、実は、この説明が通用するのは「JR東日本だけ」ということに注意する必要があります。

他のJR各社は、大都市近郊区間以外であっても普通にICカードが使えます。

JR西日本は、富山県から山口県までを一つのICOCAエリアに統合し、代わりに200kmの距離制限を基本とした駅別のエリア設定を導入しました。

JR東日本が大都市近郊区間の中にICカードエリアが含まれるようにし、整合性をとろうとしているとしたら、他の各社はどういう風に整合性をとっているんだろう、と思いました。

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交通系ICカードの全国相互利用開始記念ICOCA

例えば、JR西日本の姫路~岡山間は山陽本線経由と赤穂線経由の2つの経路があり、大都市近郊区間内でも、「特定区間の運賃計算(経路にかかわらず常に短い側の距離で計算する)」の適用区間でもないので、本来は乗車した経路に応じた運賃となるはずです。

でも、ICカードで姫路駅で入場して岡山駅で出場すれば、例え赤穂線周り(運賃計算キロ91.1キロ)で乗車しても、山陽本線経由(営業キロ88.6km)で運賃が計算されてチャージから減額されるはずです。

これは、大型時刻表の「ピンクのページ」に載っているような規則では導くことができません。

では、何を根拠にしているのか、ということでWikipediaを見てみると、「ICカード乗車券取扱約款」(http://www.jr-odekake.net/icoca/pdf/covenant_iccard.pdf)があるようで、その中にこのような条文があります。

第19条 2(前略)減額する片道普通旅客運賃の運賃計算経路は、(中略)片道普通旅客運賃が最も低廉となる経路とします。ただし、最も低廉となる経路が複数ある場合は、営業キロ(幹線と地方交通線を連続して乗車する経路の場合は運賃計算キロ)が短い経路とします。 

第20条 
(3) (中略)乗車区間の経路については、当該乗車区間に対する片道普通旅客運賃の運賃計算経路にかかわらず、利用エリア内に限り他の経路を乗車することができます。
(4) 途中下車の取扱いはしません。
(5) 入場後は、当日に限り有効とします。

つまり、別に大都市近郊区間の制度を準用しなくても、別にICカード用の規定を定めることで対応できるようなのです。

とすれば、冒頭のJR東日本に関する説明は常識的なことではなく、むしろJR各社の中では例外的な扱いだと言えます。

ならば、「なぜJR東日本だけがこんなにおかしな制度なのか」という主張も、あってもよいと思うのです。

 

それはともかく、鉄道について書かれる記事の中には、JR東日本のあり方を前提に、それを世の中の常識であるかのように書く記事が結構見受けられます。

時として「JR東日本の常識は世間の非常識」というケースがあることを気に留めておくと、記事にツッコミを入れられたり、こうしてブログのネタにしたり、いろいろと楽しいのではないか、という風に思います。

滝川→室蘭 特急を乗り継いで

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上記の記事からの続きになります。

2018/10/6 札幌→新十津川→室蘭→宇都宮(3)

函館本線根室本線が接続する滝川駅。外観からは想像つかなかった小さな改札口でした。

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次に来るオホーツク2号は数分しか時間がなかったので見送って、その次のライラック16号で札幌へ戻ることに。

帰るルートを決めていなかったので、珍しく特急券も乗車券も買っていませんでした。みどりの窓口で指定券を買うと、「もう窓側は空いてないです」とのこと。

「これはもしかしたら、自由席の方が空いているパターンなのでは……」という疑念を持ったりもしましたが、列車が到着してみれば、さすが札幌~旭川間の都市間特急。自由席も含めてだいたい席が埋まっていて、納得の結果でした。

まあ、これは車窓目当ての乗車ではないので、特に気にはなりません。

さて、話を戻して。

改札前に待合室があり、発車10分ほど前に改札の案内があるという、昔ながらの駅の姿ではありましたが、でもそこにあるのは自動改札機。改札があろうがなかろうが通りたい放題です。

ホームへ出て、風景を眺めます。

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こちらは駅舎側。

 

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こちらは反対側。

この風景を見て「札沼線の車窓に似てる…」と思ったのですが、考えてみれば、札沼線の車窓から遠くに見えていた景色を、今は近くに寄って見ている、ということになるんでしょうね。たぶん。

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岩見沢行きの普通。721系3連。

今調べてみたら、前面に「F-1」と書かれているので、F-1編成、つまり721系最古の編成のようですね。

721系も初期車はそろそろ廃車が始まるという話が出てきていますが、製造初年度が1988年であれば30年選手なので、確かにそういう時期なのかもしれません。

ライラック16号 滝川 10:32 → 札幌 11:25

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今回乗車したライラック16号。もともとは津軽海峡線用の特急電車として製造され、北海道新幹線にその座を譲って新天地へやってきた車両。

昔、キハ281系のフォルムが好きで、A列車でもよく使っていたのですが、それと似たこの前面フォルムはやはりカッコいいと思う。

そして札幌へ到着。到着したはいいのですが、この先数時間の行程が全く決まっていません。

本来は、14:45発のスーパー北斗16号で出発し、新函館北斗で新幹線に乗り継いで北海道を出る予定でした。なので、それまで札幌で何かしようと思っていたのですが。

思考に作用したのは、今後天気が下り坂に向かうという予報であり、実際に雲がどんどん厚くなってきている、ということでした。もはや雨が降り出すのも時間の問題でした。

それなら、雨が降る前に少しでも南に向かっておきたい。

そして、間にちょうど室蘭までの盲腸線があり、もしかしたら乗りつぶせる時間があるんじゃないか。

時刻表をめくってみると、案の定、室蘭に1時間以上滞在できるダイヤになっていました。

 

そうと決まれば、すぐにみどりの窓口で指定席の取り直しです。

スーパー北斗16号の指定席を東室蘭からに変更し、札幌~東室蘭間は12:16発のスーパー北斗12号の指定席を確保。

ついでに、東室蘭~室蘭間の往復乗車券も買っておきます。

残りの時間、おみやげを物色していたら発車時間が近づいてきました。

スーパー北斗12号 札幌 12:16 → 東室蘭 13:39

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それなりに時間は取っていたのに、結局何もできなかった札幌からおさらばです。

千歳線をグングン走り抜けて、高架の千歳駅を過ぎると南千歳に停車。

この駅では、新千歳空港に向かう単線に向かって、空港行きは右側の島式ホームに入り、札幌方面行きは左側のホームに入る(一般的な左側通行とは逆になる)。そうすることで、函館・帯広方面←→新千歳空港の乗り継ぎが同一ホームでできる、という運用になっています。

初めて北海道に来た時に、これを見てとても感心したのを覚えています。

そしてしばらくして、新千歳空港が車窓から見えてきました。

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この辺から、ぽつぽつと、雨が降ったりやんだりといった天気になってきます。

この頃、胆振東部地震からの復旧作業のため、南千歳~沼ノ端間は徐行運転をしていました。

車内放送でも、15分から20分程度の遅れが見込まれるとのことで、苫小牧から先の到着時刻は20分遅れとして案内されていました。

定刻だと、東室蘭での室蘭行きへの接続は14分しか時間がありません。まず大丈夫だろうと思いますが、念のために通りかかった車掌に、接続は取れることを確認しておきます。

 

列車同士の接続ということで印象深かったのは、2度目に北海道に行った時のこと。

大阪から特急白鳥→青森で急行はまなすに乗り継いで、さっぽろ雪まつりとオホーツクの流氷を見て、そして同じルートで帰ってくる、という、何かいろいろなものを度外視した企画でした。

しかし、その日は日本海側が大雪に見舞われており、大阪を発車する時点で約20分の遅れ。その後、遅れは徐々に積み重なっていき、青森に着いた時点では2時間近い遅れになっていました。

通常ダイヤでピッタリ乗り継げることになっている急行はまなすへの乗り継ぎは、さすがに無理だろうと思っていました。

もし乗り継げなかった場合はどうしよう。青森に泊まってさらに北を目指すのか、青函連絡船なら行けたりするのか、それとも諦めて戻るのか。そんなことを考えていました。

ところが、青森で降りてみれば目の前に急行はまなすの客車が待っていて、とても驚きました。

盛岡からの特急から乗り継いだお客さんは、もうすっかりお休みモード。そんな中、どうにか座席を確保して予定通り札幌に向かうことができました。

その時の経験もあって、JR北海道は「待つべき時は待つ」はずで、通常ダイヤで乗り継げることになっている列車の乗り継ぎについては、ダイヤが乱れてもあまり心配する必要はない、と思っています。

(※もちろん、列車本数が少なく、乗り継ぎできなかった場合の影響が大きい、ということもあると思いますが)

 

列車は速度を落として慎重に進んでいきます。おかげで、車窓をじっくり眺めることができました。

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今は信号場となった、旧美々駅

 

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植苗駅
ホームの駅名標が見えないので、「あれ?廃止になったんだっけ?」と思ったのですが、たぶん「しかし こっちは うらがわ。 書いてある文字が 読めない。」というやつなのでしょう。

この区間は駅付近以外は原野を走る部分も多く、途中、線路わきにエゾシカが佇んでいるのが見えたりしました。徐行運転のおかげでした。

沼ノ端を過ぎるとぐんぐんスピードを上げ苫小牧へ。

その先は、時折古めかしい巨大な工場が姿を現しつつ、中央競馬でよく聞くような地名が続々と登場します。この区間は単線だと思い込んでいたのですが、実は複線だったのですね。

 

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一瞬見えた牧場を撮ったつもりが失敗。

 

そして登別あたりまで来ると、左手は太平洋、右手は登別の山々という、晴れていれば絶景だっただろうという風景になってきました。

東室蘭 13:53→14:05 室蘭

見出しの時刻は定刻で記載しています。実際の発着時刻まで記録していなかったので。

東室蘭でそそくさと普通列車に乗り換えて室蘭へ。写真を撮る暇がなかったので、室蘭に着いてから撮りました。

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乗ってみて気付いたこととして、東室蘭~室蘭間は、札幌圏以外では珍しい「市内電車」なのですね。

いや、乗ったのはディーゼルカーなのですが、電化されてるし札幌と直通する電車も走るので……。

駅を出たら町が終わる、という車窓が多い中、この区間は線路沿いに幹線道路が走り、それに沿ってずっと町並みが展開している。

本州では別になんてことのない車窓ですが、北海道ではかなり珍しいと思いました。また、特急すずらんが、この区間では普通列車として各駅に停車するのも納得できるような気がしました。

 

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室蘭駅はもうすっかり雨でした。

 

下記の記事へ続きます。

 

a-train.hateblo.jp

 

まったりマツタリ

他人のことは言えませんが、こちらも4年ぶりなのですね。

マツさんの動画は、Island Railroadのシリーズを始める前にいろいろと見直して、風景のつくり方を勉強し直したりしました。

なので、また今後も見れるとしたらとても楽しみです。

 

あえて言うなら、左下の場内信号機、その置き方では機能的にあまり意味がないような気がします。

いや、手前の分岐器に対する信号なのかな……。現実ではたぶん見ないだけで、それならそれでありなのかもしれない。

まあ、信号機の置き方は、私もあまり他人のことを言えた義理でもないですが。